■激太り
日本から戻って2週間以上になる。チェンライは雨季ではあるが毎日のようにテニスをしている。この年でそんなにコートに通わなくても、と思うのだがこれには訳があえる。
実は日本で食べるものが殊の外美味しく、また会食も多かったからかなり体重が増えた。以前、一時帰国していた友人を「ドラエモン体型」になったと書いたことがある。彼は日本滞在中、やたらと食べて体重が増えて丸っこい体型になってしまったのだ。でも自分も会う人ごとに「太りましたね」と言われ、自分がドラエモンになってしまったことを思い知らされた。
自分が日本に行く前に兄が先行して帰国していた。兄の不在時、ブアさんがサービスしてくれた。おかずが1，2品多かった気がするし、食後にマンゴーを2つは食べていたと思う。他にもライチなども出た。要するに日本に帰る前から果糖の過剰摂取で肥満傾向にあったようだ。そのまま日本に行ったが、日本でしか食べられないものは山ほどある。体重を気にして旨いものを諦めることができるか。もう自分には食欲くらいしか残されていないのだ。欲望の赴くまま、美味しいものを食べた続けた。
チェンライに戻った日の翌日、3週間ぶりにテニスをしたがどうも体が重い。リターンの切れも今一つ。太りすぎがテニスに響いている。体重増加は生活習慣病の前触れ。よし、痩せるぞ、と一念発起、まず節酒、ビールは夕食の前のコップ1杯と決める。次に節食、ご飯は軽めを心掛ける。次は運動だ。週5日のテニス、1時間半から2時間、6ゲーム先取のダブルスを3セット、試合の合間にもラリーで汗を流す。長袖シャツがびっしょりになる。塩分と水分の補給がなければ完全に熱中症、というほど体を絞った。これで2キロほど体重が落ちた。
■タイソバとラーメン
日本滞在中はよく歩いた。チェンライでは外出といえば車かバイクだからあまり歩かない。その点、日本では駅に行くにも映画を見に行くのもとにかく歩かなければならない。1、2日目くらいは歩き方がぎこちなく、使う筋肉もテニスとは違うのか脹脛や腿に筋肉痛をおこした。でも1週間もすると歩くスピードが増してきた。駅のホームに上がる時、エスカレータが混みあっていると、人の少ない階段のほうを駆けあがるまでに足が丈夫になってきた。歩くことは体にいいと言われているが、歩いたり階段の上り下りで運動したと思っていても、やはり食べる量が多いと体重が増えてしまう。食べるに追いつく運動なし、か。
タイでちょっと外食、という場合、タイソバであるクイッティオを食べることが多い。タイ人は小腹がすくと1日に何度でも食事をする。3食しっかり食べるということはない。だからクイッティオはほんの少量だ。昼食として食べる場合はいつも大盛(ピセ)を頼む。これで日本のラーメンの普通盛りかそれより少ない程度だ。
日本に来た外人観光客が挙げた美味しかった食べ物ナンバーワンはラーメンだった。チェンライにも日本のラーメンチェーン店が進出しているが味はイマイチ、帰国し率先してラーメンを食べた。まず気が付いたことは量が多い。年を取って胃が小さくなったのか1杯のラーメンでおなかが一杯になる。それに油が多い。油が入っていなければ美味しく感じられないのはラーメンの宿命か。更に塩味がきつい。クイッティオの倍以上塩辛い。ある程度しょっぱくなくてはやはりラーメンとは言えないところがある。汁を残さず飲み干すものだからあとでカロリーと塩分の摂取過多となっていたに違いない。
■冷やし中華大盛
ラーメンの注文方法が昔と違う。麺は少なめで、茹で加減は固め、野菜は多めに、煮卵をつけて、と客が細かく注文を付けることに驚いた。クイッティオではこのように細かい注文はできない。大体、辛くしないでね、としつこく頼んでも激辛タイフードが出てくるのが当たり前だ。
駅前商店街にある日高屋には何度か行った。一度行くと大盛無料券をくれるので次回は券を使って麺を大盛にする。大盛にすると1000カロリーを越える。一度、冷やし中華の大盛を頼んだら、皿に麺が盛り上がってやってきた。麺は氷でギンギンに冷やしてあった。タイで冷やした料理はまずない。日本でしか食べられない、と麺の山を崩しにかかったが、中々減らない。悪いことにセットで餃子が6個付いていた。悪戦苦闘の末、完食した。
年を取ると身長ばかりでなく胃も縮むようだ。この年になって若い時の延長で飲食したのでは、そりゃ太るのも仕方ない。
写真はネットから。どれもおいしそう。
