チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

8月に考える

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靖国神社 神門、総ヒノキ造り、菊の御紋章は直径1.5m

 

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靖国神社

 

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近所の神社

 

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池上の稲荷神社

 

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本門寺石段

 

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本門寺墓地内

 

 

8月に考える

■一億総懺悔の月
「八月や、六日、九日、十五日」は評論家、宮崎正弘さんの句だ。8月は6、9の広島、長崎の原爆忌、15日の敗戦記念日と鎮魂のイベントが続く。ついでに12日は1985年に日本航空123便墜落事故があった日だ。この慰霊祭も30数年行われている。6日から15日まで、日本国民等しくこうべを垂れて犠牲者を悼むのが通例となっている。

三度許すまじ、原爆をというが、もし3つ目の原爆を落とされる国があるとすれば、それは核を持っていない国である。日本に3つ目の原爆を落とされたくなかったら、日本が核保有国になるべきだ。日本を核攻撃したら核で報復される、そう思えば日本に原爆を落とす国はなくなる。これは百田尚樹さんの持論である。核保有国となり、核攻撃の脅威が無くなった日本を25万原爆犠牲者も喜ぶのではないか。毎年、死者を悼み、核廃絶を訴えるスピーチを繰り返していても何もならない。

ハムラビ法典の時代から「目には目を、歯には歯を」が世界の常識だ。日本は2発の原爆を落とされた、だから日本は米国に2発、原爆を落とす権利がある、とアメリカ人に言ったことがある。何も反論はなかった。でも米国は日本に世界の常識を実行されてはかなわないから憲法9条の平和憲法を押し付けた。やられたらやり返せ、倍返しだ、といつ日本が言い出すかと恐れている国はある。

15日は敗戦記念日である。靖国には江戸末期から大東亜戦争で亡くなった英霊が祀られている。ただ追悼し、慰霊するだけではなく、国の為、子孫のため命を捧げた人に感謝することも大切だ。日本を二度と敵に回してはならないと思わせる勇猛果敢な戦いをして国を守って下さった。15日は英霊に感謝し、顕彰する日でもあると思う。

■「勿忘国恥」(国恥を忘れることなかれ)
やられたのだからやり返す、これを今、中国が実践しようとしている。「勿忘国恥」(国恥を忘れることなかれ)は中国共産党が建国以来、国民に教えてきた価値観である。

中国はここ4千年、世界最強、最大の国だった。近代以前のGDP は人口をもとに計算されるので世界一の経済大国でもあった。でもここ100年、欧米や日本にやられてちょっとおかしかった。中国は100年前の偉大な国に戻り、中華民族が「世界の諸民族の中にそびえ立つ」。これが習近平主席の言う「中国の夢」であり、中国の歴史の常態である。

そこで国恥の100年とは何か。「国恥」は1840年に勃発した第1次アヘン戦争に始まり、第2次アヘン戦争(56~60年)、日清戦争(94~95年)、義和団事件(1900年)、満州事変(1931年)を経て日中戦争(37~45年)に至る約100年の歴史を指す(『中国の歴史認識はどう作られたのか』(東洋経済新報社、汪錚=ワン・ジョン=、伊藤真訳)。

「国恥の100年」を構成する6回の戦争の内、日本が関わった戦争は4度に上る。白人にやられるのは仕方ないが、東夷の日本にやられたのは許せない、4度、負けっぱなしだ。4倍返し、南京で30万人虐殺されたのだから100万人以上殺さないと気が済まないと思っている中国人は少なくない。欧米だって100年、中国をコケにしてきたのだから、少々、先端技術を盗んだくらいでガタガタ言うな、が本音だろう。

■5度目も勝つ
英国は1942年に香港を中国(清)から不当に奪って植民地とした。当時の帝国主義は確かにえげつないものだった。中国人にとって植民地香港は100年の恥辱の象徴だった。
植民地から解放され、祖国に戻ってきたのになぜ香港市民は中華民族にたてつくのか、多くの市民が人民解放軍の戦車で踏みつぶされるより、一部民主派の逮捕のほうがずっといいのではないか、と大半の漢民族は思っているらしい。

中国は独裁により果断な対策を実行し、世界に先駆けて武漢肺炎を収束させ、経済はV字回復している。世界は中国の医療援助に感謝しているし、間もなく中国の「ワクチン」外交も始まるだろう。一方、民主主義の米国は大東亜戦争での戦死者16万5千人を上回る17万人の武漢肺炎死者を出し、経済は停滞、一部では暴動、略奪が起っている。

中国人はこういった映像を毎日見ているから、もう西欧は落ち目だ、今が100年の恥をすすぎ、倍返しのチャンスだと思っている。中国を侵略したこともないチベット、ウィグルではすでに何百万人もの人々が殺されている。香港、台湾、尖閣沖縄、そして日本と魔手が伸びれば何千万の命が失われることか。

8月は顔を伏せて慰霊に努めるだけではなく、5度目も必ず勝ってみせます、と昂然と顔を上げて英霊に誓う、そういった月であってしかるべきだ。