チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

日本旅行がブーム

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

イメージ 4

イメージ 5

イメージ 6

日本旅行がブーム

■お土産
一時帰国していた兄が戻り、2か月ほど休んでいたタイ語授業を再開した。母の生活が変わらないように、兄と自分の生活サイクルも元通りになり、落ち着いた日々が戻ってきた。

授業再開の日、兄はジアップ先生に大量の日本のお菓子をプレゼント。小学3年の娘さん、幼稚園児の坊やがいつも兄のお土産を心待ちにしている。抹茶キットカットとか果汁などをゼラチンで固めたグミなどのどちらかという駄菓子の類が受けるようだ。子供の舌は正直である。自分も日本のお菓子はたとえ100円ショップで売られているものでも、手を抜かず、洗練されていると感じる。テニスコートで会うタイ人にもキットカットとかキャラメル、ドロップ類を渡す。おお、日本のお菓子だ、と喜んでくれる。我々が昔、ああ、舶来のチョコレートだ、と押し頂いたようなものか。

女中さんにはお菓子よりも服が喜ばれる。自分は卸売センターや閉店セールの店で1着500円とかせいぜい1000円のブラウス、カーデガンを買ってきた。中国製でも安くても日本で売られているものは見栄えがする。日本人の仕入れ担当者が目を光らせているからだろう。ブアさんには彼女の希望で日本の味付け海苔。自分が食べるためではなくビアンカロン寺のご住職にタンブンするためだ。住職は毎日、多くの善男善女からタンブンを受ける。答礼のお経が終わるとタンブンを乗せたお盆は機械的に左へ移されて行く。
でもブアさんのタンブンの中に海苔があると住職は海苔缶だけ取り出して自分の脇に置く。ご住職も日本の海苔に対する執着だけは捨てきれないようだ。

■「スゴイ、ジャパン」
タイの全国放送であるチャンネル5の日本を紹介する旅番組、「スゴイ、ジャパン」が大人気。日曜夜10時25分からの放送、一昨年の8月から続く長寿番組である。世界遺産のお寺や名所を見ることも大事だけれども、それよりも日本人てどんな人だろう、人気の食べ物は、といったありのままの日本を紹介するという視点が人気の秘密のようだ。この番組のリポータはタイ在住の日本人俳優ヒロさんが務めている。彼は単なるリポータでなく、番組制作にも深くかかわっており、彼の目を通して日本が紹介されるという場面も多い。この人は日本もタイも好きなんだなあ、と思う。日本の観光発展に貢献したという理由で昨年、彼とこの番組が日本観光局から表彰されたという。ついでに勲章くらいあげてもいいのではないかと思う。

日本に渡航したタイ人は2011年には15万人を切っていたが、その後、2012年/26万人、2013年/45万人、2014年/92万人、2015年上半期のタイ人訪日者は前年同期比28%増の42万人と急激に増加している。これは「スゴイ、ジャパン」の影響もあるだろうが、2013年7月に日本政府がASEAN友好協力40周年を契機として、タイ人が15日以内の短期滞在する場合、ビザ取得を免除する措置をとったことが大きく影響している。

■リピータを呼び込め
タイ人の旅行ブログを見ると、また日本に行きたい、という書き込みが多い。タイ人に限らず、日本を訪れた外国人旅行者の特徴はリピータ、すなわち複数回日本を訪問している人が多いことである。
ちなみにタイにやってくる日本人旅行者数は2012年の統計で137万人となっている。自分の見聞きする範囲でもタイに何度も来る邦人は多い気がする。

余談であるが、サマルカンド、ブハラ、イチャンカラなど世界遺産があり、紀元前からの歴史を持つ見どころ一杯のウズベキスタンへの日本人旅行者は、自分のいたころから年間わずか数千人だ。ウズベク観光に来た日本人が「一度は来るところだが二度と来るところではない」と言っていたことを思い出す。やはり飲み屋でも国でもどれだけリピータを呼び込めるか、これが収入拡大の基本というところか。

■タイ人が日本でできないこと
タイ人が日本で躊躇してしまうことがある。例えば、タイではどんぶりを手に持つことはないし、汁をズズッと啜ることは礼儀に反する。おつゆはスプーンで口に運ぶ。日本人にはこれがまどろっこしいのであるが。

タイ人は裸になって温泉に入ることに抵抗がある。リピータの中には温泉にゆったりつかり、風景を楽しむという喜びを知った人も多くなっているとか。日本人は温泉で人の裸を見ない、ということに感動したタイ人もいる。

寿司はタイ人に人気の食物だが、手で食べることをためらう人もいるようだ。トイレの個室をノックする、もタイ人の常識の範囲を超えている。

いずれにしても異文化に触れてびっくり、はお互い様、何度も訪問して相互理解に努めましょう。



写真は高知県土佐山田里山、川は物部川