チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

一年ビザはおあずけ

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チェンセンから見たメコン、高層ビルはラオスのカジノにできたマンション群

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塗りなおされていた

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この日は曇り

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この船に乗った

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お土産屋は閉まっている店が多い

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メコンを望む高台に立つ釈迦像

 

一年ビザはおあずけ

■ビザ延長手続き
異国に長期滞在するためにはその国から滞在許可、即ちビザを発給してもらう必要がある。タイはノービザであれば30日の滞在しか認められていない。31日以上をタイで過ごすにはビザを貰う必要がある。観光客であれば観光ビザを取得して60日滞在可能となる。

自分は退職ビザと言われる1年ビザを毎年更新して長期滞在をしていた。そのビザが日本に帰っている間に切れた。これからロングステイをする人と同じく、ビザを新しく申請しなければならない。ビザ再取得はチェンライに戻っての最重要案件であった。戻ってすぐ問い合わせのためメーサイの出入国管理事務所(入管)に行った。その翌日、必要書類を揃えて片道70キロの道を飛ばして再び入管に行った。申請が滞りなく受け入れられて、1月後に出頭すれば1年ビザがもらえる運びとなった。入管の女性係員にホントに1年ビザがもらえるのね、と確認した。にっこり笑って大丈夫よ。タイでは思い通りに物事が進むとは限らない。落胆したくなければ期待するな、というが、あの笑顔を信じたのが悪かったのか。

そういえば申請を受け付けてくれた日、自宅に戻るとメーサイから電話、「旅券のコピーを取り忘れたので明日、またメーサイに来てもらえますか?」、「勘弁してよ、往復140キロ、3日連続は疲れちゃう」などとぼやいたら、「メーサイに来る代わりに旅券コピーをチェンライの入管出張所に渡してください。私の名はジェーン、電話しとくから」。こんなやり取りがあって、翌日、家から車で15分ほどの出張所に旅券コピーを届けに行った。書類はこれで揃った。1月後、メーサイに行けば問題なく1年ビザがもらえるのではないか。

■係官が代わったせいか
それからひと月、指定された日にメーサイの入管に出かけた。午前中に行くと、あ、まだやってなかった、などと言われそうなので13時5分に窓口へ行った。受付の女性が旅券を係官のところへ持って行く。1月前の感じのいい女性係官は不在で40過ぎの怖そうな人だ。何度か彼女をチェンライの入管で見ている。概ね、年配の女性は愛想がなくて融通が利かない、というか過度に規則を遵守する。なんか嫌な予感がした。ビザのハンコを押して5分くらいで帰れるのかと思っていたが、30分経っても1時間たっても呼び出しがない。係官はハンコをバンバン押したり、パソコン画面を眺めて何か打ち込んだり、と仕事はしている。でもビザのハンコひとつ押すのにどうしてこんなに時間がかかるのか。ノーヘルで警察に捕まったことなどを調べているのではないか。もしかしてペルソナ・ノン・グラータに指定されているのではあるまいか。不安が募る。

こういった場合、「まだですか」といった問いかけはいい結果には繋がらない。じっと我慢、入管は忍耐を教えてくれる道場と心得なければならない。
1時間10分が経過して、やっと「ヒデキ」と名前を呼ばれた。出された旅券を手にしてビザのページを確かめる。ハンコの押し忘れがあるかもしれない。1年ビザですか?と訊ねるとビザのページを差して「90日よ、3月に1年ビザを申請して」。
えっ、1月前、1年ビザですよね、とあれほど念押したのに、おかし―じゃないか、責任者を出せ、などと言うと状況は良くなるどころか、下手をするとビザが出なくなる。ぐっと我慢して「90日ビザの切れる何日前から1年ビザの申請ができますか」と静かに尋ねる。どうやら失効45日前から申請できるようだ。

■3か月後1年ビザに挑戦
親切な受付の女性に申請書を貰い、必要書類を確認する。もう10回くらい申請経験があるから書類の内容は知っている。でもコピーの数、範囲などはそのたびに微妙に違う。自分は新規にビザを申請するので、本事務所であるメーサイに来る必要がある。書類は多目に揃えるつもりである。あ、これが足りないからまた出直して、と言われるのが一番こたえる。往復140キロだ。

あとで調べてみると、やはりノービザ入国者にはまず90日のビザを出して、しかる後、1年ビザの申請を受け付ける、が規則のようだ。武漢肺炎の影響で一時、ビザ延長等の規則が緩和されていたらしい。1月前は30日のビザ延長で即、1年ビザ発給だったのかもしれない。このひと月、感染症は収束の傾向にあり、チェンライの土曜市や飲み屋も再開している。入管の手続きも従来通りに戻ったのだろう。今回はお世話になりました、と言って受付の女性に日本土産のチョコレートを渡した。次回も一つよろしく、と言いたかったが、それは呑み込んだ。