チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

熟年ライダー(12)

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熟年ライダー(12)

■チュンポン最後の夜
1日目チャイナート、2日目、3日目はプラチュアップキリカーン、4日目、5日目はチュンポン、ここで旅の目的であった「タカの渡り」を観察することができた。

5日目の夜はホテルの近くにある市場に行った。市場の周りには屋台の店が多く出ている。歩道にテーブル、椅子が並び、簡易食堂となっている。せっかく海の近くに来たのだからとイカや魚の炒め物を頼む。料理の出来上がりを待つ間に他の屋台で購入した鶏の唐揚げをつまむ。屋台にはビールは置いていないから向かいのコンビニで缶ビールを買ってくる。持込み自由、解放的な空間、市場に出入りする人を見乍ら、宴会を始める。酒代は原価だし、屋台の料理だから懐の心配は全くない。ここが最終目的地、あとはゆっくり北上して帰宅するだけ。気にかかることは天候であるが予報を見る限り、雨になる前にタイ中部から北部に抜けられそうだ。雨中走行は寒さは心配ないにしても気が滅入ることは確か、それに転倒でもすれば、それ見たことかと笑われるのか落ち。

君に勧む更に尽くせ一杯の酒、満酌辞するを須いず、志を果たしてチェンライへ還らん、ま、何でもいいから飲みましょう、コンビニとテーブルを往復すること2度、3度、こうしてチュンポン最後の夜は更けていく。

■帰路のアクシデント
6日目の朝、チュンポンを出立した。カンチャナブリまで500キロあるが、片側2車線の平坦な4号線をひた走るだけなので問題はない。チュンポンを出て約1時間、先行するNさんのCB400のスピードがあまり上がらない。自分に合わせてゆっくり走行してくれているのかと思っていたが、そうではなさそうだ。Nさんがバイクを停めた。「ちょっとエンジンの調子が悪いんですよ、この先でバイク店を探してみてもらいます、すぐに追いつきますから、プラチュアップまで先に行っててくれませんか。」

それでは、と先に出て、待ち合わせ場所と決めたプラチュアップの空港博物館へと向かう。小一時間待ったがNさんは来ない。直りましたか、と電話をかけると、のんびりした声で「エンジンが止まって動かなくなったんですよ。バッテリかダイナモがいかれてしまったようです」とのこと。指示に従ってロープを購入し、今来た道を引き返す。4号線は幹線であるが、このあたりバンコクから離れていることもあって交通量は少ない。30分ほど戻ると道路上で手を振っているNさんの姿が見えた。
2,3日前からエンジンの掛かりが悪かったらしい。走行中、断続的にエンジンが停止していたが、最後にプスンと音がしたきり、いくらキックしてもエンジンがかからなくなったという。CB400は20年前の製造、12年前に中古としてNさんが購入、ほぼ問題なく走っていた。但し、恒常的に使用していたわけではなく、最近は1月に1,2回、チョイ乗りをする程度だったとのこと。久々の長距離ツーリングで不都合が一挙に噴出か。

■バッテリ交換
取りあえず、ロープで自分のフォルツァと結びつけ、修理できるところまで曳行することにした。プラチュアップまではかなりの距離がある。ここからチュンポン方面へ数キロ戻った地点に小さな村があり、道路沿いにバイク屋があったことを記憶していた。
フォルツァCB400をつなぐロープは3mほど。ゆっくり走るのだが、初めてのロープ曳行でスムーズな走行ができない。緩んだロープが2台のバイクのスピードの差でピンと張る。その瞬間、体がつんのめる。フォルツァは279奸CB400は400奸▲タイの大きな中風老人を中年女性が支えて歩くといった感じか。

緊張の十数分が過ぎて、何とかバイク屋に到着、主人はバッテリーの再充電に取り掛かったが、すぐこれは新品に取り換えないとダメ、という。12キロ戻った先、道路左側にバッテリー取扱店があるという。同じ型式のバッテリがあることを電話で確認、取り外したバッテリをフォルツァの荷台に括りつけて取扱店に走る。15キロ先、それも道路右側に取扱店があったが、数回、現物を見せて道を聞いたので何とか辿り着くことができた。

新品のバッテリを装着するとCB400は快調なエンジン音を響かせる。ああ、よかった。単独走行だったらどうなったか。まあ国道だから1000B札を掲げてトラックを停め、街まで運んでもらうという手もあったと思う。でも同行二人で良かった、と喜びあって先を急ぐ。

チュンポンから約300キロの地点、チャアムで陽が傾いてきたので、この日はチャアム泊まり。行ったり来たりを繰り返したので、フォルツァの走行距離はこの日400キロを越えていた。


写真はチュンポン駅、荒れた浜辺、屋台の魚、チュンポンとチャアムの位置関係、チャアムはホアヒンの上、バンコクの下にあります。