チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

一時帰国とビール

一時帰国とビール

JICAの「健康診断一時帰国」制度により12月2日から1月間の予定で日本に滞在している。シニアボランティアには赴任後6ヶ月以上18ヶ月未満の間に胃カメラ検診、肝機能検診などの健康診断を日本国内で受けることが義務付けられている。これは義務となっているがJICAの費用で一時日本に戻ることができるという青年協力隊員には無い特典である。いいですねー、SVは、という彼らの羨望の声に送られて帰国した。

始めは赴任後1年の来年3月ごろの一時帰国を考えていたが、ウ国の学校の新学期は9月であり、3,4月には春休みが無く授業をしなければならない。また、先輩SVから、早めに健康診断一時帰国を利用し、教材、食材を仕入れてきたほうがいいですよ、とのアドバイスもあり、赴任後8ヶ月にしての一時帰国となった。12月は生徒が各地の銀行、政府機関へ実習に出ている。授業はやっていないので、学校に迷惑をかけることはない。

いざ帰ることが決まると、たった8ヶ月しか経っていないのに嬉しくてわくわくする。商社マンにしろ、外交官にしろ、早く日本に帰って、温泉につかり、刺身と熱燗で一杯、などと考えているようでは日本人のグローバル化の道は遠い、などと昔は思っていたが、自分が海外に暮らしてみると、熱燗で一杯の気持はよくわかる。

熱燗もいいが、ビールは飲みたいと思った。ウズベクには国産、輸入とビールの種類は沢山あるが余り美味しくない。比較的人気があるのはロシアのバルチカというビールである。3番、5番、7番が人気がある。番号があがっていくにつれてアルコール度数が上がって、バルチカの9番はアルコール度数8%となっている。普通のビールのつもりで飲んでいると酔いが早く回ることになる。スコティッシュ・ダンスに参加したときニュージーランドの外交官が、バルチカを「ビールのようなもの」といっていたが、こういったビールを飲んでいると、アー、日本のビールが飲みたい、という気持になる。発泡酒でもウズベクで飲むビールとは比較にならない。日本の技術、品質水準の高さを感じる。

実は日本でサラリーマンをしていたときは、ほとんど毎日飲んでいた。1年に1、2度自分はアル中ではないかと心配になり、1週間ほど禁酒をして、ああ自分はアルコール中毒ではないと安心してまた飲み始めるという生活だった。ところがウ国に来て、余りにもビールがまずいのと、自分の住んでいる地域がイスラム街で酒を販売する店が近くにないという理由で晩酌の習慣がなくなってしまった。

SV経験の長い人に聞くと、何処の国でもSVは酒をとことん飲む人とパーティは別にして通常はまったく飲まない人に分かれるという。確かに単身赴任であれば、「あなた、そんなに飲んだら体に毒よ」などと言ってくれる人はいないから朝から飲んでも、どんなに飲んでも大丈夫。だから飲む人は酒量が増えるのだが、酒の上で問題を起こすとか健康に影響するという人がいないのは、さすがにセルフコントロールができる立派な人ばかりだからだと思う。
自分はというと比較的時間の自由な教職ということで飲み始めたら朝から飲み始め、止め処がなくなる恐れがある。自己管理に自信がもてない。また、ビールの買出しにバスで出かけ、重いビール瓶を下げて帰るのも面倒だ。飲まなければ飲まなくても良いということがウ国に来てわかった。さらに飲酒の習慣がなくなったために肝機能が上昇し、二日酔いしなくなった。これもSVになって得られた成果の一つか。

12月2日に成田に到着して、その足である団体の忘年会に駆けつけて久し振りに会う知人、友人と美味しいビールを飲むことができた。それ以来、ずっと知人、友人と飲み続けているが、それでも日ごろの不義理を解消するには至っていない。健康診断一時帰国であるが、静謐なウ国暮らしと違ってたいそう不健康な日々ではある。でも美味しいビールが飲める上に皆様からいろいろとご教示、励ましをいただくことができる。こういった楽しく有意義な時間が持てることは無上の喜びである。これもウズベクに行ったおかげであろうか。