チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

徳義大国、日本

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徳義大国、日本

2014年3月に書いたブログを一部加筆の上再録します。

■非常時にこそ
中国や韓国がなんと言おうと、日本は国際秩序の中で然るべき地位を占め、尊敬されている国だ。これは英国国営放送BBCが毎年行っている国別好感度調査でもはっきり示されている。世界に好感をもたれているのは日本が経済大国であるとか発展途上国に援助を続けているからではない。日本人が正義、廉恥、勇武、礼節、謙譲といった徳義を備えているからである。

東日本大震災では18000人を越える方が死亡、或いは行方不明となった。大災害の中で、というより非常時だからこそ日本人の徳義が際立った。ハリケーン津波、洪水、数々の自然災害が各国を襲う。家族を、家を失い、水、食料もない。災害は地獄であるが、多くの国では本当の地獄は自然災害の後にやってくる。暴行、略奪、殺人の無法地帯が出現するからだ。

トモダチ作戦に参加した米軍のヘリコプター操縦士(女性)は被災地に降り立つことが怖かったという。校庭を見つけて救援物資を満載したヘリが降下した。ヘリから物資がおろされた。その様子を住民が見守っていた。そして作業の途中で住民の代表とみられる人が操縦士に近づいて言った。「これだけ頂けば充分です。残りはまだ救援を待っている地域に持っていって下さい」。
操縦士はこれまで各国の被災地に物資を運んだ経験がある。ヘリが降り立つと屈強な男たちが我先に物資に群がって阿鼻叫喚の世界が出現する。だから彼女は日本人の礼節に深く動かされた。

自衛隊の気高さ
米国軍人ばかりではない。
福島の第一原発を冷却するため水を撒け、という命令が自衛隊に来たのは震災発生から5日目の3月15日だった。官邸からはどこにどれだけ撒け、という情報は何もなかった。水素爆発を起して白煙を吹き上げ、メルトダウンに向かって暴走する原子炉、自衛隊は独自に緊急性の高い3号炉へ空から放水することに決めた。乗務員が高濃度の放射能を浴びることも、また放水のショックで更なる水蒸気爆発を誘発する可能性もあった。

原子炉建屋の上を通過するヘリから、大量の水が投下される様子はテレビで放映された。それを見た各国の武官たちは、日本には何十万の国民を守るためであれば、自分の命をかけても義務を遂行する気高い軍人がいる、と感動したという。また同時に、日本を決して侮ってはいけないと感じたことだろう。

■日本人のマナー
自衛隊だけではない。「東日本大震災で分かった世界も驚く日本人のマナーの良さ」
http://whats.be/4668)というユーチューブから。

「ドイツ人の友達が、地震が起きた時に渋谷にいて、パニックになったところを、日本人に助けてもらったらしく、その時の日本人の毅然とした態度や足並みを乱さず店の外へ出て、やるべきことを淡々とこなす姿にひどく感動し、まるでアーミーのようだったと話していた」。

CNNに登場した千葉県在住の米人学生「私は混乱したが周りの日本人は違う。落ち着いて周りの人と声を掛け合っている。お互いの状況を確認し励ましあい助け合う。日本人は偉大だ。日本は大丈夫だ」。

「駅員さんに『昨日一生懸命電車を走らせてくれてありがとう』って言っている小さい子供たちを見た。駅員さん泣いてた。俺は号泣してた」。

あの日、深夜に歩いて帰宅する人達に熱いコーヒーをふるまっていた人、「トイレご自由にどうぞ」と書いたスケッチブックをもって自宅のお手洗いを開放していた人・・・・このようなテロップが次々に流れ、思わず目頭が熱くなる。

■被災者の思いやり
幼稚園児の男の子が行方不明になっていた。お母さんはもちろん、自衛隊もせめて遺体をと捜索を続けた。その結果4月に入って男の子とみられる遺体が見つかった。傷んでいてお母さんに見せるには忍びなく、隊員が遺体の衣服を見せた。「息子に間違いありません」、うなだれる母親。
そしてお母さんは遺体を抱きしめて絞り出すように言った。「xxちゃん、自衛隊さんに見つけてもらってよかったね。生まれ変わって、大きくなったら自衛隊さんに入って沢山の人を助けてあげてちょうだいね」。居並ぶ自衛隊員は号泣したという。我が子を失った悲しみの底にあっても感謝を忘れない若い母親の品位に隊員は感極まったのだ。


敷島の大和心の雄々しさはことある時ぞあらはれにける (明治天皇御製)

降り積もる雪にも耐えて色かえぬ松ぞ雄々しき人もかくあれ(昭和天皇御製)

この大災害を生き抜き,被災者としての自らを励ましつつ,これからの日々を生きようとしている人々の雄々しさに深く胸を打たれています(今上(現上皇)陛下の東日本大震災直後の国民に向けたメッセージから)

「雄々しさ」に顕れる日本の国柄を誇りに思う。