チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

タイの交通事情

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ディエンビエンフー市内

 

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勝利の記念像へ至る階段

 

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勝利の記念像の丘から市内を俯瞰

 

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A-1の丘

 

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A-1の丘の塹壕

 

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A-1の丘に展示してあったベトミンの戦車



タイの交通事情

                                      

■交通事故死

先日、チェンライで安全対策協議会が開かれた。例年ビザ勉強会と同時に開かれる。今回も在チェンマイ日本国総領事館の邦人援護担当の領事から総領事館管轄の北部7県における犯罪状況、交通事故、死亡事案に関して説明がなされた。邦人援護担当の領事さんは警察からの出向者である。人身売買、薬物関係や交通関係と前職は様々。真面目な警察官であるから、チェンマイやチェンライの仁義なき交通事情には怒る前に呆れてしまうというのが実状らしい。

 

まずバイクはノーヘルが半分以上、3人乗り、4人乗りは当たり前、運転免許保持者は恐らく半分、中学生、時にはどう見ても小学生としか見えない子供がバイクを走らせている。交通事故死者数の比較を2018年で見ると日本の3,532人に対し、タイでは10,267人となっている(総領事館資料)。どの時点で交通事故死に算入するかが問題だが、タイ健康増進基金および交通安全監視チームが実施したタイ交通安全状況調査によると、2018年タイ全土で20,169名の交通事故死を記録したという。ともあれ、タイは人口比を計算に入れると日本の5倍から10倍、危険、と言える。

 

タイの交通事故死の70%はバイクによるものだ。自分は原則的に夜間は運転しない。道路を蛇行しながら走行してくるバイクが怖いからだ。飲酒、それもかなり酩酊した状態でバイクに乗る、ヤク中バイクもある、時には道路を逆走してくる。「郷に入り手は郷に従え、と申しますが、皆さんは絶対、真似をしないように」と領事さんに言われたことがあるが、とても真似はできない。

 

■ポイント制度を導入か

アセアンで一番交通事故の多い国という悪評を覆そうと、タイ当局は日本の交通違反点数制度を参考に、交通違反ポイント制度を導入することになった。正式発表は9月で実施は今年の12月から、という。その骨子は、

 『クレジット』と呼ばれる『12ポイント』が付与される

ポイント減点対象となる違反の種類:

減点対象:スピード違反、高速道路の間違った方向への移動、赤信号、DUIでの運転、運転中の携帯電話の使用、オートバイのヘルメット着用なし、など深刻な違反

 

減点対象外:罰金はあるが減点の無い軽微な違反(駐車違反、Uターン違反など)、

 

減点ポイント数

飲酒運転:3ポイント

赤信号無視:2ポイント

ヘルメットとスピード違反:各1ポイント

 

免許停止:

12ポイントがなくなった時点で、3か月の免許停止

再犯は、3年の運転禁止でとり直し

 

■魚心あれば水心

日本であればルールは厳格に守られる。お巡りさんに罰金まけて、と頼んでもまずムリだろう。でもここはタイなので、魚心あれば水心の美風は多少残っている。バイク3人乗りは違反だが夫婦の真ん中に幼児が乗っているならば、まずお目こぼしになる。無免許運転の罰金は数年前は200Bだったが、今は500B、でも高校生や中学生なら200Bに負けてくれるらしい。

 最近、国道を走っていると速度制限とカメラの看板が目につく。この先、カメラがあって速度違反を検挙しますよ、の注意書きだ。タイにもオービス(自動速度違反取締装置)が増えている。タイの国道では概ね乗用車、バイクの制限速度は90キロだ。でもこの速度は殆ど守られていない。直線道路では120-130キロが普通、それにオービスがいつも稼働しているかというとそうでもない。カメラの看板だけで、いくら目を凝らしてもカメラが何処にも設置されていないこともある。

でもバンコクからチェンライに戻っみたら3枚のスピード違反切符が送られてきた、という人がいる。罰金は速度に拘らず、違反切符1枚に付き、500B。日本で130キロ走行したら点数6、反則金は簡裁で8万円は申し渡される。

 

自分もノーヘル、駐車違反等で罰金を払ったことがある。先日、パタヤドラゴンボートの応援に行った折、グーグルマップの言う通り走っていたら、バンコク近くで有料道路に入ってしまった。生まれて初めてタイのパトカーに追いかけられて強制停車、警官が2人おりてきた。

有料道路はバイク進入禁止なんだよ、知らなかったの、ハイ、罰金5000B。ゲッ、そんなに持ってない。いくらならあるの。警官は免許証入れに入っていた1000B札をつまみあげると、これで勘弁してあげる。「ミー・バイセット・マイ?(領収書くれませんか?)」。それは出せない、警官は豪快に笑い飛ばした。パトカーの先導で側道に降りた。そのあともしきりにグーグルマップが有料道路に誘導したが、有料道路の入り口には進入バイクの罰金は5000Bと明記されていた。

無免許でも罰金500Bなのに、と多少怨む気持ちがあったが、それを見てあの警官、いい人だったんじゃん、と思い直した。