チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

車検とがんばる日本車

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車検とがんばる日本車

■「もったいない」は犯罪だ
産経新聞の土井さんという写真部長が「自動車税15%増…古い車は悪者か」というコラムを書いている。

(引用開始)
今年も自動車税の納付時期がやってきた。我が家の車は今年で“24歳”になる。エアコンがなく、パワーウインドもスムーズに動かないが、故障もなく元気に走ってくれる。
 が、納付書には、自動車税のグリーン化特例の適用とあり税金が15%増額されている。
同じ車に長い間乗り続けることは悪いことなのだろうか。自動車を廃車にすればそれなりの廃棄物もでるだろう。なにより「もったいない」
神戸を舞台にした「繕い裁つ人」という映画では、オーダーメードの洋服を仕立て直して着続ける魅力を語り、千円程度の衣類を数回着るだけで、すぐに捨ててしまう文化に疑問を投げかけていた。
一つのものを、大切に使い続けるという、日本独自の美徳が失われるのは「もったいない」。(引用終わり)

自動車税の15%増税は古い車に乗ることはよくないから罰金をかけます、と言うに等しい。グリーン化特例という言葉も怪しい。古い車は通常の車より汚染された排ガスを出す、と決まっているものでもなかろう。排ガスの汚染度が高ければエンジンを調整すれば済むだけの話。古い車はより汚染された排ガスを出す、ということが正しいとすれば、金さえ払えば汚染ガスをまき散らしてもいい、ということにならないか。

■タイとの比較
我がカリビアンは1989年製造、27年落ちの中古車である。今年も車検を受けた。先ず整備工場に行く。工場ではブレーキの利き具合を確かめ、廃ガス検知器をマフラーの中に1分ほど突っ込んで数値を見る。待ち時間を含め30分で終わり。検査料として200Bを支払い、メカチェック完了の証明書を貰う。証明書を持って陸運局へ行き、強制保険と税金、手続き料を1300Bを支払った。1年ごとの車検であるが総額1500B、日本円にして5千円弱である。
新車の場合、日本では3年間は車検を受けなくてもいいが、タイの場合、8年目からメカチェックを含めた車検を毎年、受けることになる。もう1台の車、ホンダシティは今年から車検を受けることになったが、整備工場、陸運局に支払った金額は2000B前後だった。日本円で約6千円。

日本での車検費用は1500侫ラスの乗用車の場合、自賠責費用、重量税、印紙代の法定費用が約7万円、それにメンテナンス代金が3万から10万円、ざっと15万円かかる。これは2年分だが、それでもタイに比べて10倍以上高い。我が愛車、カリビアンは国交省と自動車工業会が敵視する「新車販売の阻害要因」である超中古車だ。日本の民間車検工場なら、「安全のため」ここも、あそこも、と部品交換をし、車検費用総額は30万円を優に超えるのではないか。

■廃車促進の陰謀か
運輸省時代から「国産車は、世界最低水準の品質・性能しかない。10年乗ったら、命の保障は無い」という行政・自動車工業会の基本認識があったという。国土交通省になっても、この基本認識は変わっていない。だから、10年過ぎた車は「廃車を促す為に、1年毎の車検を義務化」していた。
20数年前「10年以降も、2年車検にしろ」とアメリカ大統領の命令で、当時の日本州知事は命令を無条件で受諾。年式を問わず「10年以降も、2年車検」となった。納得できない行政・自動車工業会は「10年経っても廃車にしないオーナーには、自動車税増税+重量税増税の罰則を科す」ことにした、という。
ネット記事の受け売りなので本当かどうかはわからない。

リビアンは我が家に来てからでも8万キロ走った。10万キロで走行メータがゼロに戻るため正確にはわからないが、48万キロ若しくは58万キロ走っていると思う。チェンライに来てすぐに購入したホンダシティは15万キロ走っているがオイル交換以外、ボンネットを開けたことがない。

チェンライ市内では松本造園とか岡田豆腐店とか書かれたワンボックスカーを見かける。日本で廃車となった車であろうが、立派な現役。日本車は30万キロまで大丈夫という人もいる。チェンライ市内を大昔のカローラが走っていて懐かしく思うことがある。海辺の街、チャアムでダイハツのミゼットを見て感動したこともある。花登筺脚本のやりくりアパートで大村崑がミゼット!と宣伝していた。

日本の車は丈夫でけなげ、新車はお国のために輸出専用に回し、10年以上元気に走り続ける車には、増税どころか自動車税、重量税を軽減すべきだ。25年以上だったら税金免除でもいい。長寿百歳になれば総理大臣が表彰状を呉れる国なのだから、頑張る国産車を税制面からほめてくれてもいいのではないか。



写真は2年前、チャアムで見たミゼット、あとは愛車のカリビア