チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

ラオス旅行 3

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

イメージ 4

イメージ 5

イメージ 6

イメージ 7

ラオス旅行(3)

■ドルで払うと2割はお得
GHの前、シーサワンウォン通りはルアンパバーンの目抜き通り。長さは1キロ足らずだが、この通りに王宮博物館、プーシー、ワット・マイ、ワット・シェントンなどの見どころのほか、多数のレストランやカフェ、民芸品のショップや旅行代理店などが集まっている。観光スポットに立ち寄りながら近くの店を冷やかし、疲れたらカフェで一服というように、通りの散策そのものがとても楽しい。確かに伝統を生かしながら、ヨーロッパの様式を取り入れたような建物はどことなくモダンで洒落ている。テラスでラオコーヒーを飲みながらフランスパンを齧っているファランも古都の雰囲気に溶け込んで、違和感を全く感じさせない。
街を歩く観光客は圧倒的に欧米人が多い。それも中年の夫婦、家族連れ、若いバックパッカー等、とても健康的だ。タイのビーチ・リゾートで見かけるファランと現地女性といった組み合わせはほとんど見かけない。
レストランやGH、トゥクトゥクではUS$やタイバーツが通用する。両替店での交換率は1ドル‐8000キップ、1バーツ‐265キップとなっているが、街中では便宜的に1ドル1万キップ、1バーツ250キップで計算されている。従って、カフェで1万キップのビヤラオを飲んだ場合、1ドル札で払えば83円、バーツ(40B)で払うと110円、ドルを両替してキップで支払うと103円となる。店ではドル札を喜ぶ傾向にあるから、ラオスを旅する人は少額のドル紙幣をたくさん持ってきたほうがいいだろう。

■プーシーから街全体を見下ろす
まず、シーサワンウォン通りの王宮博物館を過ぎ、路地を右に入ってモン族の朝市を眺める。野菜、果物、肉などの生鮮食料品が地べたに並べられている。タイの市場と同じく、足を縛られた蛙が売られていた。フランス人の若いカップルが写真を撮っている。トノサマガエルほどの大きさだがどうやって食べるのか。市場は活気があり、生活の匂いがする。市場を歩くとほとんど徹夜だった深夜バスの疲れが癒されるように思う。少し元気が出たところで、プーシーへ登る。プーシーは王宮博物館の前にある150mの高さの山、プーシーとは仙人の山という意味らしい。ここからメナム川とカーン川に挟まれたルアンプラバンの街が一望できる。階段は300段以上、それも矩面というのだろうか、階段の一段一段の高さ、階段の幅がバラバラで登り難いことこの上ない。階段の陰に20センチ近いサソリがいた。こんなところにだれがプラスチックのおもちゃを置いたのか、と思ったがちょっと動くところをみるとまさしく本物。写真に収める。山の上からはカーン川とそれが注ぎ込む大きなメナム川が見える。小じんまりとした街だ。風致地区のシーサワンウォン通りの向こう側には一泊100ドルの高級ホテルだろうか、高層の建物も見える
時間が早かったせいか、まだ朝靄が残っていてそれほど視界は良くなかった。乾季の午後は晴れ渡るから、少し暑くてもプーシーには午後に登るほうがいいかもしれない。またここから眺めるメコンの夕日は素晴らしいという。頂上にはお寺があり、線香を手向けている人もいる。お寺から10mほど離れた岩の上には高角砲の残骸が残されていた。

■かつてラオスは戦場だった
1960年代半ば、ベトナム戦争が激化すると、ソ連がパテト・ラーオを、アメリカが右派勢力を支援したことから、ラオスの内戦は東西冷戦を反映した代理戦争の様相を示すようになった。 ベトコンは、南ベトナムで戦う兵員物資の補給路として、ラオス東南部に存在するジャングルの小道(ホーチミン・ルート)を利用した。1968年ベトナムへの北爆が停止されると米軍はラオス国内へ爆撃目標を転換、パテト・ラーオ支配地域は人口密集地域においても激しい空爆が行われるようになった。ひと月1.7万~2.7万回の出撃、1日800回もの空爆が行われた。1969年には北ベトナムおよびナチ占領下の欧州戦線で投下された爆弾量を上回る200万トンもの爆弾がラオス領に投下された。この空爆により、当時の人口280万人のうち70万人以上の国内難民が発生し、35万人が犠牲となった。今でも900万個もの不発クラスター爆弾ラオス国内に埋まっているという。プーシーの高角砲は60年代後半から70年初めにかけて、米軍機を迎撃するために使用されたものであろう。微笑みと慎ましさの国、ラオスはつい40年ほど前、戦場であったことを思い出して、これも写真に収めた。(続く)

写真上から、「モン族の朝市」3枚、「長い階段」、「本物のサソリ」、「メコン川」、「高角砲の残骸」