チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

子供の時から休みが多い

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子供の時から休みが多い

■行事のため授業なし
今の季節は暑季から雨季へ移る時期だ。2ヶ月にわたる夏休みも終わり、今週あたりから公立学校の授業が再開される。日本と違って一斉に始まるわけではなく、すでに始まっている学校もある。夏休みの開始も終了も五月雨式だ。何事も一斉に、が好きな日本と違って、こちらでは休日でも各々の学校の都合で登校日になったり、休校になったりする。行事で授業無しの日もある。

数年前、チェンライから70キロほど入ったソード・タイに行った時、たまたまシリントン王女のお成りがある日にぶつかった。山岳民族のための施設ご見学ということであったが、いつお通りなるとも知れない車列を国旗を持たされた子供たちが沿道で待機していた。ソード・タイなどそんなに車が通らない。そこへ自分たちと友人の2台のセダンが通りかかったものだから、待ちくたびれた子供たちの中で、あれ、王女様のお成りか、と旗を振りながら立つ子が現われた。するとその子につられて次々と子供たちが立ちあがり、我々は面映ゆくも沿道の旗行列の中を進むことになってしまった。助手席で兄が「違う、違うんだよー」と言いながら両手を交錯させていたが、子供たちはやんごとなき方が歓迎に応えて下さった、と思ったようだった。

ゲストハウスに着いた後、自分も沿道で王女様をお待ちしていたが、黒塗りの車列は一瞬のうちに通り去った。もちろんご尊顔を拝するどころではない。1日中炎天下で待っていた子供たちが可愛そうと思ったものだ。多分、車列の通過時刻は前もって教えてもらえなかったのだろう。

■祝祭日も多いが
学校の始業式、終業式はだらだらとしているが、国民の休祭日もはっきり決まっているようで決まっていない。公務員だけ休み、銀行だけ休みとか、中国系の店は休む春節祭といった休日もある。今年はワチラロンコン国王の生誕日7月28日が国民の祝日として新設された。プミポン前国王の生誕日12月5日は「父の日」として引き続き休日となっている。またプミポン前国王の崩御日10月13が新たに休日となった。通常、土日が休祭日にあたると月曜が振り替え休日になる。現国王の生誕日、前国王の崩御日は土曜日にあたっているが振替休日になるかどうかはまだ決まっていないそうだ。一応、タイ正月ソンクランや年末年始の休日は決まっているが、政府のお達しにより飛び石休日を繋げて連休にしてしまうことがある。どっちかと言うと国を挙げて休むことが好きのようであるから、振替休日は決まりに従って、ということになるのではないか。

近所の理髪店は定休日がないから月曜でも散髪して貰える、でも海水浴に行くから、といった理由で10日以上店を閉めていることがある。結構流行っているレストランでも今日は休業かと思っていたら、いつの間にか廃業していたりする。日本と違って保健所への届け出、査察がないせいか、道端に屋台の飲食店やおかずやさんができる。チェンライに来てからこんなにタイ人は珈琲が好きだったのか、と訝しく思うほど珈琲店が増えたが、道端の食べ物屋と同じく、いつの間にか姿を消している。石の上にも3年、一所懸命、商いは飽きない、といった言葉は通用しない。少々儲かっていても、サバーイでなかったらあっさりやめてしまうのがタイ人気質というのだろうか。

■やはり頑張らないと
子供をタイの学校に通わせている邦人のブログによると、2ヶ月以上ある夏休みに加え、10月にも1月弱の長期休みがあり、これだけでも日本の学校より休みが多い。またよくわからない17連休が12月にあって、更にはテスト休暇、先生の日、先生の会議の日などの休みがある。また文化祭や地域のパレード参加、その練習などもあって授業をやらない日は相当ある。こんなに休みがあっては学力が身につかないから余裕のある家では休みの日に塾に行かせたり家庭教師をつける。有名高校、有名大学に入るためには学校の授業だけでは無理、はタイの常識だという。

日本と違ってタイの小中学校には格差があって、田舎の学校の子がレベルの高い高校や大学に行くのは至難の業だ。山岳の子なんか教えられるか、とタイ人教師が殆どの授業を自習にしてしまうこともある。ひどい場合は先生が学校に来ない。

タイ人が飽きっぽい、何とかなるよ、マイペンライ、サバーイが一番の精神は、は子供の時から、また大人になっても休みが多いことに原因の一つがあるのではないか。評論家日下公人さんは日本を取り戻すために日本人はもっと働け、と言っているけれど、年金暮らしの自分には言い返す言葉はない。



写真はソード・タイの朝市から