チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

スクータでラオス旅行(12)

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スクータでラオス旅行(12)

■トンボ帰り
ポントン村に行ったの?、あそこは電気も水道もなかったろう。ルアンプラバンのGHの主人はあきれていた。ひどい目にあった時、苦しい思いをした時に、人はよい経験をした、と言う。しかし、よい経験などしなくて済むものならしないほうがいいのだ。特に、その「いい経験」が自らの不注意で招き寄せたものであったらなおさらだ。
20代の若い時ならともかく、いい年になったら「いい経験」より、例えば、芸者を揚げて騒ぐと言った「いい思い」をしたほうがずっといい。

こうしてラオス5日目の夜は、再びルアンプラバンで過ごした。ポントン村では食事らしい食事も摂れず、冷たいビールも飲んでいなかった。無事帰還の記念として、少し奮発してビーフステーキ定食を食べた。ビヤラオも2本飲んで、冷房の利いた部屋でゆっくり休んだ。

翌朝は来た時と同じ道をラオス、タイ国境へ引き返す。GHの主人に、「私はムアングン(国境)まで行きたい」、それに途中の分岐点「シアングンまで行きたい」とラオス語で紙に書いてもらった。2日前、クワンシ―の滝に行った時、やはり主人に「クワンシ―の滝に行きたい」と紙に書いてもらい、それが大層役に立ったことを思い出したからだ。なかなか通じないタイ語を話すより、あのー、と言って見せるだけだからラクである。

■道案内を信用するな
最初の分岐点を曲がり、見覚えのある4号線を東へと進む。ルアンプラバン県とサナブリ県を隔てるメコン河にかかるパッコーン-サデウア橋も渡った。この橋が完成したのは昨年2013年、全長620m、交通量が少ないせいか、橋の上で停車し、記念写真を撮る人が多くみられた。自分も橋の上からメコン河を見下ろした。まだ水量が少なく、砂地や岩がごろごろ突き出た河床を濁った水が流れていく様子を見下ろすことができた。

順調にサナブリ市に入ってきたが、市内を抜けて国境があるムアングンに行く道がよくわからない。書付を人に見せるのだが、わからないという人はいない代わりに、あっちだ、こっちだと道を指し示す。トラックを降りて休んでいる運転手に聞いたがこの人だけは、自分はベトナム人で道がわからないと答えた。
指示されるままにT字路にでた。右か左か。近くの自動車修理工場で聞いたら左に行けば国境という。一応確かめる意味で、100m先のバイク店で聞いたら右に行け、という。2つの道が合流するのでない限り、どっちかが間違っている。

10人以上の人に紙を見せ、まず多数決で道を選んだ。なんとなく見覚えのある道を通っている、という感じになってきた。でも確信は持てない。
山道にかかって、空がどんよりしてきたな、と思ったらポツポツと雨が降ってきた。道のわきにスクータを停め、木の下で雨宿り。遠くで雷が聞こえたが、近づいてくる気配はなく、20分ほどで再出発できた。雨宿りの間、1台の車もバイクも通らないというのは心細い。サナブリに着いたのは昼近かったのだが、どこかで食事できるだろうと街を通り過ぎたのが良くなかった。

山岳民族の部落や小さな村を通るのだが食堂はない。つい最近まで自給自足、物々交換が普通だったのでラオスには食堂がほとんどないというネット記事を思い出した。
昼食にありついたのは2時過ぎ、ラオス国境を越えてタイ領に入ってからだった。

■旅の教訓
―猗?埖。
いくら隣国ラオスと言っても発展途上国で、国情はタイとまるで違う。ドイツの空港で置き引き被害にあう観光客の9割は日本人だと言う。外国は日本と違って危険と隣り合わせ。タイとラオスを同じように考えて、危険に遭遇してしまった。
ブログの原稿が2本かけたから、ラオスの地図を買ったから、スクータで遠乗りしていない、こんな理由で外国に行くべきではなかった。準備時間が十分あれば、同行者も出てきたに違いない。突発的に思いつきで出かけるから、単独行動となった。

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現地語併用の詳細な地図を持っていくべきだった。現地の人が読めない地図では道も聞けない。今回、スクータで出かけたため、ラップトップのPCを持参しなかった。携帯もシムカードの交換はしなかった。自分がどこにいるのかわからないという不安を抱えていては旅ができない。安全のためにも多少の支出を惜しんではならない。

帰宅して、友人からスマホGPS機能があることを教えてもらった。これがあれば迷子になることはなかったのだ。防水、落としても壊れない最新式タブレットでも日本円にして7、8万円で買えるらしい。自分の命が守れると思えば大した出費ではないと確信を持って言える。
(このシリーズ一応終わり)





写真はメコンにかかる橋と河床、最後の2枚はタイに入って。