チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

ワールド・テニス・ツアー・チェンライ(4)

 

タイの選手

ロシア、ティモフィーバ選手

岡村恭香選手

タイ、サラチップ選手

タイ、ディーペン選手

細木祐佳選手

 

ワールド・テニス・ツアー・チェンライ(4)

■我流テニスにも好影響
ここ2週間、土日を含めて連日コート通いを続けている。プロテニスプレーヤーの動きは華麗である。リターンの時、腰をしっかり下ろし、体幹がぶれない。打ち返した球は相手コート深くラインぎりぎりに飛んでいく。彼ら彼女らと自分のテニスは全く違うので、参考にならないと思ったが、自分なりに球をしっかり見て、テイクバックを取り、ラケットを力いっぱい振り切るようにした。それまでは、とにかく相手コートに返せればいいと、安易にラケットを球に充てるだけというリターンが主だった。これでは威力がなく、相手の思うように打ち返されてしまう。まあ、所詮は素人、相手も自分の山なり超低速球をネットに引っかけてくれるのでゲームが成り立つのであるが。

それにしても何事もカタチから入ることは大切だ。思い切ってラケットを振るようになって勝率が上がった。テニスは奥が深く、まだ自分は発展途上ではないか、と益々やる気が出てきた。トーナメント期間中、早朝に1時間半ほど我々素人仲間も1面使用できるのであるが、その時間が6時半から8時までと、30分繰り上がった。コート管理者は、早朝にコート入り口を開けるのが面倒なのか、我々のメンバーに鍵を貸与してくれた。鍵の開け閉めはテニス仲間のアンディがやっている。日本の有明とか田園コロシアムで一般人に1時間半で1面とはいえ、コートの管理を任せるということは考えられない。こんなところはタイのおおらかさ、いい面と言える。

大和撫子を連想
外国人選手は体が大きく、スタイルもいい。運動選手らしい精悍な風貌をしている。ほとんどお化粧はしていないが、美人が多い。日本人選手も美人が多かった。ネットに「可愛いプロテニスプレヤー10人」とかいう記事があるが、そのうちの何人かがチェンライに来ている。顔を見られるだけでも嬉しいのに、親しくお話ができる。日本だったら絶対、そばにも寄れないよ、とテニス愛好者の友人から羨ましがられた。

日本の女子プロは瀬間詠里花選手を除くとみな160センチほどの背丈、中には150センチ台の選手もいる。コートでは「カモン、レッツゴー」などと雄叫びを挙げ、闘志満々であるが、コート外では普通のお嬢さん、外人に比べ華奢な感じがする。

トーナメントの第2節が始まった頃からチェンライは暑季の気候となり、気温は連日37度を越え、コート上は40度をはるかに越えていたに違いない。日本選手が体調不良で試合を途中放棄せざるを得ない場面を何度か見た。世界で活躍する錦織選手もよく体調不良となる。やはり日本人はフィジカルに弱いのではないか。

■選手ばかりではない
トーナメントに参加しているのは選手だけではない。コーチ帯同の選手もいる。コーチは、もし選手が全仏やウィンブルドンに出場できるほど強くなれば、相当な金額を手にできる。コーチは選手の荷物を持つばかりでなく、練習では選手の相手もする。外人コーチも含め、元プロという感じの人が多かった。

観覧席にフランス人男子プロのお母さんがいた。息子はコート上で、「今のはインだろー、これはアウトだよー」とか盛んに主審に文句をつける。我々のテニスなら「それじゃノーカウントでやり直し」ということになるのだが、プロテニスではそうはいかない。主審は頑として選手の抗議を受け付けない。選手は客席のお母さんに向かって、「判定がおかしい、ママだってそう思うだろ」。お袋さんは息子に声をかけ、指示を出している。グランドスラムでは見られない光景だ。家族だけではなくコーチがコート上の選手に声をかける姿はよく見られた。

主審、線審はすべてタイ人、このクラスではビデオ判定はないから、すべて主審の判断となる。審判も選手と同じくランクがある。もちろんテストを受けて審判となっているのだが技量は全仏、全豪の審判より落ちる。多分、報酬もそれなりだろう。選手と同じく、審判もランクを上げるべく、頑張っているに違いない。

選手が主審に不満を示す場面は再々見たし、自分が見てもちょっと今の判定は、と思うことがあった。観覧席で一緒になった女子プロに「おかしい判定ありませんでしたか?」と訊ねたら「私の試合では4回ありました」と言っていた。

男子シングルスを観戦していた時、日本選手がサーブをアウトと判定されて、審判に抗議した。もちろん覆ることはなかったが、隣にいたプロ選手が「今のサーブは相手選手の動作を見る限り入っていましたね」と解説してくれた。こういうしっかりした解説付きでテニスを観戦できる。チェンライにいてホントによかったなあ。