チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

9月は蟄居

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9月13日 中秋の名月

 

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トードタイの市場

 

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木耳(きくらげ)、一皿10B(35円)

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秋の味覚、きのこ

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タマゴタケか

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シイタケか


 9月は蟄居

■前半雨無しの雨季
チェンライでは5月から10月の6か月間が雨季となっている。今年は5,6,7の3ヶ月は例年に比べ、降雨量が少なく旱魃が心配された。自分がラオスに旅行した7月は北タイで田植えが行われていたのほんの限られた田んぼだけだった。3月に里芋を植えて日本に一時帰国した人がいるが、7月に戻ってみたら、さっぱり葉が茂っていなかったという。雨が降らなかったんですね、と感心していた。

7月には12日ほどラオスベトナムを、8月には1週間ほどパタヤ往復のツーリングした。その間、スコールに2度遭ったが雨宿りで凌いだし、他には1日、雨中走行を1時間ほどしただけで済んだ。稀にみる雨不足がツーリングには幸いしたと言える。

でもパタヤから戻った8月末あたりから降雨が激しくなった。我が家の団地はゲートを出ると左側が田んぼとなっている。例年だと5月に田植えが終わっているが、今年は8月末に田植えをやっていた。3か月以上田植え時期が遅れても、台風が来るわけでも、霜がおりるわけでもないから稲は育つ。チェンライでは水さえあれば年に3回、米を収穫できる。毎日田んぼを見ながら車で行き来するのであるが、日本の稲作で重要といわれる水管理がほとんど行われていないように思える。それに田植えが終わったあと、農家の人が田んぼで働いている姿をほとんど見たことがない。

タイ米はほとんど手をかけずとも育つと聞いたことがある。それに引きかえ、日本米は手がかかる。だから少々高く売れても、タイの農民は日本米を栽培したがらない。まあ食えればいいじゃん、面倒なことは避けてサバーイ、サバーイの暮らしが一番、ということか。

■洪水になった
旱魃か、と思われていたが雨が降るとなると集中的に降る。以下はタイニュースクリップ9月13日付から。

タイ当局によると、タイ東北部、北部を中心に8月下旬から続く雨の影響で、8月29日から9月12日までに、土砂災害や洪水などで30人が死亡、32県の約39万世帯が被害を受けた。
12日時点で洪水が発生しているのはウボンラチャタニ県、ヤソートン県など東北部の4県。ウボンラチャタニ県は12日時点で2万世帯以上が被災している上、他県から流れ下ってきた大量の水が13日に到達するとみられ、被害が悪化する恐れがある。(引用終り)

ウボンラチャタニの洪水に関しては毎日のようにテレビで報じられている。メバーンのブアさんがお寺で集めているからタンブンしてくれ、と自分のT シャツや短パンを整理し始めた。10年もいると相当数の衣類が溜まっているものだ。何となく着なくなったシャツも少なくない。ブアさんは多少ゴムの伸びたパンツや襟の擦り切れたシャツなどをポリ袋に詰めていく。いくらタイ人でもこんなものを貰ったら怒りだすのではないか。いかにもといった古着は捨てて、見た目のいい衣類を、というのだが、ブアさんは構わないという。あとで他のタイ人にも訊ねてみたが、タンブンの衣類は着られればいいのであって、擦り切れていようと古びていようとかまわないとのこと。こんなもので、という引け目があったのでお金のほうのタンブンは少し多めに出しておいたが。

■幻の香港視察
チェンライの空港は国際空港である。週3便、チェンライ-香港の便があった。あまり利用する人はいないのか、2,3カ月前に調べた時には往復で1万円以下のチケットがあった。

自分が気にしたからといってどうなるものでもないのだが、昨今の香港情勢には興味以上の問題意識を持って注視している。香港がこのまま中国に飲み込まれるか、それとも中国崩壊の蟻の一穴となりうるのか。2,3日でいいからちょっと香港へ行って街の様子などを眺めてみたい。実は、河添恵子さん、宮家邦彦さん、宮崎正弘さん、福島佳織さんなど中国ウォッチャーといわれる論客たちは短期間ではあるが、香港に渡って取材をしている。やはり、生で見た人の話は説得力、迫力がある。

世界の激変が香港から始まっているのかもしれない。それを目の当たりにしてみたい。そう考えてネットでチケットを検索してみたら、チェンライ-香港便は減便、休便となっていて、値段も5倍以上に跳ね上がっている。往復8千円なら、と思っていただけに、こんなに費用をかけて危ない思いをすのもなあ、とあっさり諦めてしまった。お前の問題意識はその程度のものか、と揶揄されそうである。確かに懐具合よりも気持ちの問題ではある。

母が亡くなった時、心に決めたことは、少し旅に出よう、ということだった。10月はスクータでなく飛行機に乗ってどこかへ出かける積りである。