チェンマイ最大の仏塔、ワットチェディルアン
チェンマイ、日曜市
9月のスワンナプーム国際空港、今はマスク無しではないだろうか
フアヒン駅
フアヒン、王室専用駅舎
フアヒンのバザールで
観光客は戻るか
■対策を大幅に緩和
10月1日よりタイ入国が容易になった。コロナ終了である。
タイ政府は9月末で、新型コロナ対策で強権的な措置を可能とする非常事態宣言を終了し、新型コロナワクチンの接種、新型コロナの陰性証明といった入国条件を撤廃する。これで2020年3月から発令されていた非常事態宣言がなくなった。入国の際、感染症に罹っていることがわかっても送還されることはなく、そのまま入国できるらしい。隔離もなく普通の風邪扱いだ。日々の感染者数、死者の政府発表も廃止となる。
6月くらいから人混み以外ではマスクを着用しなくていい、という通達が出ていたが、非常事態宣言終了でマスクの着用義務が正式になくなった。マスクに関しては日本はまだマナーとして着用の同調圧力があるやに聞いているが、チェンライでも着用義務がなくなったというのに市場やスーパーでは9割以上の人がマスクをしている。でもチェンマイでもフアヒンではマスクをしているファランは少なかった。
エリザベス女王の国葬に参集した群衆も翔平クンを見守るスタンドの観衆もノーマスクだ。タイにやってくるファランは概ね、自国のルールに従っているようだ。安倍元総理の国葬儀では秋篠宮皇嗣殿下はじめ外国からの弔問客も全員マスク着用だった。日本の厚労省では屋外ではマスクを外してもいいが、2m以内で人と会話するときはマスク着用を推奨している。
いま世界でマスク着用率がほぼ100%であるのは日本とタイだけか。自分のバッグにはマスクが2,3枚入っている。同行者が「あ、忘れた」というときに備えて新品のマスクも用意している。タイ人がくれるので家には各種マスクが10枚以上ある。買わなくても1年はもちそうだ。
■日本でも水際措置緩和
10月11日から日本も感染症対策の水際措置を緩和し、個人旅行者も認め、1日5万人という入国者総数の上限も撤廃した。これまではパッケージツアーでガイド付き、とまるで北朝鮮並みと評判の悪い入国規制があった。但し、緩和といっても入国に際し、ワクチンの接種証明書(3回)または出国前72時間以内に受けた検査の陰性証明書のいずれかの提出が求められる。
世界各国の入国規制撤廃状況を見ながら進めるのであろうが、日本も早くタイのようにすべての規制を撤廃してもらいたい。自分は日本で2回のワクチン接種を済ませている。接種していないとタイに戻れなかったので仕方なかった。ワクチンはディープ・ステートの人口削減の陰謀だと言われている。老い先短い我が身ではあるが3回目は打ちたくない。かといって日本帰国直前のPCR検査で陽性とでたら、バンコク―東京の航空券が無駄になる。東南アジア各国の規制緩和状況を見ると年内には多くの国で感染症はただの風邪扱いになりそうだ。日本がタイ並みになるのは年末だろうか。
■入出国者はどう推移するか
ともあれ、2019年には日本に約3200万人の外国観光客が訪れた。インバウンド4000万人もすぐに達成と意気込んでいたが、感染症のため、2021年の訪日外国観光客はわずか24万5千9百人(日本政府観光局JINTO資料)と前年比99%減だった。帰国中、京都に旅行したがどこも閑古鳥、本当に観光業は大変だったと思う。
10月11日からの水際措置の緩和で、さあ、日本に行こう、という外国人も増えるだろう。一度、99%減になったのだから回復するに決まっている。
緩和発表翌日の9月23日に世界最大級の旅行コミュニティプラットフォームのAirbnb(本社:米国カリフォルニア州サンフランシスコ)にアクセスして、日本の宿泊施設を検索した国、地域の上位一覧をAirbnbが発表している。それによると1 位韓国、2 位アメリカ、3 位香港、4 位オーストラリア、5 位シンガポール、6 位台湾となっていて、7位にタイが入っている。以下、カナダ、フランス、イギリスと続く。英語の検索サイトであるから英語圏の国が多いが、このところ訪日外国人トップであった中国がベストテンに入っていないのは、習近平体制下で実質的な鎖国となっているせいだろう。
2019年に実際に訪日した外国人観光客の国別統計によると、1位中国、2位韓国、3位台湾、4位香港、5位アメリカ、6位タイ、以下、オーストラリア、フィリピン、マレーシア、ベトナムとなっており、中国を除けば訪日観光客数上位の国とAirbnbの日本のホテル検索上位の国とほぼ一致している。
コロナ前、タイに観光に来た外国人のトップはやはり、ダントツで中国人だった。日本もタイも中国人観光客を当てにしない観光政策が求められているようだ。