チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

トーナメント四方山話

豪州、ギブソン選手

タイ、クムクム選手、左は小堀選手

中国、マー選手

中にはこんな選手も。タイ女子プロ

ガットの張替え、機械が2台ある

何時も張替え待ちのラケットとガットが

 

トーナメント四方山話


■プロの世界は厳しい
4月4日から始まったITFワールドテニストーナメントは休みなく続いて今は24日から5月1日までの第4節に入っている。暑季の盛りに4週続けて試合が続く。選手も休みはないが自分も土日を含め、1日の休みもなくテニス観戦を続けている。多少入れ替わりはあるが4週連続でエントリーしている選手もいるので、外人選手であってもだんだん顔と名前が一致してくるようになった。先日は世界ランキングで70位まで行ったタイのクムクム選手が挨拶してくれた。

彼女は日本選手と組んでダブルスの決勝に進んだし、シングルスでは豪州の選手を6-0,6-1で下して優勝した。見ていて実力差は歴然だ。公認大会で勝ったポイント数で世界ランキングの順位が決まる。感染症騒ぎで国際大会の開催が多くの地域で見送られ、ポイントが消えてしまった有力選手もこのクラスにも出場している。クムクム選手は本来であればもっと高いランクで戦う選手だ。全く危なげなく勝ち進んでいたが、これでグランドスラムクラスに行けば、彼女が0または1ゲームしか取れずに敗退するのだろう。

日本のプロの名前は全く知らなかった。対戦表のローマ字の名前を頼りに、ネットで調べる。インカレ、インターハイ、全日本の優勝経験者ばかり。そういう人に「この大会に来ている人はみんなプロなんですか」などとアホな質問をした。ネット上の写真で選手を確認するのだが、お化粧のせいかなかなか実物と一致しない女子プロもいた。男女とも日本のトップクラスの選手ばかりだが、なかなかトーナメントを勝ち進めない。女子は華奢な感じで、どこにでもいるようなお嬢さんが多い。男子もまあ大柄ではあるが、外国人は体だけはジョコビッチ並みの大男ばかりだ。大坂なおみさんは身長180センチある。今大会、飛びぬけて強いクムクム選手も180センチでがっちりした体型。テニスには体重別がないから、日本選手のグランドスラム入りは体力的に難しそうだ。

■6月にも
タイで開催されるITFのトーナメントはこれまでバンコクで行われていた。だがこの時期のバンコクは北タイのチェンライより高温多湿である。熱中症で選手がコート上で倒れ、救急車で運ばれることがあったという。それで、これからのタイでの大会はチェンライに行う、ということになったらしい。6月にまたチェンライでトーナメントが開催される。チェンライに再度やってくる日本選手も何人かいるようだ。顔見知りになったことではあるし、チェンライ県在住日本人を代表して、また応援に行きたいと思っている。

タイで開催される大会にはアジア、オセアニアの選手が多くエントリーしている。暑いので欧州、南北アメリカの選手はあまり来ない。確かに北欧やドイツからの参加者はいなかった。

豪州の大男が日本選手と対戦した。金網の外では豪州人の仲間が応援していた。2セット目に入ると、大男は目に見えて集中力が途切れ、ミスが多くなった。彼が5ゲーム落としたところで、豪州の仲間は「やはり、日本人は暑さと湿気に強いんだ」と対戦中の仲間を見捨てていなくなってしまった。暑さと湿気が辛いのは日本選手も同じ、でもその苦しさを顔や態度に表さない。それが大男にプレッシャーをかけたのだろう。ポーカーフェース、これもテニスの作戦の一つと言える。

■ガットの張替えなど
コートの受付手前に「ガット張り替えサービス」のコーナーがある。ラケット一つに付き450B(約1600円)だから安くはない。でもコーナーのカウンターには常時、ラケットが何本も積まれている。

チェンライのスポーツ用品店ではガットを買うと張り替えは無料サービスでやってくれる。ガットは切れたら張り替えるものだと思っていたが、素人でも3カ月に1回は張り替えないと技術が向上しないそうだ。張り替えた時に比べ、テンションが緩くなってくると、いつも通り打っていてもボールが飛びすぎたり、スピンがかかりにくくなるという。でもそれを実感できるほど自分はうまくない。

プロは試合ごとに張り替える。大体、プロは常時、6本ほどラケットを持参している。その日の天候、気温、それに自分の調子を考えてラケットを使い分ける。試合途中に張り替えたばかりのラケットを出前よろしく張替え職人が選手に届けるシーンも見た。

試合が終わると選手はラケット6本、その他もろもろの入ったテニスバックを背負ってコートを後にする。日本の女子プロが大きなバッグを背負っている後ろ姿から兵隊さんの重装備行軍を連想してしまった。