チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

停電一泊旅行

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

イメージ 4

イメージ 5

イメージ 6

停電一泊旅行

■ ソード・タイのマッサージ
1日中停電で、PCも扇風機も動かない。シャワーのお湯はもちろん、水も出てこない。家にいても仕方ないので久し振りにソード・タイに行くことにした。チェンライから約70キロ、この山間の街については何度か書いたことがある。雲南人、リス族、アカ族、タイヤイ族、国民党末裔など雑多な人が住むエキゾチックな街だ。ガイドブックにもまだ載っていない。知る人ぞ知る秘境であるが、舗装道路が整備されているので、チェンライ市内から1時間半ほどで着く。

3年ほど前、ソード・タイから30分ほど山奥にはいったアカ族の村のブランコ祭りを見物に行った。バンコクのテレビクルーが祭りの取材に来ており、後日、番組を収録したDVDを送ってくれた。そのDVDの中に、祭りと共にソード・タイの朝市の模様が収録されていた。

それ以来、個人で、また友人を誘って、10回くらいソード・タイに行ったのではないだろうか。この街で行くべき処は、朝市、ワット・カーカムというシャン様式の仏教寺院、それに麻薬王クンサーのキャンプ跡だろう。最近、自分のお目当てがもう一つ増えた。それは定宿プーセンタワン・リゾートから歩いて2分のところにオープンしたタイマッサージである。2時間で300B、いつも30歳くらいのタイヤイ族の女性を指名する。

自分は人に体を触られることが好きではなくて、タイに来るまでマッサージを経験したことがなかった。日本なら1時間で5千円はしますよ、と言われ、値段に惹かれて、一度タイマッサージを受けたのが病みつきとなった。大変気持ちが良く、終わったあと体が軽くなる。老後の楽しみが一つ増えました、と言っても過言ではない。

でもマッサージは当たり外れがあって、マッサージ中に、フェーン(愛人)、ミヤノイ(お妾)がいるかどうか聞かれた揚句、「ワタシ、土地持っているのよ、一緒に家建てない?」などと口説かれたりする。その点、タイヤイの女性は静かにしっかり揉んでくれる。施療中に思わず寝入ってしまい、自分のいびきで目が覚める、ということも再々だ。チェンライで一番上手だと思います、というお世辞にちょっと微笑んで、アリガトというのも好ましい。

■朝市での買い物
さて、翌朝は、お目当てその2、朝市へ行く。ソード・タイの朝市は朝靄が立ち込める早朝に始まり、靄が晴れる午前8時頃には終わってしまう。百年も前から変わることもない幻想的な市と言える。市場で売られているものはどこでも同じ、というわけではない。市場により特色がある。この市場でしか買えないものも多々ある。ここでいつもラッキョウ、大根千切りの漬物を購入する。他には豆腐、納豆、それに摘み菜など。菜っ葉は時として春菊、ホウレン草に出会う。野菜は1000m近い高地で栽培されているせいか柔らかくて甘い。

自分の買ってくる品物に対し、ブアさんのコメントは2つしかしない。まず、値段を確かめて、「どうしてこんなもの買ってきた」と「どうしてもっと買ってこなかった」。ソード・タイで買ってくる野菜に関しては常に後者のコメントが返ってくる。別に女中さんに褒められるために買い物をしているわけではないが、安くて良いものを買ったのだ、というひそか充実感を感じる。年をとっても小さな喜びはどこにでもあるものだ。

漬物はソード・タイでしか買えないから、友人用にも、とつい買いすぎる。漬物、豆腐など、それに朝食用の豆乳など数キロのポリ袋を提げてGHに戻る。

■豪華朝餐
GHで買ってきた豆乳、油条で朝食をとる。友人と一緒であれば串焼き、ゴマ餅等、すぐ食べられる物をテーブルに広げるのであるが、一人ではそれほど食べられない。昨年だったか、テーブルの上に並んだ食材の価格を総計して、こんなに安い値段でこんなにすごい朝飯が食えるのか、と日本から来た友人が感動しまくっていた。彼も「安い、うまい」に異常なほどの喜びを見出す人なのだろう。まあ一般に熟年世代に大切なことは、元気、勇気、感動の3つ、というから、ソード・タイの朝食に感動することも悪くはないということか。

朝食を終えて、早めにGHをあとにした。というのはアカ協会のアトゥに、今年のブランコ祭りのスケジュールを問い合わせており、その返事メールが気にかかっていたからだ。カリビアンを4WDにシフトして山道を駈け降りる。

帰宅してPCでアトゥからのメールを確認した。今日がブランコ祭りのピークで、アトゥが自分をソード・タイ近くの村で開催される祭りに招待してくれるとのこと。また、ソード・タイ方面へとんぼ返りか。




写真はソードタイの市場から。ラッキョウ、ダイコンの漬物、漬物屋さんなど