チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

日本で気づいたこと

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御厨人窟の前、烏帽子岩

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最御崎寺、仁王門より本堂を臨む

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最御崎寺、仁王様

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最御崎寺、ミニ八十八ヵ所

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牟岐線鯖瀬駅 無人駅です。

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鯖瀬駅、時刻表、朝7時から11時までは1本のみ

 

 

日本で気づいたこと

■超高度肥満を見かけない
10年以上、海外で暮らしてきた。この度、生活者として日本に暮らしてみて、へえ、そうなんだ、と改めて気づいたことがいくつかある。清潔であるとか、小学生が一人で電車通学しているとか、エスカレータで片側をあけるとかは訪日外国人が等しく驚いていることだ。
外人の感想と重なる部分もあるけれど、東京生活も1年を閲したことではあるし、自分の気づきをいくつか書いてみたい。

まず気づきの第一、デブがいない。タイでも最近は米国人のような超肥満体型の人が増えている。ビヤ樽に手足が生えていてゆらゆらと歩く。チェンライではこの体型の子供が歩いている。日本では見たことがない。WHOではBMI値35以上を高度肥満という。BMI値とは体重を身長の2乗で割った数だ。身長1.7mならば100キロ以上、1.6mの人なら90キロ以上の体重となる。

WHOの世界成人肥満率ランキングによると、1位ナウル、2位クック諸島、3位トンガ、4位サモア、5位パラオ、となっていて軒並み5割以上の国民が巨漢である。
米国は24位で成人の32%が高度肥満、タイは135位で8.5%、日本は世界189ヵ国中166位で4.5%となっている。日本ではビヤ樽に手足の超高度肥満の人は殆ど見かけない。欧米人も日本で暮らすと劇的に体重が減るらしい。やはり食生活のせいだろうか。

■ちょっとうるさい
夕方5時になると「夕焼け小焼け」の音楽と共に早く家に帰りましょう、という放送が流れてくる。昼頃にも感染症に気を付けましょう、という放送がどこからともなく流れてくる。毎日だと耳障りだ。小型パトカーが「オレオレ詐欺に注意しましょう」と詐欺手口の説明、警察への通報を促す放送をしながら通っていく。

またバスに乗ると「曲がりますからご注意ください」、「発車します、お近くの手すりにおつかまり下さい」と言われる。バスは揺れるものと分かって乗っているんだから、いちいち言わないでもいいよ、と思う。映画館でも幕間に「マスクを鼻の上までかけて、飲み物は素早く飲んですぐマスクで口を覆って下さい」とこまごました注意放送がある。スクリーンでは「大切な人を守るために、日本を守るために…感染症対策を」の呼びかけがある。くどく注意するのもあとで「ちゃんと言ってくれなかった」と文句を言う人がいるからだろうか。子供じゃないのよ、と言いたくなる。

■美人が多くなった。
ここ10年で日本女性は一段と美しくなったのではないか。マスクをしていても眉毛と目が魅力的だ。チェンライではTシャツ、短パン、ゴム草履の女性が大半、庶民は化粧などしない。パーマをかけている女性は限られている。弟の嫁さんが女中さんに口紅をプレゼントしてくれたが彼女たちが使った形跡はなかった。それに引き換え、東京は車内であっても街角であっても、女性はお化粧がうまいし、髪形も様々、服装のセンスはいいし、色合いもデザインも様々で服装を見ているだけでも楽しい。チェンライのような田舎では女性はモノトーンでがさつ、東京の女性はカラフルで淑やかで美しい。年配の女性でもそれなりの魅力を自ら演出している。これも文化の違いなのだろう。

自分の家から最寄り駅への道は私立の薬科大学の通学路となっている。今も昔も薬科大学は女性の比率が高い。自分が学生の頃、すれ違う薬大生は「その顔ではとても嫁にいけないから、せめて手に職でもつけておくれ」と親に言われて薬学部にきました、という感じの子ばかりだった。ところが、最近、スーパーへの行き帰りにすれ違う薬大生を見ると、可愛らしい娘さんばかり、背が高くなっていてスタイルもいい。着ている服の色合い、センスもいい。談笑しながら歩く姿は聖心、東女ほどではないにしても明るく爽やかなお嬢さんたちばかりだ。チビ、デブ、メガネ、下を見て独り黙々と歩いているというイメージがすっかり変わってしまった。

加齢により、我がストライクゾーン広がったのだろうか。老人が若さを眩しく、また羨む気持ちがあるのかもしれないが、それだけではなさそうだ
考えてみるとここ10年、女中のブアさんの顔(その前は主としてカミさんの顔を)を眺めて暮らしてきた。それで久しぶりにお化粧した娘さんを見ると誰でも美女に見える。無意識下で新旧の風貌の比較を行っているのかもしれない。そうであれば、どの女性を見ても美しく見えるのはブアさんのお陰とも言える。人生、すべてコインの裏表、いいことが悪いことで悪いことがよかったりする。女性観察の楽しみをもたらしてくれたブアさんに感謝しなければ、と思う。