チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

スリランカ旅行(21)

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スリランカ旅行(21)

■城壁内を散策
ゴールという街は、大航海時代のおもかげ残すコロニアルな雰囲気が人気の観光地だ。城壁に囲まれた旧市街にあ植民地時代の建物が残され、しゃれたアクセサリーやジュエリーを売る宝石店、西欧人の経営するブティック、ティラミスやジェラードがウリのイタリア料理店など、エキゾチックな店が多い。オランダ植民地時代の建物が高級ホテルになっていて、このホテルのテラスで紅茶を飲む、というツアーもある。

バンダラナイケ空港から150キロ、コロンボ市内から120キロある。中国の融資で建設された高速道路を使えば、ゴールの日帰り弾丸ツアーも可能。日帰りツアーではゴール滞在は1時間ほど、となっていたが、城壁内は南北700m、東西300mほどの広さだから1時間もあれば、ざっと見物して回れると思う。
GHの中庭で朝食を摂ったあと、城壁内を歩く。城壁内には3つの教会がある。18世紀半ばに建てられた「オランダ改革派教会」、並びにある英国国教会の「オールセインツ教会」、1819年設立のプロテスタントの「メソジスト教会」。他に仏教寺院やモスクもある。

オランダ協会の先にゴール国立博物館がある。国立という名に魅かれて入ってみたが、入場料の割には貧弱な展示、オランダ東インド会社のマーク入りの皿や鉄砲などが展示されていた。ただ異様と感じたのは鄭和のキンピカ立像だ。寄贈されたので仕方なく展示しているのではないかと思うが、スリランカと中国の緊密な関係を示すものといえる。

ゴールのシンボルともいえる時計台に登ってみた。1883年の建造されたものだが、今でも現役の時計台として時を刻んでいる。時計台の前は砲台があったという広場になっていて、ここから港とインド洋が遠望できる。わたる風も心地よい。

■鮮魚に涎を垂らす
時計台を下りてメインゲートを抜け、海へ向かう。浜辺には鮮魚の屋台が並んでいる。鰯、鯵、太刀魚、鯛もある。更には小ぶりながらマグロがあったことには感激した。一定以上の大きさのマグロがとれた場合は、すぐに腹を裂かれ、氷詰めにして航空便で日本に送られるとのこと。それにしても鮮度は抜群、魚種も豊富だ。スリランカに到着して初めて泊まったニゴンボでも朝の魚市場を見学して感動したが、ニゴンボより魚の種類が多いし、何せ獲りたてのインドマグロがある。タイは海の魚に関しては種類も量も少ない。パタヤプーケット、プラチュアップキリカーンといった海浜の街でもイワシやアジなど見たことがない。シャム湾、アンダマン海はインド洋に比べ貧弱な海といわれても仕方ない。スリランカ再訪のチャンスがあったら醤油とワサビを持参し、包丁と七輪を現地調達して、もうイヤというほど魚を食べてみたいものだ。

日本語学校
ゴールは狭い街だ。この魚市場で朝食後、別行動していたIさんと遭遇して、城外にあるバスターミナル近くのレストランで食事した。食事はどういうこともなかったが、レストランの主人がこの店とドア一つ隔てて日本人がいるよ、という。スリランカの南端に日本人、と聞いてドアを開けてみた。どうやら日本語学校のようだ。きょろきょろしていたら、責任者と名乗るスリランカ女性が現われた。名刺を見るとご亭主は日本人らしい。流暢な日本語を話す。
今日は日本語教師の面接の日なんですよ、という。入口近くの長椅子に2、3人、邦人男性が座っていることに気づいた。年は30前後だろうか。ゴールで日本語教師就労ビザはあるのだろうか。こちらと目を合わそうとしない。「鬼平犯科帳」に出てくる無頼浪人の雰囲気を漂わせている。この国で趣味として日本語を学ぶ人は少ないだろう。Iさんが「技能実習生の送り出しもしているのですか」と訊ねると学校の主要事業となっているとの答え。

技能実習生一人につき、50万円のリベートが支払われると聞いたことがある。外人労働者の斡旋が一つの利権となっているのだ。その結果として、米国国務省の人身取引報告書が指摘するように、「借金による束縛、暴力または強制送還の脅迫、恐喝、パスポートの取り上げ、その他の精神的な威圧手段を用い、被害者の移動を厳しく制限する」ことが行われている。途上国のある外交官は「技能実習生制度は現代の奴隷制度だ」と青山繁晴参議員に訴えている。

本年4月から出入国管理法改正案が施行された。外国人労働者の受け入れを拡大し、実質的に移民の道を開いた、と種々批判はあるが、技能実習生制度の問題点を解決する手段になるのではないか、と個人的には期待している。ゴールの旅日記からすっかり話がずれてしまった。


写真はイギリス国教会。オランダ改革派教会、時計塔、魚市場

スリランカのテロ事件にはショックを受けました。事件とは別に5月から10月までスリランカの入国ビザが免除されます。せめて観光で支援したいものです。