チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

10日間の出来事

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国境事務所

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タイ最北端、記念写真を撮るところ

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国境の橋。人流、車もない

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どこでも道路を横切れる

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正面の建物は国境事務所

f:id:hidenaka24:20211130145805j:plainメーサイ川、対岸はミャンマー



10日間の出来事

■携帯電話
デスクトップのPCを立ち上げた。日本から持ち帰ったラップトップに比べれば起動は遅いが立ち上がる。1年8カ月通電しなかったが問題はないようだ。メールも開く。ネットは開くHP と開かないHPがある。長くほおっておいたのだからこのくらいの拗ね方は仕方ない。

帰宅翌日、携帯の電話番号を購入するためスーパーのAISに行った。電話番号は消去されており、新規に番号を取らないといけない。でもAISのおねえさんが、PCを操作しながら、元の電話番号で登録できます。助かった。シムカードの取り換えは無料、先払いの電話代を補充するだけで済んだ。友人に電話してみた。本人が出た。これで大丈夫。

大家さんにも帰国の報告をし、ビザ申請に必要な賃貸契約書等の書類の送付を依頼した。電話が通じれば、次はビザだ。今回のタイ入国はビザなしだから30日しか滞在できない。できるだけ早く1年ビザを取る必要がある。

■ビザ申請でメーサイへ
大家さんからの書類はメールの添付PDFで着いた。USBに移して街の印刷屋に持ち込んでプリントしてもらう。4枚で20B。滞在期間が30日以上ないとビザ申請はできない。出入国管理事務所に行ってまず滞在期間の延長をしてもらい、しかる後、1年ビザの申請ということになる。ある情報では感染症蔓延の関係で簡単に90日の延長ができるという。でもまずは入管での確認が必要。チェンライの入管出張所に行くと、滞在期間延長はメーサイの本事務所でやっているからそこへ行け、という。翌日、片道70キロを飛ばしてメーサイの入管へ行く。メーサイで必要書類やビザ取得手続きについて聞く。受付の女性が英語で丁寧に説明してくれる。明日、これこれの書類を持参し、この申請書類を記入してくれば1年ビザ申請ができます(と言っているような気がした)。

1年ビザ取得は今の自分にとって最重要案件だ。ビザが取れないことにはおちおちテニスなどしていられない。翌日、銀行の開店と同時に窓口へ行き「残高証明書」を作成してもらった。何種類ものコピーを取り、申請書を完成させ、メーサイに向かう。これまでの経験から、入管でこの書類が足りない、契約書の原紙がないとダメ、署名が青インクでない、などの些細な意地悪をされるものと覚悟していた。この国では人の経験談を聞いても、自分の場合も同じ取り扱いを受けるとは限らない。入管が違う、係官が違う、係官のその日の気分によっても対応、必要書類が違ったりする。
ここはタイだから、とこの10年、何度、空を仰いだことか。

■再びメーサイ入管へ
メーサイの入管に到着したのは11時45分、こちらのお役所は12時から13時まで昼食閉鎖となる。前日に会った受付嬢が申請書、コピーを点検して、足りない書類は無料でコピーしてくれた。申請書類が整ったのは12時10分、それでは書類を係に渡しておくから13時過ぎにまた来てください。こんな親切な入管職員に出会ったのはこれが初めてだ。

メーサイはミャンマーとタイの国境の街、メーサイ川を隔てて両国の車や人々が行き来して活況のある街だった。しかし、国境は封鎖されていて、全く人流が途絶えている。いつも渋滞している片道3車線の道路はどこからでも横断できる。駐車している車や歩道にひしめいていた露店もまばら、侘しく寂れた街になっていた。お目当ての両替店も消えていた。お土産店や雑貨店の店員も投げやりで元気がない。客がいないのだから仕方がない。

13時過ぎに入管に戻る。いつもはタイ妻を伴ったファランで一杯の待合室は自分だけ。女性係官が書類をチェックしたり、ここにサインを、と作業を進めていく。彼女が手を留めて、アッと小さな声を上げる。ああ、やはり、と暗い予感が頭をよぎる。出直しか。
あなた、30日の滞在期間しかないから、まず30日の延長手続きをしなさい、という。親切に申請書類を出し、サインだけで後は彼女が記入してくれた。失効した国際免許に使用した陸運事務所のハンコがべったり押してある写真を転用したが問題はなかった。日本の外務省なら突き返される。ここはタイだから、のいい面である。こうして30日の滞在延長書類はこの日受理され、1年有効のOビザが1月後に交付されることになった。この日に出頭すればホントに1年ビザがもらえるのね、と確認した。彼女はにっこり笑って、そうよ、という。ここはタイ、疑い深い自分であるが彼女の笑顔を信じたい。

なお、ラインは携帯をいじっているうちに9割のお友達が復活した。PCのネット、電話、ラインは大丈夫、そしてあとはビザ、これでチェンライ生活は軌道に乗る。