チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

タイの世界遺産

 

スコータイのアチャナ仏

バンチェン遺跡、紀元前の壺

アユタヤの寺

シーテープのカオクランノップ

シーテープ歴史公園から

ピマーイ遺跡、アンコールワットのモデルとなった

タイの世界遺産
■これまでに9つ
世界遺産には文化遺産、自然遺産、それに無形遺産の3つがある。タイの自然遺産は野生生物保護区群、国立公園、森林群の3つが指定されている。無形遺産にはタイ古式マッサージ、タイの仮面劇、南部の舞踊の3つが指定されている。自分としては自然、無形の世界遺産にはさほど興味はない。また、海外からの観光客が訪れたい世界遺産はやはり文化遺産だろう。

タイの世界文化遺産には
1. 古代都市スコータイと周辺の古代都市群 文化遺産/1991年
2. 古都アユタヤ 文化遺産/1991年
3. バンチェンの古代遺跡 文化遺産/1992年
がある。スコタイとアユタヤはタイの観光名所だから、ワタシ、行きました、という人は多いだろう。また、紀元前2500年~2000年にさかのぼる先史時代の貴重な遺跡、バンチェンの古代遺跡を見て、どんな民族が栄えていたのか、と想像を膨らませた人もいると思う。

自分もこの3つの文化遺産を見に行った。大阪外国語大学の赤木攻先生の著書、「タイのかたち」によれば、スコータイの「ラームカムへーン碑文」もあの有名な「アチャナ仏」も20世紀の作ということであるが、13世紀に遡る遺跡が残されており、それなりに見ごたえはある。アユタヤはバンコクに近いので訪れる観光客は多いが、ビルマの侵攻で破壊されたから、あまりいいものは残っていないように思った。

■タイ4つ目の世界文化遺産
バンチェン遺跡が世界遺産に指定されたのが1992年、それから30年以上経ってやっと4つ目のタイ、世界文化遺産が決まった。以下、ネットから
2023年9月19日、タイ北部ペッチャブーン県のシーテープ古代都市と関連するドヴァー

ラヴァディー遺跡群(The Ancient Town of Si Thep and its Associated Dvaravati Monuments)が、リヤドでの第45回世界遺産委員会でユネスコ世界文化遺産に登録されました。
シーテープ歴史公園は、現在のペッチャブーン県にあたる地で、スコータイ王朝が勃興する13世紀以前、3〜5世紀から13世紀頃まで都市として繁栄し、チャオプラヤー川沿い栄えたドヴァーラヴァティー王国(6〜11世紀ころ)時代の文化が見られる場所でもあります。に建設されたと考えられているパーサック川流域にある1,000年以上の歴史を持つ古代の町です。その遺跡を保存するために整備された総面積約4.7㎡の歴史公園は、堀に囲まれた直径約1.5kmの丸い都市、その東側に隣接するやや大きな四角い都市と、ふたつのエリアから成り、いずれも周囲を堀で固めた都市創りや敷地内に発掘・保存されているカオ・クラン・ナイと呼ばれる仏教寺院遺跡などからも、ドヴァーラヴァディー王朝の古代都市と推測されています。天国に昇る前に建てられた天使の領域で神聖であると信じられていたため、かつてこの町に住む人は誰もいなかったといわれています。(引用終わり)

シーテープ歴史公園はバンコクから車で4時間程度で到着する。スコタイまで7時間はかかることを考えると、これから新世界遺産に観光客が殺到することが予想される。
約1,700年前に建設されたとされるシーテープ古代遺産は、その文化的・歴史的意義が認められ、1935年以来タイの考古学的遺跡として登録されており、前々から次の世界遺産はこれ、と言われていた。

世界遺産に登録されたら大混雑になると危惧して、自分がシーテープ歴史公園を訪れたのは2018年3月、このころは元気だったのか、片道600キロの道をフォルツァで走破している。この道中記はブログで数本書いている。その後、友人とシティを交代で運転しながらシーテープを再訪し、1回目で見落とした公園の郊外2キロほどの距離にある8-9世紀、ドヴァーラヴァディー時代の仏教遺跡であるカオ・クラン・ノック、並びにクメール様式の典型的な仏塔、プランルーシーなどを見た。

世界遺産の資格
私見だがシーテープ歴公園はアユタヤより見どころが多いと思う。ただ、シーテープ歴史公園には駐車場のスペースが20台分しかなかったし、周りには食堂はなく、街からもかなり離れている。これから整備されていくと思うが、オーバーツーリズムの問題は避けられないだろう。

これも個人的な意見だが、世界文化遺産に最も相応しいタイの遺跡は、アンコールワットのモデルとなったタイ最大のクメール遺跡、ナコーンラーチャシーマー県のピマーイ歴史公園であると思う。12世紀前後、ジャヤヴァルマン7世の頃が最盛期だった。ここはイチオシの遺跡だ。どうして世界遺産にしないかというと、カンボジアが本家の遺跡だからではないか。シーテープのドヴァーラヴァディー朝はモン族の王朝と言われる。ここならば隣国から皮肉を言われることはない。以上は個人的邪推である。