チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

我が家の共生状況

チェンライの土曜市、新鮮野菜も

ドリアンは300B以上

マンゴーが盛りで安い。1キロ20B

観光客用のお土産品、1個40B

山岳民族の財布

白く見えるのは筍、その上はバナナの花

 

 

我が家の共生状況

■タイ特有、アリの跋扈

新しい家に引っ越して2か月経った。時折、断水や停電があるが、断水は汲み置きの水で何とか凌げるし、停電も30分以内には復旧するので、それほど不都合はない。警備員付きの高級団地に住んでいた時よりも回数が多いような気がするが、これも慣れというものだ。ウズに住んでいたころ、停電でパソコンが使えない、ネットが不通になるといった事態に初めて遭遇した時は恐慌をきたした。日本で停電や断水が起こったら大ニュースになると思う。でもインフラが時折、止まってしまう、が世界の標準で多くの日本人は自覚していないが日本はそれだけ恵まれた国であると思う。

誰でも自分のことを標準と考えているので、それと違うことが出来すると、大騒ぎとなる。外国は日本と違う、は頭で理解していても、日本の日常生活ではまず、経験しないことに出会うと、どうしていいかわからなくなる。

例えば、アリだ。タイ駐在員の奥様をまず驚かせるのがアリである。我が家には自分が引っ越す前か、その直後にもうアリが住んでいた。2ミリに満たない小さな赤アリだ。あと2,3年したら目が霞んで視認することができなくなるくらいの小アリであるが、お菓子のかけら、砂糖が底に残っている珈琲カップなどを放置しておくとあっという間にこのアリが集まってくる。相当優秀な伝令アリがいるのだろう。掃除に入ってきたブアさんにカップをすぐに片づけないからだ、と怒られる。それにしてもどこから湧いてくるのだろう。このアリはベッドにもデスクの上にもいる。自分の腕にもいる。このアリの不埒なところは、2ミリにも満たないのに噛みつくことである。腕とかお腹にチクッとした痛みを感じたら、このアリが肌にしがみついている。手でアリをこすり落とす。ああ、無益な殺生をしてしまった、バーブタイ語で悪行)と呟く。

実をいうと、タイにも「アリの巣コロリ」を売っていて結構効くという話だ。そのうち購入しようと思っている。

 

■ジンチョーク

ジンチョークはヤモリのことである。前の家にも沢山住んでいた。この家にも引っ越してきて2日目くらいに台所の窓隅に10センチほどのヤモリが張り付いていた。爬虫類であるから嫌がる人もいるが、「家守り」と言って家を守ってくれるそうだし、虫を食べるくらいで悪さはしない。でも新築の家だから虫はあまりいないし、このまま住み着いても日干しになって死んでしまう。窓を少し開けて内側にいるヤモリを外に出そうとしたが、上に、下にと逃げ回って、外に出ていこうとしない。「もう居住権が生じているのですから無体なことはおやめください」というような動作だ。諦めて台所に住むことを容認した。

その後も台所の窓に張り付いている。窓の外側なら台所の明かりに惹かれて飛んでくる虫を捕食できると思うのだが、内側では捕食効率が悪いのでは、と他人事?ながら心配である。寝ていると、外でチッチ、チッチとヤモリの鳴き声が聞こえるので、家の外にもいるのだろう。前の家にはシャワー室や居室、そこら中にヤモリがいたが、今のところこの家には台所の一匹だけのようだ。異国に住む孤老であるからヤモリに名前を付けて話しかけるようになるかもしれない。

 

■ガマカエル

前の家には小さなガマガエルがいた。どういうわけか兄の運動靴がお気に入りで、いつの間にか靴の中に入り込んでいる。靴を履くときに違和感があって、兄が靴を振るとポロリと10センチほどの灰色の塊が出てくる。口先がとんがっていて見るからに悪相、とても好きになれない。年間数回程度で忘れたころに忍び込む、を繰り返していた。不思議なことに自分の靴に入ってきたことはない。

ところが、この2月間に3度、ガマガエルが運動靴の中に入っていた。特定の靴の右だ。兄が、あ、カエルが入っている、と分かるときの気分は嫌なものだと言っていたが、自分が経験してみると確かに気持ちがよくない。3度目にカエルと遭遇した時は、コロリと靴から出てきたガマガエルを塵取りに取って、隣の家の敷地に投げ捨てた。

その後、靴用ラックを購入した。上ってくる惧れはないから、足の指先でカエルを認識するという気持ちの悪い体験はもうしないだろう。

ヤモリやカエルがいるということは餌となる蚊などの昆虫がいるということだろう。日本から持ってきてもらったモロヘイヤの種を播いたら、うまく発芽した。でも1,2日のうちにカタツムリに全部食べられてしまった。狭い敷地の小さな家であるが、いろいろな生き物がいるからそれらと折り合いをつけながら生きていかねばならない。