チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

スマホを見直す

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スマホを見直す

■携帯は持ちはべらず
日本にいた時、携帯電話を持っていなかった。初めて携帯を手にしたのは2006年、ウズベクに行ったときである。JICAからの貸与品。電話のかけ方と受け方だけ覚えた。それ以外の機能は使えなかった。電話代など細かいことは通訳の女性が代行してくれた。

ウズベクでの勤めを終え、日本に帰国したが携帯なくてもさして不便を感じなかった。ある女性から携帯無しでどうやって友達と連絡していたのですか、と聞かれたことがある。携帯を持っていないなんて信じられない、とあきれた表情だった。「手紙を書いて連絡していました」というのは嘘であるが、自宅には固定電話があったし、パソコンはいつも開いているのでメールで十分用が足りた。

タイに来て初めて携帯を購入した。6年以上前の古い製品だが、メール送信もできるし、カメラにもなるし、SDカードを挿入すれば音楽プレーヤーにもなるらしい。でも基本的にはウズベクにいたときと同じく、電話機能しか使っていない。料金支払いは女中さん任せ。

■覚えず、忘れる一方
人は新しいものに興味を持ち、とにかく試してみよう、という人と、今あるもので十分、という面倒くさがりの人の2種類に分かれるように思う。自分は後者のタイプ。パソコンはワード、エクセルを仕事の必要に迫られて覚えた。

海外で行われたシンポジウムで、開催1週間前にパネリストを頼まれ、20枚ほどのパワーポイント資料を作ったことがある。たまたま知合いに外資系銀行の社長秘書がいた。彼女がパワーポイントのスペシャリストだったので、電話とメールでやり方を懇切丁寧に教えてもらった。パワーポイントの知識はその後、教職についてから大変役に立った。今でも感謝している。彼女が住んでいるお花茶屋方面には足を向けて寝ることはできない。

ただ、スキルは日々使用しなければ錆びる。プレゼンを必要としない生活を送るようになってパワーポイントはもちろんエクセルの使い方さえ覚束なくなってしまった。新しいことは興味なく、古いことは忘れる。それでいいのだ。携帯だって通話できれば十分ではないか。

■タイでもスマホが主流
チェンライでもここ3,4年、タブレットスマホを持ち歩く人が多くなった。タイ人はことのほか写真を撮ったり撮られたりするのが好きであるが、最近はデジカメよりスマホを使用する人が多いように思う。小型PCほどの大きさのタブレットで写真を撮るのは難しそうであるが、撮影済みの画像を見ると鮮明である。デジカメで写した写真をPC に取り込み、それをメールに添付して送るという作業を、スマホでは一瞬にしてこなす。スマホの登場無くしてフェイスブックの隆盛はないのではないか。フェイスブックに参加している人はいつも投稿写真のことが頭にあるらしく、何かというとFBに載せなきゃ、とスマホを操作している。
また、ラインと言って無料でどこでもいつでも友人と通話やメールを楽しめる機能があり、自分が今、何をしているか友人知人に知らせることができる。こうなると、発信のために自分の人生がある、というような人が出てきて、片時もスマホを離さない。

フェイスブック、やらないんですか、と聞かれるたびに、100人もお友達が欲しいわけではないので…と言葉を濁してきた。スマホに対するある種の嫌悪感はフェイスブックに起因するものが大きかったように思われる。

スマホ購入に向けて
そのスマホに対する評価を一変させたのは4月のラオス旅行だった。道に迷い、自分のいるところがさっぱりわからない。不慮の事故に遭遇しても誰も知るすべがない。

ラオスの旅の帰りに友人宅に立ち寄った。ラオスでの難行苦行を聞いた友人は一言、「スマホを買いなさい」。

スマホにはグーグルマップという機能があり、自分のいる位置が地図上に示される。自分が動くと、地図上で自分がいるポイントが動く。目的場所を指定すると最短距離、行き方、到達予定時間まで教えてくれる。世界220カ国をカバーしているという。もう地図を持って歩く時代ではないようだ。これがあったら苦労はしなかったのだ。無知はまさに罪である。

タブレットタイプが見やすくて良さそうだ。ショックに強く、防水型であればスクータに装着することもできる。
ブログ優先のために旅の準備が遅れたし、予定も制限された。スマホがあればメールの送受信ができるし、何処でも原稿が書ける。

ただスマホを使いこなすには先達の指導を仰がねばならない。また足を向けて寝られない人が増えることは間違いない。