チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

日本とタイの政治

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日本とタイの政治

■選挙結果
この原稿がアップされる頃には、第47回衆議院選挙の開票結果が明らかになっているだろう。報道各社の世論調査によれば自民優位であり、選挙はミズモノとは言うが、最近の世論調査の正確度は増しているから自民党の圧勝は間違いないと思う。

解散前、多くの政治評論家は、選挙には「振り子現象」と言うものがあり、前回総選挙で勝ちすぎた自民党は今度の選挙では議席減少を免れないと言っていた。評論家だけではなく、安倍首相自身も解散前の11月に、自公の与党で過半数、つまり238議席を勝敗ラインと言っていた。解散前の自民党の295、公明党の31と合わせ、326議席が90議席以上減ると考えていたわけだ。さらに過半数割れであれば退陣すると悲壮な覚悟を決めていた。

今回の選挙もマスコミは、大義なき解散、700億もの選挙費用無駄遣い、国民はうんざりなどと安倍政権を貶める論調が目立った。民主党は110議席超、逆に自民党は100議席以上失うという週刊誌報道もあった。一部マスコミは、首相は勝つ時をねらって不意打ちの解散をした(けしからん)、と言ったが、それは世論調査をしてみて、意外にも自民有利の結果が出てからのことだ。

安倍自民党バッシングの中で国民が自民党に政権継続のお墨付きを与えたことは、まずは国民の判断として妥当なところと個人的には思う。

■ついこないだの民主党新政権発足
ほんの数年前、同じ国民は鳩山民主党に308議席を与えた。あの時は今以上にマスコミが民主党を応援していた。あの頃、日本から来る人が一様に「55年体制は終わった。自民党は制度疲労」と朝日新聞と同じようなことを言っていた。

それでも民主党に投票するのは自民党に「お灸をすえる」ためであって、自民にいくらかの信頼感を残していたように思う。つまり、自民が野に下って反省すれば、また政権に復帰してもらってもいいという暗黙の了解が有権者にはあった。だからお灸の火が母屋に燃え移って、我が家全焼の悲劇を目の当たりにした有権者は、野に下った民主党に憐憫の情は持たず、政権に復帰して欲しいとは全く思っていなかった。それが今度の総選挙の結果ではないか。

2009年8月、選挙で圧勝した直後の民主党鳩山代表の記者会見を見たが、鳩山さんの目は泳いでいた。きょときょとする目つきの人は信用できない。それに彼の「東アジア共同体」の中身をネットで見て愕然とした。彼の言う「アジアは一つ」は幻想であり、「アジアは一つ、一つ」が現実だ。日中韓の関係を見てみたらすぐわかることではないか。突っ込みどころ満載。すぐ反論を書いた。ブログにアップしようとして、待てよ、と考えた。鳩山政権の支持率はその時72%、これを読んだら、自分のブログ読者の少なくとも半数は不快に思うだろう。

利害関係のほとんど無い生活、何でも自由に気楽に書いていると思われがちだが、やはり自分も小市民、多くないとはいえ人様に読んで頂くにあたってはいろいろなことを気にしている。自分からボツにした原稿は結構あるんです。

鳩山さんはこの「東アジア共同体」構想でノーベル平和賞を狙っていたというが、いくら政治的なものとはいえ、こんな人に平和賞が行かなくて本当に良かった。

■タイの政治状況
タイに住む年金生活者の大きな関心事といえば、1に為替、2にビザ関連といったところか。為替は対ドルレートで民主党時代の80円が今、120円前後となっている。タイバーツはドルにリンクしているから前政権の時、1万円が4100Bだったが、今は2700Bにしかならない。年金が3割以上目減りした感じになる。でも為替は上下するもので、いい時もあったのだから仕方がない。円高になれば年金の換算手取りが増える。だからといって民主党に政権復帰して欲しいという人はあまりいないだろう。

タイは軍政下にある。今年8月に陸軍司令官のプラユット氏が暫定首相に就いた。来年には民政移管すると言っていたが、2016年に延びそうである。軍事政権の影響はタイ在住者にもじわじわと及んでいる。まずビザランと言われるビザなしでの長期タイ滞在ができなくなり、最長60日に制限されることになった。新規の1年ビザ取得、またビザ延長時に提出する書類が多くなり、手続きが面倒になった。独裁政権はどこの国でも外国人を嫌う。外国人追い出しの兆しを感じる。

タイには金持ちと貧民が同じ1票という選挙は認めないという人々がいる。法律はいくらでも曲げられる。同じ立憲君主制の国ではあるが、日本とは比べ物にならない暗部がある。

折しも皇太子妃及びその親族の王籍離脱が伝えられている。国王のご不例と共に気になるニュースではある。





写真は安倍さん、5年前の鳩山さんと民主党圧勝、一番下はタイの皇太子ご夫妻です。皇太子妃はマスコミから消えました。