チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

身の丈に合った暮らし

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身の丈に合った暮らし

■気力も萎える暑さ
チェンライは暑い日が続いている。煙害も大気汚染指数は200以上で健康に非常に悪いレベル、日によっては危険といわれる300以上になる。先週は2日ほど短時間の雷雨があった。これで煙害が消えるかと思ったが狭い地域にそれもせいぜい3伉?留量だったので、PM.2.5を洗い流すにには至らなかった。
統計によるチェンライの月別降雨量は3月が24mm、4月が94个箸覆辰討い襦5月に入ると200舒幣紊砲覆襦5月までまとまった雨は期待できないのか、と憂鬱になる。

今、窓際につるした寒暖計を見たら37度を指している。夜になっても室内温度は30度以下にはならない。まあ、湿度が低いせいで扇風機を回せば何とか凌げる。今年はできるだけ旅行に行こうと思っていたが、これだけ気温が高いと気力が失せる。12日から16日までソンクランだった。だから交通機関、宿泊施設も混みあっているだろうからと遠出を避けた。というより、気力が湧かずアゴダの宿泊予約や格安航空券の探索が億劫だった。以前は暑いからとチェンライのプール付きホテルを泊まり歩いたこともあるが、その元気もない。

それでも朝はいくらか涼しいので、テニスコートには出掛けている。テニスをやめてしまったら、精神的にはもちろん、肉体的にも頽廃の一途をたどるのでは、という強迫観念か。煙害厳しき中、それでも平均、3,4名はコートに集まる。ラリーで打ち合って、できればダブルスの試合を2-3セット、最近は10時を回ると急激に気温が上昇してきて、サウナ同様の発汗状態となる。いくらゲームが面白くても熱中症が怖い。事実、二日酔い、寝不足の気配があった日はコート上で胸がドキドキして、眩暈に襲われた。激しい頭痛がしたので帰宅して薬を飲んだ。間違いなく熱中症だ。コートで死ねるなら本望、とはこれっぽっちも思っていないので、体調が悪い時は1セット、1時間ほどで帰宅する。

■生きがい
それでもここ1月、週5日はテニスに興じていた。雨が降れば、ああ、今日は休める、と嬉しくなると思うのだが雨は期待できない。朝になるとラケットを背負って出かけてしまう。こうなると単なる惰性といえる。一億総活躍社会といわれる今日、何もお国のために役立っていない。母国の現役の方々に幾らか引け目を感じてしまう。

でも「一億総活躍社会」は老人も働け、とは言っていない。政府によれば「一人ひとりが、個性と多様性を尊重され、家庭で、地域で、職場で、それぞれの希望がかない、それぞれの能力を発揮でき、それぞれが生きがいを感じることができる社会」とのこと。チェンライのコートでテニスに興じ、ボレーやスマッシュがバシッと決まる、これも我が能力を発揮し、ささやかながら生きがいを感じている瞬間かもしれない。

更に、週に1度だが、2時間のタイ・マッサージが習慣になっている。マッサージが終わったあとの体の軽さ、爽快さは300B(約1000円)には代えられない。イチローを始め一流選手が専属のマッサージ師を抱えている理由もわかる。こうしてみると生きがいを感じる瞬間は数あるのではないか、と思えてくる。

■PCの前で
日常、多くの時間をパソコンの前で過ごしている。DHCテレビやラジオの時事解説をよく視聴する。独自の取材源を持つコメンテータとそうでない人の差がはっきりしているので、自分なりの番付を作って聞いている。基本は国を思う気持ちがあるかどうかだろう。

一時はTBSのモニタリングをよく見ていたが、もう飽きてしまった。一度視聴すると、次々に同じ番組が紹介される。自分はとろろ昆布が好きなので、業務用のとろろを購入しようと検索したことがある。そうしたら毎日のようにとろろ昆布のCMが入って来て閉口したものだ。
最近、超望遠ズーム83倍というニコンのカメラに興味を持って検索したら、夥しい数のニコン・ユーチューブが表示されるようになった。競合機種を見ると本当に目移りしてしまう。鷹の渡りはこれを持って、などと思うと心が躍る。また、辻井伸行さんのピアノにハマって、何時間も聞き惚れている。聞きながら涙を流すこともある。

そのほう、もはや出仕に及ばず、長年の奉公ご苦労であった、体をいとうて達者で暮らせよ、とお国から年金を頂いている身、PCの前でにひっそりと暮らすのが身の丈にあっているし、益々、そうなっていくだろう。それにしてもこんな暮らしが待っているとは思いもしなかった。

最近になって40代で自ら命を絶った同僚を思い出す。なんで死んでしまったんだよ、生きていれば楽しいことが一杯あったのに・・・・。




写真はコロンボ国立博物館から