チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

チェンライでテニス

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チェンライでテニス

■日タイのプロテニス選手
日本の男子プロテニス選手として知られているのは松岡修造、錦織圭だろう。松岡修造は引退したが世界ランキング46位が最高。最近、錦織圭が日本人男子として史上最高の30位に浮上したとことが大きなニュースになっていた。

タイには誰でも知っている有名なプロテニス選手がいる。パラドーン・スリチャパン。1997年にプロデビューし、2010年に引退するまで14年間プロテニス選手として活躍した。シングルス自己最高ランキングは9位。2002年のウィンブルドン2回戦でアンドレ・アガシを6-4,7-6,6-2で下す大金星を挙げ、世界中を驚かせた。
2004年のアテネオリンピックではタイ王国選手団の旗手を務め、国民的英雄となっている。
昨年31歳で引退したが、生涯獲得賞金346万ドルというから立派なものだ。

■小学生に完敗
こういったスーパースターの前例があるから、タイの親達は自分の子供をプロテニス選手にして稼いでもらおうと期待するのであろう、市営競技場で毎日開かれるテニススクールに通ってくる子は多いし、パラドーンのように親がコーチとなって、我が子を鍛えている人も何人かいる。

幼児のころからやっているのか、小学生でもやたらうまい子がいる。先日、10歳位の子と高校生を相手にダブルスをやった。小学生の坊やは渾身の力を込めてスピードサーブを打ち込んでくるし、リターンも狙い澄ましたかのように人のいないところに返してくる。
なすすべもなく、1-6であっさり負けてしまった。
高校生は常連だから実力は知っている。まず小学生の坊やにいいようにやられた、というのが実感だ。

■強い味方と組めば自分でも
自分も何カ月か前、ふらりとコートに現れた米国人と組んでタイ人上級者を相手に6-1で勝ったことがある。この米国人はチェンマイ在住、たまたま仕事でチェンライにきてコートに立ち寄ったそうであるが、この人は元プロではないかと思うくらい腕が冴えていた。

年齢は50前後と思うが、相手の球が返ってくるところへ素早く走り込む。彼が待ち構えているところに相手が球を返してくるのか、と思うくらいだ。バシバシ、ボレーを決める、リターンもラインぎりぎりに低い球が地を這う。もし自分がミスしなかったら、1ゲーム落とすこともなかっただろう。上には上があるものだ。テニスは実に奥が深い。

■コート仲間の移り変わり
以前は午前8時から2時間ほど仲間とゲームを楽しんでいた。退職したアメリカ人、イギリス人などファランが中心、スクールバスの運転手チャムロンさんも常連だった。

ところがテニスコートのメンバーフィーが月額300Bから突然、外国人メンバーだけ800Bに値上げされた。それを期として、ファランの足がコートから遠のいた。ファランも70歳過ぎが多いから、引退したのかもしれない。チャムロンさんは仕事柄、学校が長期休暇に入る時は来なかったが、学校が始まっても姿を現さなくなった。彼は、生徒の下校時まで仕事がないので、テニスのあと、木陰に停めたバスの中でいつも酒を飲んでいた。体を壊したのではないかと心配している。

朝、兄弟2人で練習をしているだけではつまらない。というわけで、夕方5時ごろからコートに出勤するようになった。色の黒い割にタイ人は日焼けを嫌がる。9面あるテニスコートには直射日光が差す日中、全くひと気がなくなる。日本のコートだったら終日テニスの球を打ち返す音で賑やかだろうが・・・

10月は来客続きで、コートに出る日が少なかったが、これから雨の心配のない乾季が続く。多分、月25回以上出勤ということになるだろう。

■最近の相手
夕方は勤め帰りの人や高校生がやってくる。最近は高校生相手にダブルスを1,2セットやる。年をきくと15歳とか17歳とか言っている。二人合わせて自分の年の半分だ。
数か月前、彼らはラケットを振り回し、スピンをかけようとホームランばかり打っていた。こちらも余裕で6-1位のゲーム差で適当にあしらっていたのだが、彼らの上達は著しく、今ではセットを落としてしまうこともある。

彼らは、コースがよくてもスピードが緩いと全速力で走って球に追い付く。その足の速さにはほれぼれする。こっちは球を足で追うより、眼で追っていることが多く、アー、やられた、ということが多い。やはり60を過ぎると敏捷性が劣ってくる。
高校生はこんなヨレヨレの年寄りに負けるなんて、と常に闘志丸出しだ。ガチンコ勝負を1時間半も続けるとヘトヘトになる。

それにしてもタイでは高校生や女子大生が向こうからゲームに誘ってくれる。日本のコートではまず考えられない。有難いことだ。


写真、こんな子とやっています。コートは日中は誰もいない。