チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

スリランカ旅行(最終回)

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スリランカ旅行(最終回)

旅行記を終えるにあたって
Iさんと娘の3人でスリランカに旅したのは昨年の11月のことだった。1週間ちょっとのそれほど長い旅行ではなかったけれども。Iさんの素晴らしいアレンジで、効率的にスリランカ世界遺産を回ることができた。4日ほど運転手付きの車を雇ったが、スリランカの旅ではごく一般的なことらしい。自分一人だったら「贅沢すぎる」と却下して、バスやトゥトゥクで時間と労力を浪費したに違いない。Iさんに深く感謝したい。また、旅に出る半年ほど前に日本で、シーギリヤに登ったんだよ、と自分にとって初耳の話を聞かせてくれたIJPCの大先輩Aさんにもお礼を言いたい。何か行動を起こすにはきっかけがいる。順調に行動するためにはいろいろな人の助けがいる。こうしてみると多くの人の縁に導かれるように、紀元前からの歴史を持つ仏跡にお参りしてきたように思う。前世の因縁でこうなっていたのだろうか。

旅行に出ると、心覚えのためにブログに書く。概ね10本も書けば旅行記は終わるのであるが、スリランカ旅行記はこの号を含めて23本も書いてしまった。400字詰め原稿用紙にして100枚を越える。冗長とご批判を受ける所以である。でも、スリランカの魅力はまだまだ語り尽せないように思う。遺跡は敬虔な仏教徒によってその宗教的意義や文化が守られている。ポルトガル、オランダ、イギリスの植民地となりながらも西欧文化に飲みこまれたわけではない。

スリランカの精神的な奥深さを感じるにはやはり、実際に訪れてみる必要がある。自分はスリランカはこうだなどとは言えないが、何か人を引き付ける魅力がある。自分にもまた訪れることになる、という予感はある。

■連続自爆テロの衝撃
スリランカの最大都市コロンボの高級ホテルや各地の教会で4月21日に連続自爆テロが発生し、死者は250人以上にのぼっている。その後も特殊部隊と過激派の銃撃戦や爆発テロが起こり、事態の沈静化には程遠い。

高級ホテルがテロの標的になり邦人も含め外国人も犠牲になったため、スリランカへの渡航自粛を国民に求める国も出てきた。英国は4月26日、インドは27日に不要不急の渡航中止を勧告し、中国も自粛を求めた。米国は26日に警戒レベルを4段階の上から2番目の「渡航の再検討を」に1段階上げた。日本もスリランカ全土を危険レベル1から2へ引き上げ、不要不急の渡航は止めるよう呼びかけている。そのせいか日本の大手旅行会社によると大型連休中のスリランカ旅行キャンセルは90%にのぼったという。

スリランカを訪れる外国人旅行者は2018年に233万人だった。上位はインド、中国、英国の順で、印中英で40%を占める。こうした国々の渡航中止勧告を受け、サマラウィーラ財務相は27日、地元記者団に「今年は観光客が30%減る」との見通しに言及した。
18年にスリランカの観光収入は43億ドル(約4800億円)を超え、出稼ぎ労働者の送金に次ぐ外貨の稼ぎ手だが、今年は30%以上の減収になると見込まれている。

■狙いやすい国だった
2009年まで内戦に明け暮れたスリランカであるが、2010年には日本人観光客が1万5千人ほど訪れている。訪問者数は8年連続で増え続け、2013年には約3万人、昨2018年にはほぼ5万人となった。ビザの期限付き免除を追い風にスリランカ航空は日本便を増便し、日本人観光客10万人誘致を目論んでいただけにショックは大きい。
タイを訪れる日本人観光客は160万人を越えるので比べ物にはならないが、小国スリランカにとっては観光収入が減るのは大きな痛手だ。

それにしてもインド関係筋から再三、爆発テロの警告情報を受けてい乍ら何も対策を取ってこなかった、また国内のイスラム関係者からの情報提供も無視していた。スリランカ政府の怠慢が指摘されている所以だ。狙いやすいところを狙う、はISの常套戦略だ。政治経済のレポートには露骨に書かれていないが、スリランカには返せないことが分かっていながら賄賂に目が眩んで中国の融資を受けた政治家が少なからずいる。ハンバントタ港への鉄道、高速道路の延伸にも中国の融資が絡んでいる。貸し手もよくないが、国のことより自分の懐を第一に考える政治家も批判されなければならない。

サンフランシスコ講和会議で、敗戦国日本に対して利害を超えて「尊敬」と「共感」を表明し、日本の独立を強く支持した高潔な政治家、J・R・ジャヤワルダナ氏を生んだ国なのに、どうして賄賂漬けの腐敗した政治家がはびこるようになってしまったのか。世界遺産は別にしてこんなことまで考えるようになった旅だった。



後半3枚はハバラドゥーアの海亀園にて