チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

歴史観はいろいろ

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東郷元帥と記念館三笠

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三笠の主砲

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装填は手作業だったらしい

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元帥はここで指揮を執った

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後方甲板

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横須賀と言えばスカジャン、こんなジャンパーを着ることはないだろう



歴史観はいろいろ

 

■もうだめだ史観
戦後、マスコミはこのままでは日本はダメになると言い続けてきた。円安、また円高でも経済はガタガタになり、失業率は高まって、社会不安が増大する、オートメーションやIT技術の発達で就職難、中年労働者、ホワイトカラーの大半がクビになると言っていた。感染症も同じだが、数字を基に客観的に物事を説明してほしい。今、失業率は2.79%、世界で最も低い部類だ。

世界の高校生の自分に対する自信とか、老後の安心度に関する国際比較といったデータを見ると、日本人は総じて自分に対しても、未来に関しても悲観的である。マスコミも商売だから、売れる言説を取り上げる。要するに日本国民は「このままではだめになる、頑張れ」と叱咤激励されることが好きなのだ。

世界から見れば、日本ほどいい国はないと思われている。これはBBC始め、世界中の調査機関がそう言っている。
外人が、日本はすごいぞユーチューブで「日本ほど治安がいい安全な国はないです」という。でも必ずコメント欄でこう反論する日本人が出てくる。「悪い人はいます。気を付けるに越したことはないです」。
職人や陶芸家の「まだまだ修行中です。一生勉強です」の発言にも通じる。私より優れた作品を作る人はいない、と言ったら「あいつは天狗になった」と相手にされなくなる。まだまだ、が日本人の模範解答か。

天皇国史から
謙虚であってもいいが、それが過度の卑下、劣等感となってはいけない。たまには日本の歴史、文化、民族を眺めて、矜持と自信を持ってもいいと思う。今年の2月に図書館に予約した竹田恒泰著「天皇国史」が8月にやっと手許に来た。600Pを超える大著であるが、一気に読んだ。歴史の見方は人による。経済から見た、民俗から見た、或いは農民から見た日本史があってもいい。百田尚樹の「日本国記」、不破哲三の「歴史から学ぶ―日本共産党史を中心に 」のように個人がそれぞれの史観を持つことは悪くない。その一つ、「天皇国史」から最終の2ページを引用しておきたい。
「もうだめだ史観」は頑張ろうバネを刺激するから完全否定はしない。でもこの文章を読むと我が国は国難を乗り越えた、これからも乗り越えるだろう、という希望が湧く。たまにはこういう本もいいです。


(引用開始)
悠久の歴史の中、皇室は何度も危機に遭遇したが、奇跡的に全てを乗り越え、現在の皇室がある。そして世界の君主の中で、皇室は世界最古の家柄であり、我が国は現有する国家の中で最も長い歴史を持つ。かつての皇室がそうだったように、皇室が存続することで、将来の日本はあらゆる危機を乗り越えていくに違いない。
 先の大戦で全てを失った日本だったが、終戦から僅か二十三年間で、百数十の国を抜いて世界第二位の経済大国に躍進した。(現在は第三位)。明治の奇跡の成長を、再び成し遂げたのである。近代初期に経済弱小国だった国の中で経済大国に成長して列強に加わった国は日本だけだったが、大戦終結時に経済弱小国だった国の中で経済大国に成長して列強に加わった国も日本だけである。
 この偉業を成すには多くの人々の努力があった。戦後の日本の復興はどのように果たされたのか、記憶にとどめておきたい。
 

今の日本が平和で、豊かで、安全で、世界から尊敬され、そして文化の香りも高い国であるのは、先人たちが努力を積み上げてきたお陰である。先の大戦では、自らの命を投げ出して祖国日本を守ろうとした若い兵士たちがいた。歴史を学ぶということは、自分のルーツを知ることでもある。本書で扱った全ての時代は、我々の先祖たちが生き抜いてきた時代である。歴史には「流れ」があり、歴史は「過去」と「今」、そして「未来」を繋げるものである。未来の「日本」や「世界」を知るために、私たちは歴史を勉強する。私たちは二〇〇〇年以上の経験と叡智の蓄積を「歴史」という形で学ぶことができる。今を生きる私たち日本人がこの日本国史を最大限に活かす時、日本の未来が拓けるのである。

 およそ世界の王や皇帝は軍事施設の中に住むものである。現在の皇居は徳川の城だが。一〇○○年以上、歴代天皇がお住みになった京都御所には、堀も石垣も櫓もなく、中には兵が駐留する施設すらない。外部とはたった一枚の塀で区切られているだけで、平城京藤原京も同様だった。天皇が民の幸せを祈り、民は天皇を敬愛して国を支えてきた。そのような我が国の国体を、目で見ることができるのが京都御所の佇まいではなかろうか。日本は天皇の知らす国なのである。
(引用終り)