チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

アカ族の村を訪ねて 4

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アカ族の村を訪ねて(4)

■学校と子供(続き)
メーナムカム・スクールは小学校の1年から中学3年生まで生徒数1500名の大きな学校である。山の斜面にいくつもの教室が点在している。低学年でも8時から16時までみっちり鍛えられる。休み時間に通りかかったら校門から子供がぞろぞろ出てきた、校門近くには駄菓子屋や露店がある。子供達はバナナの葉に山盛りの焼きそばやあんこ、ソーセージや手羽先の串焼きを買ってぱくついている。ミンツーに聞くと授業中食べなければ、買い食いは許されているとのこと。食べ物は一律1バーツ。アダムの子供達も弁当を持って出かけていたが、弁当箱の中身は白いご飯だけだった。おかずはこういった店で買うのだろう。

校庭で先生が30-40人の子供を座らせようとしていた。先生が座れ、と言った声が聞こえなかったのか、前列の子供は座り始めたのに後ろの子供達がボーっと立っていた。すると先生はやにわに後列左に走りより、立っていた子供を蹴飛ばし始めた。子供達はだらだらと座り始めたが、今度は後列右の子供がボーっと立っている。先生はぐるりと列を回って立っている子の頭を次々に張り飛ばす。ウへー、日本だったら教育委員会にチクられて大変だよ、と思った。あまり見ていると子供達がこっちに気が付いて、アッ 外人だ、とこちらに気を取られてしまうのが目に見えている。また子供達が張り飛ばされないようにと早々にその場を立ち去った。

子供が学校に行っているといっても幼稚園や保育園はないから6歳以下の子は外にでて遊んでいる。こちらが歩いていると洟垂れ小僧が4,5人「サワディカッ」(タイ語でこんにちはの意味)というので挨拶を返した。するとわーっと言って逃げ出す。それでこちらが歩き始めると追いかけてきて「サワディカッ」。振り向くとわーっと言って逃げ出す。これを10回くらい繰り返しながら村はずれまでやってきた。ミンツーが何度か注意しているが聞き分けるような小僧達ではない。仕方がないので写真を撮ってあげるからこっちに来なさい、と言って悪童の写真をとってやった。
「サワディカッ、囃して逃げるおさな等の顔は嬉しさに輝いており」

■日曜ミサに参加
ミンツーに誘われ、日曜8時からのミサにいってみた。教会に着いたらあなたはこちら側と祭壇に向かって右側に座らされた。男は右側、女は左側のベンチに分かれて腰掛ける。子供が前のほうに座る。男女比は4:6で女性が多い。
木造スレート屋根の教会。天井はなくスレートの隙間から空が見える。地面から20センチくらいの高さに5人掛けの板が渡されている。このベンチが左右に13列ほどある。従って収容人員は130-140名くらいだ。村の人口は600名位だからみんな来るわけではない。灰色のジャンパーを着たアカ族の神父がアカペラ賛美歌を歌い、お祈りをしてそれにみんなが唱和する。5人に1人くらいだがローマ字で書かれたアカ語聖書を持っている。お祈りのあと神父がペテロがどうだかこうだかと熱弁を振るう。説教中に子供が出たり入ったりするし、結構私語が多いがしゃべるほうはあまり気にしないようだ。

祭壇には十字架にかけられたキリスト像があるが、電飾電球がピカピカ点滅していて場末のパチンコ屋のようでもある。
説教が終わり、ミンツーが小さいタモみたいな道具を各列に差し出して回る。浄財を集めているのだが、感心に2,3人に1人の割合で入れている。でもみな1バーツだ。5バーツ入れた人もいるかもしれないがこちらで見た限りでは1バーツの人ばかりだった。こういった場面で小銭をちゃらちゃら入れるのはリッチ・ジェントルマン・フロム・ジャパンとしてまずいかと思い、奮発して100バーツ札をいれた。前の席のおっちゃんがびっくりして、私の顔とお金を交互に見ていた。

ミサは1時間ほどで終わった。婦人部のおばさん達が教会の外で、お菓子とスプライトのご接待をしていた。子供達はこれが楽しみで集まってくるようだ。スプライトを注いでくれたおばさんに「グロフミア」とアカ語でありがとうと言ったら、アーレ、この人アカ語をしゃべるよーと周りのおばさん達に言っていた(ようだった)。

帰って焼酎を飲んでから朝食。そのあとアダムや親戚の男達が山に行くと言うのでバイクの後ろに乗って一緒に山へ。男はみな山刀を肩にかけている。道は険しいのぼり道。でこぼこしているのに結構スピードを出すのでバイクは飛んだり、跳ねたり、ショックアブソーバーで吸収しきれない衝撃が腰に来る。アトミックドロップと必殺尾てい骨割りの連続技をかけられているようなものだ。ギブアップ直前にバイクが止まった。山では近郊の村からたくさんの男女が集まって、男は山刀で草やつたを払い、女性や老人は箒で草や落ち葉を掃き清めている。近々、政府の偉い人が視察にやって来るので国有林をきれいにしているとのことだった。

写真上から「ミンツーさん」「学校」「教会内」「ご接待」