安倍叩きの本質
■証人喚問
森友学園問題で3月27日に佐川宣寿前国税庁長官の証人喚問が衆参両院で行われた。真相解明には程遠い内容だったにしても、いくつかはっきりしたことはある。
今回の証人喚問では「誰が、いつ、どのように書き換えしたのか」「誰が書き換えを指示したのか」「佐川氏は書き換えを知っていたのか」など、書き換えの経緯をめぐる真相の解明が求められていた。しかし、書き換え文書に関わる質問を受けると、佐川氏は「刑事訴追をうける可能性がある」とし、一貫して証言を拒否した。証言拒否の権利があるのだからこれは仕方ないし、前もって予想できたことだ。この先の解明は大阪地検の取調べを待つほかない。
一方、決裁文書の書き換えや国有地取引に安倍首相や妻の昭恵氏、首相官邸や政治家の関与について問われると、「一切なかった」「不当な働きかけはなかった」と明確に否定した。
野党は、書き換えの経緯よりも安倍総理並びに昭恵夫人、官邸、あるいは麻生財務相の関与の証言を引き出すことが目的だったから大層がっかりしたことだろう。佐川氏が前川某のように政治的圧力がなかったと言えなくもない、などと思わせぶりな証言をしなくて良かったと思っている。財務省と官邸が仲が悪いと言っても、そこまで相手を貶めたくはない、佐川氏は官僚の矜持を守ったと言えるのではないか。
■理財局内部の問題
3月12日の「日本のニュースは不可解」https://blogs.yahoo.co.jp/uzbekistan24/56114022.htmlで書いたように、どうして理財局の書き換えがこれほど大問題になるのかわからない。売り渡し額とか販売先を書き換えたならともかく、添付資料の書き換えで国や個人に損害が及んだわけではない。森友問題を取り上げて連日国会を空転させた方がずっと国費の無駄だったと思う。
詐欺罪で逮捕され拘置所に入っている人物の発言だけで関与を疑われた昭恵夫人もとんだとばっちりだ。全国に小学校は2万2千、私立小学校だけでも200を越える。職務権限のない夫人が一小学校の用地に何か口を出すと考える方がおかしい。また総理や官邸もそれほどヒマではないだろう。
でも世の中、自分の見たいものしか見ない人が多い。「国の偉い人(達?)が犯罪行為をして『当たり前だ』と思っていることは、情けないと思っています(守るべきラインを越えて、好き勝手をやっている)」として、「(昭恵さんが)証人喚問されて、しどろもどろになる姿を見たいと思っているのですが、どんなもんでしょう」というメールをくれた高校の友人がいる。
佐川氏は総理、昭恵夫人の関与はなかったとはっきり証言している。しかしこれをマスコミはどう報じたか。NHKの関与なしの報道は1回だけ、朝日、毎日では関与なしの報道は伏せられていたという。報道したいことだけを報道するのがマスコミか。証人喚問で明快になったことは「理財局内部の問題、安倍夫妻の関与なし」である。一部の団塊世代のように朝日新聞を読み、テレビのニュースショーを見ていると、はじめからアベはけしからん、やめさせなければ、その手段は何でもいい、という考えに傾いてしまう。自分も日本にずっといたら、アベのせいだ、などと呟いていたかもしれない。
■焦点は?
森友問題は始め、教育勅語を暗唱させるとんでもない幼稚園があって、と左翼の人が森友学園を非難するところから始まったと思う。それが野党の人たちが籠池容疑者と仲良く集合写真に納まるあたりから、なんで8億円も値引きした、政治の力があったに違いない、に話がすり替わった。野田中央公園となった隣の土地は14億円引きになっているがそのことは言わない。
ここの土地の取引の特殊性については一部の保守政治家やジャーナリストが解放同盟、北朝鮮、並びに暴力団の関与を示唆しているが続報がない。隣接地買収に関わったと言われる辻元清美衆議員と闇の勢力との関係も何も明らかになっていない。土地の値引きが問題なのかと思ったら公文書書き換えに話がまた変わる。だから何が問題なの、マスコミや野党はこの疑問に答えてほしい。
■本質はこれか
昨年5月に安倍首相が改憲実現に強い意欲を示した。その途端に朝日をはじめとするマスコミ、野党がなりふり構わぬ安倍叩きを始めた、と記憶する。改憲と言っても9条の2項を残すというしょぼい改憲であるが、日本が普通の国に踏み出す第一歩である。でも世界には日本が普通の国になっては困る国がある。半島と中国だ。安倍首相の3選さえ阻止すれば改憲を阻止できる。反日勢力を結集して安倍叩き、安倍降ろしを謀ったがモリカケ問題ではやはり無理だった。
結果として中韓の策謀に踊ったマスコミはその責任をどうとるのか。
写真はトード・タイの朝市から