チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

性能についていけない

フォルツァ350

ジャケット着用

こんな感じ

見やすい

パータン、メコンが見える

パータン、山の下はラオス


性能についていけない

■バイク用ジャケット
乾季になると朝の最低気温は20度を下回る。今朝、近くのサンサーイ市場にスクータで行った。フォルツァ350付属のデジタル温度計は18度を示していた。手袋無しだと手がかじかむ。ブルゾンくらいでは寒さは防げない。足は裸足にサンダル、せいぜい10分が限度だ。

昨年チェンライに戻った直後、衝動的にライディングジャケットを購入した。肘、肩、背中にパッドが入っている。これで転倒しても上腕骨骨折、肩甲骨骨折、脊髄損傷は防げる。更にレフレクターと呼ばれる黄色の反射テープが腕と首周りに付いている。夜間運転はしないと思うがこれは事故防止に役立つ。

ライディングジャケットはゴアテックス、本革、防撥水機能やUSB加熱装置付きと素材、機能に応じて各種あり、手ごろなところで1万円、中には1着10万円を越えるものもある。日本のライダーは夏用、春秋用、冬用と3種類のライディングジャケットを持っているようだ。グローブ、ライディングパンツ、ブーツなど揃えると小型バイクが買えるほどの金額になる。いくら形から入るのが大切といっても、中古のジャケットをやっと手に入れたくらいだから、パンツやブーツまでは手が回らない。新品同様、しっかりしたつくりのジャケットだが、厚手なのでチェンライの暑季には着用する機会がなく、部屋の片隅に飾ってあるだけだった。

購入からほぼ1年が経って、初めてツーリングに出た。我が家から140キロほど離れたドイ・パータンの山歩きに誘われたからである。やっとライディングジャケットのお披露目の機会が来た。

フォルツァの特徴
パータンからチェンコンを通ってチェンライに戻る道はかなり整備されている上に交通量が極端に少なかった。前からも後ろからも車が来ない。直線道路が何キロも続く個所がある。ジャケットのお陰で寒さも衣服のバタつきもない。

フォルツァ350はワンタッチで風防が上下する作りになっている。プラスチック製の風防を通してみる前方の風景はいくらか歪んで見える。しかし、風防の高さをうまく調節すると顔面に風が当たらない。向かい風がなく、また風を切る音がしないので快適である。ヘルメットを着用しているが、向かい風が来ないのだから野球帽で運転しても飛ばされることはないだろう。風防の少し上から裸眼で前方確認ができるので目の疲れもこれまでのバイクに比べて少ないようだ。

通常、ツーリングの場合、風切り音と風圧はスピードを上げるに従って大きくなり、恐怖感を感じるほどになる。だがフォルツァは風切り音、風圧が殆どないため、それほどスピード感が無く、いつの間にか速度100キロを越えている。チェンライ県には高速道路はなく地方道路と呼ばれる市外の道路での最高速度は乗用車やバイクは90キロとなっている。でも交通量が少なければバスやトラックでも100キロ超で飛ばしている。

■交通法規への考え方
制限速度の90キロで飛ばしてきても突然60キロ制限となる箇所があり、そういう場所に限って自動監視カメラが設置されている。

最近、400㏄以下のバイクの速度制限が80キロに改正された。道路標識通り90キロ前後で走っているとスピード違反となる。交通取り締まりがあればどちらが正しいのか確かめてみ見たいが機会がない。検問で止められたことがあるが、バイクに貼ってあった日章旗のワッペンを見た警官は免許証の提示を求めることもなく笑顔で「行ってよし」。

タイ人の無免許率は高いし、スピード違反、ノーヘル、バイクの3人乗りは普通だ。飲酒運転はチェンライに公共交通機関がないのだからこれも当たり前だ。交通法規が厳しくなって罰金額もタイ人から見たら相当高くなったが、さっぱり交通ルール遵守となっていないのは、取締りがほとんどないせいで、遵法精神が薄れるのではないかと思う。39キロオーバーの速度違反を犯し、証拠写真と罰金支払い命令書を受け取った人から聞いたが、罰金は500Bだったそうだ。追い越し禁止、赤信号無視、運転中の携帯使用も500B、無免許運転はなんと200Bだ。ノーヘル、駐禁、ノーシートベルト不着用400Bよりも安い。罰金を支払えばそのまま車やバイクに乗って帰れる。
罰金が安い上に支払命令書をシカトするタイ人もいる。日本だと逮捕されて前科がつくケースであるが、タイではよくある話、呼び出しもこない。

正直言って自分は高性能のスクータとジャケットのせいで常習スピード違反者になりつつある。タイでは偶に法が厳格に執行されるので気を付けなければ、と思うが一方で罰金500Bなら、という安易な気持ちもある。南方ボケで遵法精神が薄れていると指弾されても仕方がない。