チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

超高齢化社会

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高齢化社会

■逃げ切り世代
週刊誌は、些細なことを大げさに取り上げて、あなたはひどい目にあう、日本の将来はない、といった善男善女を不安に陥れるような記事を書く。でもあなたは恵まれている、日本の将来は明るい、といった記事では販売部数は上がらない。自分は恵まれていない、もっと大事にしてくれてもいい、と思いこんでいる人が世の大半を占める。不満、不安に付け込んで、悪いのはあいつだ、あなたは被害者なのです、といった記事に憂さを晴らす人はいる。でもまっとうに暮らしている人ならば、妬み、嫉み、僻みに満ちた記事など不幸の手紙のように無視しているのではないか。

ある週刊誌で「逃げ切り世代大解剖」という特集を組んだ。曰く、『順風満帆なサラリーマン人生を送り、老後は優雅に第二の人生を楽しむ──。時代は変わり、そうした人生は限られた“世代”にしかかなわぬ夢となりつつあります。特集では、どの世代が逃げ切り見事にゴールテープを切ることができるのかを探ります。まずは逃げ切れるか微妙な50代の現実を見てみましょう』。

記事では「終身雇用の崩壊」「社会保障費の負担急増」「年金受給開始年齢の引き上げ」「厳しい出世競争とポスト不足」という「四重苦」によって崖っぷちに立たされている50代社員をクローズアップ、シャープを希望退職した50代の社員、早期出向を言い渡される銀行マン、退職金が大幅に減額された50代社員の例が紹介されている。それでも50代はどうにか逃げ切りをはかれる世代であって、それ以下の世代は、給料は上がらず、リストラの恐怖に怯え、定年まで勤め上げたところで退職金、年金はろくろく受け取れないという。

■食い逃げ世代
団塊の世代(1947〜49生まれ)は最後の食い逃げ(負担よりも給付が多い)世代と言われている。この世代は戦前、戦中生まれの世代ががんばって築き上げた高度成長のお神輿の担ぎ手のふりをして、実は何も社会に貢献してこなかったという。
団塊の世代の一人として、そういわれればそうかなあ、という気もする。でも若いころは会社に行くのが楽しかったし、結構まじめに仕事していたように思う。大過なく過ごし、少なからぬ退職金を受け取り、さらに年金で自分勝手な生活をしている、これだから団塊の世代を許せない、というのであれば、それは「妬み、嫉み、僻み」の世界だ。

自分が若手社員だった頃、部長がしみじみ言っていた。「俺がヒラの頃、課長はちょっと遅れてきて新聞なんか読んでいた。早く課長になろうと一生懸命頑張った。自分が課長になった頃、部長は少し遅れてきて新聞読んでた。早く部長にならなければ、と頑張って部長になったけど一番働いているのは俺で、先輩の優雅な生活とは程遠い」。
そうこぼした部長だって、定年退職後、年金を受給して優雅な老後を送ったと思うが、妬む気持ちは少しもない。

30歳くらいの頃、同業他社の課長さんが言っていた。「サラリーマン、50になると金が溜まるって聞いてたけれどホントだね。50過ぎて子供の学資が掛からなくなっても給料は増えていくからね」。
団塊の世代は50になれば実質年収は低下という憂き目にあっている。でもそれはそういう時代の巡り会わせであって、戦中世代は良かったね、と思う程度、僻む気は全くない。

■2025年問題
2025年の日本は、団塊の世代が75歳を超えて後期高齢者となり、国民の3人に1人が65歳以上、5人に1人が75歳以上という人類が経験したことのない『超・超高齢社会』を迎える。これが『2025年問題』である。
現時点でも、軽度のものを含めれば、少なくとも820万人が認知症を患っているという厚労省のデータがある。それに基づけば、2025年には今の1・5倍、1200万人以上が認知症になっていてもおかしくない。つまり国民の10人に1人が認知症となる。医療費は現在の42兆円から54兆円に増え、社会保障費は現在の120兆円から150兆円に増大し、制度を支える若年層の不満は増大する。医療費、年金受給年齢の引き上げだけでは問題解決にはならない。

ただお先真っ暗と決まったわけではない。例えば日本海メタンハイドレートが実用化されれば、2014年のエネルギー輸入額25兆円が半分以下に減る。更に日本がエネルギー輸出国になれば、中東諸国のように税金はゼロ、教育は無償となるかもしれない。『2025年問題』も解決。日本製ステルス戦闘機が世界中で採用されるようになれば、貿易黒字が増えるばかりか部品の供給を通じて紛争の防止も可能になる。サービスの低下、世代間の融和を説くだけでなく、政府は経済の活性化、税収拡大の奇策を考えてほしい。



写真はアカ族のブランコ祭りから