チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

ステント手術

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ステント手術

■雨季でもテニス
5月も中旬、日照りにあえいでいたチェンライにも待望の雨が降り始めた。雨季の到来か。スコールの前には強風が吹く。チェンライは通常、風がほとんどないところだから、木の葉は舞う、枝が折れて落っこちてくる。
朝、テニスコートに行ってみるとコートは木の葉や小枝で覆われている。仲間総出でのコート清掃も悪くない。落ち葉を掃いていると、その下から1センチほどの赤アリの群が出てきた。この赤アリは噛みつく。興奮させないよう手早く掃き出す。きれいに掃き清めたと思っていたが、試合中に赤アリが脹脛に登ってきた。チクリと噛まれ、それが気になってワンポイント落としてしまった。コートを掃いたり、水切りをしたり、更にはアリに噛まれても、テニスに精出す毎日であるが、先週、旅行でもないのにテニスが1週間以上できない事態に陥った。

■3つの決め事
ブログを書き始めるにあたって、友人から3つのアドバイスを受けた。1.人の悪口は書かないこと、2.自分の健康状態を書かないこと、病気の話に興味があるのは自分だけ。3.1回の文章量を800字に収めること、天声人語産経抄など新聞のコラムは概ね800字。

個人攻撃はしないけれどもお隣の国や野党の批判は散々してきた。だから1は△、3の1回800字は、初めに書いたブログが1800字だったせいで、ずっと1850字前後となっている。友人から冗長と揶揄される所以である。800字は守っていないから×。2の自分の健康状態は殆ど書いたことがない。○を付けてもいいだろう。
でもこの度、偶々命拾いをした。誰にも起こりうる話なので、あえて自分の手術経験をご紹介したい。思い当たる人はすぐにでも健康診断を受け、医師と相談して頂きたい。

■健診で発覚
先週、シルブリン病院で健康診断を受けた。予約無用、朝食を抜いて午前7時より受付、先着順で午前中には終了する。心電図で引っかかった。心臓外科に回され、ベルトの上を走る心臓負荷試験を受けた。30前後の医師が冠動脈に異常がある、多分手術が必要という。ええっ、昨日もテニスやってたんですけど。同じ症状の知り合いがテニスのプレー中に倒れて亡くなった、解剖したら冠動脈が詰まってた。日本に戻って手術してもいいですかと聞くと、飛行機に乗るのはお勧めできない、と首を振る。そんなに悪いのか。

日本人の死亡原因の第2位を占める心臓病、その約半数が、冠動脈の内腔が狭くなることで起こる「心筋梗塞」や「狭心症」などが原因だ。年間10万人が発症し、3~4万人が亡くなるという。
心臓は、血液を全身に送る“ポンプ”の働きをしている。ポンプとして働くために、心臓の筋肉(心筋)自身も、酸素や栄養を必要とする。その血液を供給するのが、心臓を取り囲むように広がっている「冠動脈」と呼ばれる血管だ。この冠動脈で加齢により血管壁が硬くなる「動脈硬化」が進んだりして、血管の内腔が狭くなるのが「狭心症」、完全に詰まるのが「心筋梗塞」だ。

狭心症の3大症状は、「息切れ」、「動悸」、「胸の痛み」。胸の痛みは、胸がぎゅっと締め付けられるような痛みのほか、胸の圧迫感、息苦しさ等がある。激しい痛みが急激に現れるのではなく、痛みが徐々に強くなるのが狭心症の症状の特徴だ。発作のとき以外には、症状はみられない。だから症状が出ていない時に心電図をとっても状態がわからない。前兆がなくても狭心症心筋梗塞で倒れることがある。前兆が出れば、病院に行くことになるから却って幸運とも言える。自分の場合、殆ど前兆はなかった

■手術
負荷試験に続いて、血管造影検査を受けた。鼠蹊部の動脈から冠動脈までカテーテルを通し、造影剤を注入して狭窄部がないかを見る。モニターを指で示しながら、ホラ、ここで80%狭くなってます。おお、危ない、私の知り合いはテニスのプレー中に倒れて、と言って胸をかきむしる動作をする。先生、それ、3回目ですよ。ステントを入れる手術をしますか・・・・。こちらもまだ死にたくない。それに、もう太腿に管が入っている、また穴をあけられるのは嫌だ。即、「お願いします」。看護師が携帯の翻訳アプリで「費用は40万バーツ」を見せる。命が懸かっている。それくらい安いもんだ。
手術は30分ほどで済んだ。2晩病院に泊まって3日目の昼に退院、帰宅した日に遅ればせながらブログをアップ。

今、鼠蹊部にはバンドエイドが貼ってある。退院1週間後にはテニスを再開できるそうだ。兄が「故人は大好きだったテニスのプレー中に倒れ、さぞかし本望だったことでしょう」という会葬御礼をしないで済んで良かったと言っている。



写真は健診待合室、終わればドリンク、軽食も、冠動脈とステントの図、入院した部屋、テレビ、冷蔵庫、電子レンジつき、別部屋にトイレ、シャワー室あり。