チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

チェンライ発の海外旅行 6(バンコクータシケント)

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チェンライ発の海外旅行 6(バンコクタシケント

ウズベク航空機はほぼ満員、タシケントに途中降機して最終目的地はイスラエルのテルアビブ。バンコクを22時35分に出発してタシケントには午前3時という変な時間に着く。シートベルトサインが消えて30分もたった頃、やっと食事のサービスが始まった。ビールなどのアルコール類のサービスは無し。「チキン、フィッシュ?」と、一応はメインディッシュのチョイスがある。しかし、前方座席で頼んだものと違う、と文句を言う客が数人いたから、配り方はかなりいい加減だ。

午前3時前にタシケントに着いた。全員機外に出される。飛行機に横付けされたバスに乗り込んだ。周りはイスラエル人ばかりだ。結局、テルアビブへの乗り継ぎ客待合室に運ばれてしまった。乗り継ぎ手続きを受ける長い列に並び、自分の番になって「タシケント」というと、兵士のような職員に手をつかまれ、入管窓口のあるビルへ連れて行かれた。タラップを降りるときにテルアビブ乗り継ぎの人とタシケントで降りる人を分けてくれれば、こんなに無駄な時間をとらなかったのに、と思うがこれがウズベクだ。

入管窓口の手前に看護師さんが二人、白衣のドクターが一人いた。看護師の一人は午前3時過ぎということもあって、机に突っ伏して眠っていた。机の上には、最近日本では見かけなくなった水銀体温計が20本ほど並べてある。新型インフルエンザ侵入防止のためにここで体温を測らなくてはいけないらしい。シャツの釦を外し、体温計を腋に挟んだら、入管職員が早くこっちへ来い、と窓口で手招きをする。体温を測りながら入国手続きを行うというのもウズベクならではの経験だ。

入管窓口を出てバッゲージクレームの横を通ったが、着陸して30分以上経っているのに、機内預かりの荷物が出てくるベルトコンベアは止まったまま。数人の人が所在無さげに立っていた。やはり機内持ち込みの荷物だけにしておいてよかった。

奇跡的に、着陸からわずか45分で到着ロビーに出ることができた。別便で到着した日本の友人は入国審査と税関通過に2時間かかったという。到着ロビーには出たものの両替窓口が閉まっている。現地通貨スムがないことにはバスや地下鉄に乗れない。とんでもない時間に到着した人の不便など一切考慮しないのがウズベクだ。

到着ロビーは早朝というのに、白タクの客引きで一杯だ。早速、何処のホテルか、市内まで10ドル、といった声がかかる。空港の出発ロビーで両替できないかと歩き始めた自分にずっと着いてきて離れない男がいた。年のころは40歳、セルゲイと名乗る。この国で英語を流暢に操る人間は要注意。彼は出発ロビーには入れない、空港ビルの外にある売店で両替できるという。売店で20ドル両替、500スム札で60枚、3万スム。こちらの習慣で札束を受け取ってすぐに札数を確認する。2回数えたが2万8千スムしかない。相手に数えさせて2千スム足してもらう。もちろん、すみませんの一言は無い。これがウズベクだ。

空港前のカフェでお茶を頼み、1時間近くウツラウツラとする。5時ごろ、サマルカンドまで空路で行こうと国内空港ビル方面に歩き始めたら、またセルゲイが現れた。サマルカンド行きの時間を調べてあげると言って電話をし、始発は6時半という。それではターミナル駅の地下鉄ソブラヒム駅からバスかタクシーで行っても、待ち時間を考えるとそれほど到着時間が変わらない。

ソビラヒムまで彼の車で行くことにした。1万スム、日本円で500円ちょっと。車の中でサマルカンドへはタクシーでいけ、料金は3万スムだという。自分がいたときは1万2千スムだったから、すごいインフレだなあ、と思っていると、タシケントからサマルカンドへのタクシー代は、行きが3万、帰りは2万スムだ、とおかしなことを言い始めた。ソビラヒムに着くとセルゲイは長距離タクシーの運転手に3万で行ってやって、などと交渉し始めた。ちょっと待って、タクシーで行くとは決めていない、バスの時間をチェックするから、と言うと、バス停はここから300m離れている、それにあと2時間待たないとバスは出ないと言う。

セルゲイは決定的なミスを犯してしまった。自分はソブラヒムからバスでサマルカンド方面に何度も出かけている。バス停は二人のいるところから10mも離れていない。また早朝バスがあることも知っている。バス停はそこ、ほら、バスも待っているでしょ、食事をするからこれで失礼します。ラフマット(有難う)、さようなら。

早朝から付き合ってくれたセルゲイ氏に余り実入りが無くて申し訳なかったが、相手が悪かった。いつも日本人がいいカモとは限らない。(続く)

空港衛星写真
http://www.maplandia.com/uzbekistan/airports/tashkent-yuzhny-airport/
滑走路左上が税関建物です。
画像はウズベキスタン航空機(Tashkent Yuzhny Airport)