チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

バザール雑感

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バザール雑感

ブログの題を「ウズベクのバザールから」としたくらいだから、時間を見てはあちこちのバザールに出かけて商売の現場を体験する。バザール歩きが好きなのだ。

自分の住んでいるアパートからタシケント最大のバザール、チョルスバザール
にはバスで5,6分、地下鉄だとチンチリック駅から一駅、一番近い。でも余りこのバザールには行かない。なぜかというと、チョルスバザールは観光ルートに組み込まれており、悪い意味で外人ずれしている。カタコトの日本語でヤスイ、ヤスイなどと言われることもある。外人と見ると値段が高くなるので油断がならない。

ニンジン1キロ400スムの値札をつけている露店があった。安心して1キロ買って、500スム札を出したらお釣りをくれない。おつりは?と聞くと、いや、今500スムに値上がりしてしまった、などと平気で言う。おかしーじゃん、400って書いてあるんだし、と抗議すると、1、2本ニンジンを足してこれで勘弁、という。

ニンジン、カブなどを買って、支払い金額が900スムだとする。1000スム札を渡したら、お釣りの100スムはもらえないと覚悟することが必要だ。あ、2,3本キュウリはいらない? ネギは?などとお釣りの代わりに品物を渡そうとするからだ。100スムって日本円で10円だし、などと思うと売り子のオバサンの思う壺にはまる。ま、これはこれで良い。

それで日頃、どこのバザールに行くかというと、自宅から20分ほどバスに揺られてファルファッドというバザールへ行く。
ファルファッドは、タシケント高級住宅地に位置するアライスキーバザールやミラバッドバザールに比べ、2割がた生鮮食料品が安い。
近くに地下鉄駅がなく、観光コースになっていないせいか外人客が少ない。だからあまり値段を吹っかけられることがない。またチョルスと違って豚肉が買えるのもいい。チョルスはモスレムの多い旧市街にあり、宗教的理由から豚肉売り場がない。

ファルファッドバザールの豚肉コーナーでは、ロース、ヒレ肉を購入することが多い。
ウズベクの牛ヒレも悪くはないが、やはり固く、おお、獣の肉だなあという臭みがある。その点、豚肉はまず柔らかいし、味も日本の豚肉と同じだ。値段はヒレ肉で1キロで4,5千スム。アライスキーバザールに比べ、2割くらい安い。豚肉屋の朝鮮系オバサンともう顔なじみだ。
ファルファッドバザールでは豚肉ばかりでなく、魚(但し鯉やフナ、たまにはニシン)、野菜、果物、ナッツ類、お米など食料品はほとんど揃う。

またバザールの外周には荒物市場、古道具市場、ウズベクレストランがひしめいていて、ただ歩いていても退屈することがない。道端にビニールを敷き、そこで胡桃や干しブドウ、あるいは衣類、雑貨などを売っている。ここで毛糸の手袋を1500スム(140円)で買った。零下10度ともなると外気に触れる耳が痛くなるので毛糸キャップも買った。2500スム。他の人はアライスキーで同じものを5500スムで買っている。ちょっとうれしい。


もし、タシケントで皮のコートや民族衣装など衣類を買う必要があれば、衣料品専門のイポドロームバザールへ行くのがいいだろう。
ウズベクに来たとき、コートが無かった。荷物を少なくしてできるだけ現地調達を、と考えていたからである。それでイポドロームで革のコートを買った。350ドルという売り子にそれは高い、と応えたら、じゃ、いくらなら買うかと聞かれた。つい170ドルと適当な値段を言ったら、結局170ドルまで値段が下がってしまい、買わざるを得なくなってしまった。170ドルが妥当だったのかどうかは分からない。
それ以来、バザールやおみやげ物屋で相手のじゃ、いくらなら買うか、という問いかけには買う気がない限り値段を言わない、またはとんでもない低い値段しか言わないようにしている。(それでもあっさりと値下げされ、とんでもない値段で買う羽目になることもある)


2月に一度はクイルックバザールへ行く。このバザールはタシケントの築地青果市場と言っていい。野菜が新鮮で安い。市民が車できて10キロ単位でタマネギやジャガイモを買っていく。アライスキーやミラバッドバザールの商人もここで商品を仕入れているとのこと。
朝鮮系の人がやっている店で韓国製醤油、味噌、豆腐などが買える。買う気が無くても、犬肉ハムなども見せてもらえる。
時には切り干し大根、小豆、大豆、糠など他のバザールではなかなかお目にかかれない食材を発見できるのも楽しみだ。

バザールと一口に言ってもそれぞれ特色があって、隊員やSVはそれぞれお気に入りのバザールをもっている。そして、あのバザールでは冷凍秋刀魚を売っていた、このバザールではロシア製バルチカビールが他に比べ200スム安い、などの生活情報を交換しあっている。高級スーパーでも、行けば必ず欲しいものが買えるわけではないので情報は貴重だ。

こういった情報交換を通じてタシケント在住邦人の結束が強まっているのかもしれない。