チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

地下鉄

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地下鉄

スタンのつく国で唯一地下鉄がある、というのがウズベク人の自慢。3路線あるが市内中心部をちょろりと走っているだけで、郊外までは延びていない。路線延長の計画はあるようだが自分がこの国にいるあいだには完了しないだろう。

地下鉄構内は地下シェルターをかねているので広々していて天井も高い。ナボイ地方名産の大理石がふんだんに使用されていて、まるで美術館の中にいるのではないかとその豪壮さに圧倒される。

駅の構内は大変暗い。照明が全部ついていないのだ。半分くらいはいつも消えている。ホームには警備の警官が2,3人、所在なさそうにたむろしている。こちらに来た当初、警官をちらと見て小走りに通り過ぎたためか職務質問にあった。
その後、ちらり、小走りをやってみると3回に1回くらい職務質問にあった。まず挙手の礼をして、こちらを威嚇するような厳しい目で「xxxx」という。他の警官が寄ってきて逃げ道をさりげなくふさぐ。二人1組だ。意味はわからないが、身分証明書を拝見、とか言っているのだろう。ここで身分証明書をおもむろに提示。じっくり見て「ヤポンスキ(日本人)?」と必ず言うので「ダー(はい)」と答えて終わり。最近は職務質問にさっぱりあわなくなった。態度が落ち着いてきたためか、ウズベク風の立ち居振る舞いが身についたせいか・・・

地下鉄の警官に職務質問を受けたあと、駅の詰め所につれていかれ、身体検査を受けた挙句、検査された紙幣のうち200ドルを抜かれた人がいる。盗られたことに気付き、日本大使館を通じて抗議したところ200ドルは無事戻ってきて、悪徳警官2名は即刻クビになったとのこと。
警官にお金を巻き上げられる、ということは珍しいことではなく、ウズベクに観光で訪れた人のブログを見ていると時折、警官に持ち物検査をされてお金を取られたという話が出てくる。自分の知る限りでは被害金額は200ドルというのが多い。200ドルが被害者泣き寝入り上限金額ということなのだろうか。

地下鉄の駅名が壁に表示されているが、路線によってロシア語(キリル文字)だったり、ウズベク語(ローマ字)だったりする。駅名には次の停車駅のみならず、終点までの駅名が書いてあるので、下車駅を覚えていればどちらのホームの電車に乗っていいかすぐわかる。これも駅数が少ないからできるのであって、たとえば小田急線をこの方式で書いたらとても煩雑なものになり、自分の行き先がわからなくなってしまう。


ホームも暗いが電車の中は更に暗い。並列に蛍光灯が2本入る照明ボックスが1両につき13個天井についているが、明かりがついているものは半分以下、時には3分の1しかついていない。また蛍光灯2本1組のうち1本だけ点いているのが普通だ。3列くらい一つも蛍光灯がない場所は暗くてとても本は読めない。
その上、乗客の服装が、どうしてかわからないが概ね黒い革コート、革ジャンパーで統一されているので、車内はますます暗く、地味になる。そんな中を幼児の手を引いた物乞いのオバサンがしゃがれた声でお祈りを唱えながら小銭を集めに来ると、更に気分は暗くなる・・・・

だから、時折、半分以上照明がついた車両に乗り合わせると、なんか今日はついている、とちょっと明るく幸せな気分になる。そういう車両に限って吊り革(写真)がついている。車両には網棚はなく、その高さに鉄棒が座席と同方向に走っているだけである。車両が揺れる時は斜め上方から張り出したこの棒をつかむ。しかし去年の夏ごろからこの鉄棒にプラスチック製の吊り革がぶら下がるようになった。手で握る部分と鉄棒のあいだには手札大の透明ケースがあり、ここに広告が入るようになっている。初めて吊り革を見たときにはこのケースの中に「広告募集、連絡先xx」というお知らせが入っていた。

その後、吊り革付きの車両を多く見かけるようになったが吊り革広告はジュースくらいであまり利用されていない。最近は広告の入っていない透明の吊り革ばかりが目に付く。市場経済に移行していてもまだ広告宣伝の効用がそれほど認められていないのかもしれない。

ウ国で出会ったKatsuraさん(女性)がウ国の写真を提供してくれました。
いい写真が沢山ありますので是非ご覧下さい。
http://www.flickr.com/photos/kaymiz/sets/72157594293562049/show/