チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

タシケントへ

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東京からタシケント

あけましておめでとうございます。今年も「ウズベクのバザールから」をよろしくお願いいたします。

さて一ヶ月の健康診断休暇を終え、お屠蘇気分の抜けないまま1月2日に成田に向かった。書籍、食材の詰まったトランクはスカイポーターに依頼して成田空港で受け取ることにした。暮れの20日に申し込んだところ、1月1日に集荷、元旦の午前中にでもお伺いしますという。今は昔と違って元旦から多くの人が働いているようだ。
1月1日発着のフライトはガラガラであるが2日から空港は混雑し始める。タシケントで切符を手配した時、成田-仁川、仁川-タシケントのうち成田から仁川へ行くエコノミークラスがどうしてもとれず、休暇を短縮するか、差額を自費で支払ってビジネスクラスにするかの選択を迫られた。差額といっても80ドルだったので喜んでビジネスにした。ビジネスだと空港のラウンジが使える。普通の芸能人はテレビ収録を年末に済ませて、年内にハワイなどに出かけるが、本当の売れっ子は正月の生放送を終えて、2日に海外脱出を図る公算が強い。ということは2日のラウンジで芸能人に会えるかもしれないと期待が膨らむ。

2時間以上前に空港に着き、チェックインをする。通路側を希望したのだが、航空会社のお嬢さんが席の確定に手間取っている。窓際でもかまいませんよ、というと、いいえ、ビジネスが混雑しておりますので、ファーストクラスの席をお取りしています、とのこと。おお、これは春からラッキー、とすっかりうれしくなる。

出発2時間前にチェックインをしたが、正月で出勤者が少ないと見え、出国管理の窓口が4つしか開いていない。長蛇の列で出国手続きに相当の時間がかかる。あちこちから出発時間まであと10分なんですが、どうしたらいいんでしょうとグラウンドホステスに聞く人が現れた。でもホステスさんの答えは、列の先頭に行って、事情を話し、個人的に順番を譲ってもらうよう交渉して下さい、という冷たいものだった。皆30分以上待っているので、割り込みさせてもらえない人もいる。
それでも出発時間を過ぎたころ全日空xx便トロント行きのお客様はいらっしゃいますか、といった呼び出しで次々にイミグレーションを過ぎて行った。一度チェックインすればよっぽどのことがない限り、積み残されることはないので、ゆっくり構えるのがいい、という教訓を得た。待望のビジネスクラスラウンジに入ったのは出発時間の1時間前、30分しか利用できない。広いラウンジは閑散としていて、芸能人など見当たらない。考えてみたら、冬の韓国に行く芸能人などいるわけはない。日本のビールとも暫らくお別れかと思い、ラウンジの生ビールを2杯もご馳走になった。

ファーストクラス、12席のうち、利用者は4名のみ。客一人につき係員が一人つく感じだ。座席は広くゆったりしていて、フラットにもなる。まずシャンパンのサービスがあった。おお、これはうまい、と勧められるまま3杯も飲み干す。ラウンジの生ビールを1杯にして置けばよかったと反省。もう少しいかがですか、と更にシャンパンを勧められたが、目ざとくビンの栓がまだ空いていないことを確認して辞退。
席は最前列右側、1Kだ。その席でミスター1Kと陰で呼ばれているある会社の社長さんのことを思い出した。海外出張の折、座席がファーストクラス最前列の1Kでないと機嫌が悪い。関係者は1K の座席を確保するのにいつも苦労していた。更にその社長は、機内サービスのフルコースを断って家から持参したおにぎりを食べる。アルコールもほとんど嗜まない。自分はミスター1Kとは違って、成田-仁川間2時間余り、ひたすら飲み、食べ続けてしまった。日本で2キロ体重を増やしたが、機内で更に1キロ体重が増えた、と思う。(写真・まずはオードブルから)

仁川-タシケント間は12時を過ぎたシンデレラの気持ちでエコノミー席に座る。タシケント空港に着いたが機内からサテライトに入るという普通の国際空港ではごく当たり前のサービスはない。乗客は酷寒の中、タラップを降り、アイスリンクのような地面をヨチヨチ歩いてバスに乗り込む。入管も30分以上時間がかかる。乗客は100人くらいしかいないのに、である。でも機内預かりの荷物が出てくるのに30分以上かかるので、いらいらする必要はない。ただ、トランクを乗せるカートの数が、乗客全員にいきわたるだけない、というのには驚いた。観光で外貨獲得を、という割にはやる気が感じられない。
通関では通常荷物を全部開けられて、何かと因縁をつけられ、時には小額のドル紙幣がいると聞いていたが、幸いパスポートチェックだけで終了。持込外貨申告書を大事にパスポートに挟む。これを紛失すると出国の際にもめて最悪、出国できないことがある。

22時過ぎに空港ビルを出ることが出来たが、この時間公共バスはなく、市内への交通手段は白タクしかない。あたりは一面の銀世界で零下7度、身も心も引き締まる寒さだ。通常の3倍の値段を言いながら寄ってくる白タクの兄ちゃんたちと対峙しながら、よーし、やるぞとファイトが沸いてくるのを感じていた。