チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

料理と国民性

 

芳香バナナ、クルアイホーム

クルアイナムワー、一般的タイバナナ

我が家のバナナ、クルアイカーイ ちょっと小さ目

ドリアン

家で食べたドリアン、偶に食べます。

マンゴー、キロ15B

 

 

料理と国民性

■和食を紹介

最近、「MOMOKA JAPAN」というユーチューブを何本か視聴した。桃香さんという20代の京都出身の女性が、日本に観光に来ている外国人に日本食をご馳走することで感動するリアクションを見ながら、日本食の良さを伝える、という投稿内容となっている。チャンネル登録者数が80万人を越えているという人気ユーチューブだ。

外人観光客はラーメンと寿司が和食と思っている人が大半だ。回る寿司やコンビニのおにぎりでも感動している外人も少なくない。ちゃんとした和食店は敷居が高いし、英語メニューがあるかどうか、またどんな料理が出てくるかわからない。桃香さんの「本格的な和食をご馳走するから、その様子をビデオに撮らしてほしい」という申し出は外人観光客にとっては願ったり、叶ったりだろう。

登場人物は、英語がわかる、が前提なので白人が主体だが、米英仏独、あるいは南米から来た観光客の中には黒人もいた。

和食のレパートリーは刺身、てんぷら、和牛、魚の煮付け、鶏の唐揚、トンカツ、出汁巻き卵など。米国の若者数名を定食屋に連れて行ってサバの塩焼きや豚汁を食べさせたこともあった。

美味しいものを食べると人は幸せそうな顔になる。これは世界共通だ。憧れの和食をご馳走になれるのだからそれだけでも幸せだ。桃香さんの解説でマグロやカツオ、ブリ、サバ、鯛を味わう。これまで魚を食べたことがなかったという人まで刺身のおいしさに驚愕する。鯛や鰤の頭の煮付けを見て「グロテスク」と臆する人もジューシーなその味には思わず天を仰ぐ。欧米の魚料理はパサパサしている、が一般的らしい。

■和食は芸術

和牛は世界的に有名だが、知らない人もいる。でも和牛の一片を口に入れた途端に、あー、肉がとろける、こんな肉がこの世に存在したのか、人によって感動のあまり涙を流す。自分もトムヤンクンを食べて涙を流したことがあるが、美味しかったからではない。滅茶苦茶、辛かっただけだ。

和食は味だけではない、それに気づく外人もいる。エストニアから来た21歳の女性は刺身の盛り合わせを見て「お皿の上でパレードが行われている」と評した。あまり高級店に行ってないからだろうと言われそうだが、タイのレストランでは同じような皿にガチャガチャと盛られた料理が出てくる。器(うつわ)や杯にも気を配ることはない。和食店では料理によって、飲み物によって皿や盃が変わる。我々、日本人にとっては当り前だが、料理によって皿のデザインが変わる国はあまりない。

桃香さんはよく鶏の唐揚、トンカツ、豚の角煮を注文する。彼らにとってフライドチキンや豚肉は自国でもごく一般的な食材だ。しかし、日本の唐揚やフライを口にした彼らは、鶏が、豚肉が、こんなに美味しいなんて、と絶句する。それもそのはず、鶏にしても豚にしても特別に育てられたブランドものだ。肉に限らず、野菜もその辺のスーパーで買ってきたものではなく、おそらく契約農家から特別に仕入れているものなのだろう。

和食は食材から料理法、盛り付け、飲み物、器、店の佇まい、職人芸の極致が詰まった総合芸術だ。和食は芸術だとわかりました、世界遺産に登録された理由もわかります、と感想を漏らす外人が少なからずいる。日本人としてちょっと嬉しい。

あなたのお蔭で本当の和食を楽しむことができました。出会えていなかったらこの幸せを味わうことは一生無かった違いありません。桃香さん、ありがとう。また日本に必ず戻ってきます。番組の最後はこれで締められる。

■工夫と努力

タイ料理も悪くはないと思うが、あの料理を食べたいのでタイを再訪しました、と言う人は見たことがない。南国の果物は確かに美味しい。でも果物を食べるために住んでいるわけではなく、タイにいるから食べています、と言ったところだ。タイの料理店にしても農家にしても工夫して少しでも美味しいものを、と探求している様子は見られない。チェンライ県ターサイの農家、ポンさんの育てた芳香バナナは、チャンタブリ県クルン郡のオップさんの農場のモントーン種のドリアンが、といったブランド品は聞いたことがない。

食材にしても車にしても日本人はどうすれば人に喜んでもらえるか、どうすればより良いものが作れるかと工夫、努力をする国民だと思う。世界には程度の差はあるが、工夫、努力をするのは当り前と思う国民と、まあこんなところでいいだろうと妥協することが習性の国民がいることは確かだ。

ではどちらがいいのか?立場によって答えが違うから結構、難しい質問である。

 

MOMOKA JAPAN はこちらから

夢だった憧れの日本!初めて食べる日本食に感動 (youtube.com)