チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

シーテープ歴史公園(6)

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シーテープ歴史公園(6)

■見落とし
3月に出かけた旅をまだ書いている。チェンライ市内で偶々出会った知人に、あれ、いつお帰りだったのですか?などと聞かれる。ブログにアップしている間はずっと旅をしていると思われるようだ。3泊4日、それほど長くない旅だった。昔のことで記憶も薄れてしまう。

シーテープ公園にいたのは時間にして2時間ほどだったと思う。見るべきものは見つ、の気持ちで公園を後にした。確かにドヴァーラヴァディー王朝時代の仏教寺院遺跡、カオ・クラン・ナイやソーン・ピーノーン(兄弟の塔堂)やシーテープ(シーテープ塔堂)並びに先史時代の墳墓遺跡、資料センター内の石像などをしっかり見て写真もバッチリ撮った。

でも家に帰って資料センターで貰ったパンフレットをよく読んでみると、公園の郊外2キロほどの距離にある8-9世紀、ドヴァーラヴァディー時代の仏教遺跡であるカオ・クラン・ノック、並びにクメール様式の典型的な仏塔、プランルーシーも必見とある。
まるで徒然草52段、「仁和寺(にんなじ)にある法師、年寄るまで、石淸水を拝まざりければ、心うく覚えて、ある時思ひ立ちて、たゞひとり、徒歩(かち)よりまうでけり。極樂寺・高良などを拝みて、かばかりと心得て帰りにけり」の法師のようである。もしかしたら見落とした遺跡こそが本命だったのかもしれない。

■反省ばかり
自分の場合、時間はあるのだから目的地に1,2泊して、パンフレットやネット資料を読み返し、見るべき遺跡に遺漏のなきよう、また良かったところはもう一度行って再確認する、こういった落ち着いた旅が望ましいはずだ。これは帰宅して思うことで、この時は昨年11月の旅、チュンポン往復3000キロの余勢をかっての単独ツーリング、限りある身の力試さん、といった修行的ツーリング旅行の色彩が濃かったように思う。旅のスタイルはいろいろだが、やはりせっかく訪れたクメール遺跡、今回はツーリングそのものに気を取られたことは失敗だった。

自分の場合、旅行、特に独り旅の時は、いつもああ、失敗したと反省している。途中、あそこに寄ればよかったのでは、食事を終わって出てみたら、2軒先のレストランのほうが混んでいて美味しそうだった、さっきのスタンドでガソリン入れればよかった等々、小さいことから大きなことまで悔やむことが多い。日常生活で、テニスをしていても、PCの前に向かっていても、アー、俺はもうダメだ、と思うことはあるが立ち直りは早い。しかし旅行中は日常とはちと違って、神経が過敏になっていて感情の振幅が激しい。落ち込むことが多く、自分にとって旅をすることは自分のバカさ加減と向き合うことと言ってもいい。

100キロ以上で走行中、ふと自己嫌悪に陥って、これで道路わきの溝に突っ込んだらどうなるか、などと考えることもある。ここまでくると老年鬱だ。脳卒中で車椅子になるならまだしもバイク事故で脊椎損傷、車椅子では同情されないぞ、と言い聞かしてスピードを落とす。

■2日目、3日目
あっさりとシーテープ公園を後にして、21号線のチャイヤプルックの並木道をひた走る。公園を出たのが1時過ぎ、ピサンヌロークに近くなっていい時間になったので、市内のバンコク病院前にあるユートンホテルに泊まることにした。朝食付きで450B。道路を隔てて斜め前に市場があり、道路には屋台の食堂が開店準備をしていた。旨いものが食えるはず、屋台に囲まれた立地が気に入った。この日の走行距離は477キロだった。前日と合わせ940キロ、それほど強行軍とは感じない。
まだ明るいうちから屋台へ繰り出し、焼き鳥やら生海老のソムタムなどを注文する。あ~、美味しい。老年鬱は吹っ飛んで軽い燥状態だ。平成の御世、我生ける験あり、やはり旅行は良いね。

さて3日目、ピサンヌロークからチェンライまでは416キロの距離、この日のうちに帰宅できないことはない。初日にクーラーのせいでひいた鼻風邪は、前夜買ったティッフィ―(タイで有名な風邪薬)を2錠飲んだので快癒。それにこの風邪薬には睡眠薬が含まれているから睡眠もばっちりだった。

それで少し寄り道をと、プレーの市街に入ってまたモンホームを2、3着買い求めた。北タイの正装が一着数百円で買えるのが嬉しい。プレーからそのまま帰ってもよかったが、ランパーンの常宿、SRレジデンス500Bに投宿、この日の走行距離は310キロ、ここのホテルのマッサージが気に入っている。
ランパーンでゆっくりして翌朝チェンライまでひとっ飛び、231キロ、3泊4日計1481キロのツーリングだった。(シーテープ歴史公園の項、これにて終了)