チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

北タイの露天風呂(4)

アイスランドブルーラグーン、ネットから

同上

チェンセーンのホテルから、両岸は臨める

望遠で

同上

煙害で霞んで見える朝

 

北タイの露天風呂(4)
■露天風呂の定義
ところで露天風呂とは何か。Wikiには下記のように説明されている。

「露天風呂は、野外や屋外に設置された屋根や囲いを設けない風呂である。野風呂、野天風呂とも呼ばれる」
「露天風呂は温泉入浴の原風景とも言える。野湯のような状態であった温泉に浴槽を整備したものが始まりである。
温泉における露天風呂の人気は高い。景色を眺めながら入浴出来ることや、入浴時に開放感を味わえること、また浴室内に熱がこもるようなことがないためのぼせにくいことなど様々な要因が挙げられる。そのため、多くの旅館や日帰り入浴施設では内湯だけでなく露天風呂も併設している。

近年は旧来の温泉に限らず、多くのスーパー銭湯などにおいても露天風呂の設置がみられる。1980年代初めまではローマ風呂やジャングル風呂に代表される屋内風呂が主流であったが、1980年代後半のバブル景気の頃より露天風呂が持て囃されるようになった。
なお、天井と三方の壁に囲まれ屋内とさほど変わりない閉塞感のある状況にもかかわらず『露天風呂』と称している事例や『半露天』などと称している事例もある」(引用終わり)

野外、あるいは屋外で眺望を楽しめる風呂が望ましい。タイの露天風呂は温水プール風であるが、自分としてはそれほど広くなくてもいいが一人、もしくは家族だけといったプライベートな空間が欲しい。また入浴後、ドライブをして帰宅するのでは味気ない。入浴中、あるはさっぱりと汗を流した後、冷たいビールを飲みたい。更にイカ燻と刺身盛り合わせがあればいいと思うがタイでは叶わぬ夢だ。それにホテルの浴室、室内での飲食はタイにおいては一般的ではない。

■大きい露天風呂と言えば
世界最大の露天風呂はアイスランドにあるブルーラグーンで5000平方メートル、50メートルプール4つ分の広さがある。地熱発電のために汲み上げた熱水を利用しているので、それほどコストはかからないと思うが、入浴料は1万円から1万5千円となっている。風呂銭としては破格の部類と思うが、白濁した温泉水には高い皮膚病治癒の効果があり、アイスランド国内はもとより欧米各国からも多くの人が訪れるという。タイの温泉は温水プールに近く、水着または衣服着用で入浴するが、湯銭は基本的に無料、または100円程度だ。でも温水プールであって、自分のイメージする露天風呂の雰囲気とは程遠い。

タイのアウトバス(露天風呂)はテラスに設置されていることが多い。大型バスの隣にはテーブルと椅子がある。天井には大型のシーリングファンが回っている。眺望が楽しめるアウトバスは眺望の良さに比例して宿泊費が高くなる傾向があるが、これは仕方がない。
チェンライ県はメコン河に接している。メコン雄大な流れを見ながら風呂を満喫できないか。友人の調査によるとチェンセーンとチェンコーンに条件に合うホテルがあるという。

メコンを見下ろす露天風呂
5月のある日、メコンを見下ろすホテルの1室にいた。広いテラスにジャグジーバスが置いてあり、メコンを行き交う小舟が遠望できる。自分はメコンの夕日を眺めるには対岸のラオス領に行かなければならないとずっと信じていた。メコン河は、チベット高原の源流から中国雲南省を通り、ミャンマーラオスの国境、タイとラオスの国境、カンボジアベトナムを通って、南シナ海へと流れる。地図上では大きく北から南に流れていくのであるから流域は東西、即ち、メコンの夕陽を眺めるには東側のラオスから、また朝焼けを臨むには西側のタイからと思い込んでいた。

だがホテルのテラスから夕陽が見えた。はておかしいな、とグーグルマップを確かめると、この地点で河は大きく蛇行してラオス側に突き出ている。メコンの両岸を見下ろす地点にホテルが立っている。従ってホテルのテラスからメコンの夕焼けと共に朝焼けも楽しめることが分かった。
テラスからメコンで泳いでいる子供たちの姿が見えた。手を振っているところをみると彼らからも見えるのだろう。風呂にはまだ入っていなかったし、入っていても立ち上がらなければ問題はない。

その後、いくつかの露天風呂を回ったが、眺望についてはこのメコン河沿いのホテルに勝るところはまだない。タイでは三方が壁に囲まれ、屋内とさほど変わりない閉塞感のある露天風呂が一般的ではあるが、日本の露天風呂イメージにひとつでも似通う風呂であれば、タイでこんなにいい気分になれるなんて、と満足してしまう。プミポン前国王の「足るを知る経済」の教えが体に染みているのかもしれない。