チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

米中、日欧の違い

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靖国神社

 

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神門

 

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神門から拝殿を臨む

 

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大村益次郎

 

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石灯籠

 

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九段下駅近くの鳥居

 

 


米中、日欧の違い

 

■中国の宣伝
中国の国家主席はえらいものだ。今年の3月に武漢肺炎は収束せよ、と命令を出したらウィルスがその命令通りに活動を止めた。感染者も死者も殆どゼロとなった。

ジョンズ・ホプキンス大学のデータによると、中国における武漢肺炎の感染者は4月末で82,858人、死者は4,633人である。9月下旬になると感染者数は85,322人、死者数は4,634人と1人増えただけ。同時期、アメリカは感染者が100万人から730万人に、死者も6万人から約21万人に増えている。日本も4月から9月にかけての感染者は1万4千人から8万人に、死者は394人から1,500人に増加している。中国は武漢肺炎を抑え込んで、世界の工場として経済も回復し、世界各国に医療物資の援助を行っている。

米国はウィルス対策に失敗し、死者が拡大、経済は停滞、更にデモが頻発し、放火、略奪、銃撃戦が当たり前になっている。「ニューヨークやシアトルに比べて、我々の生活は安全だ。我々国民を守ってくれるのは習近平主席以外にない」。今や習近平国家主席は中国を救った英雄、のみならず世界の救世主だと中国人は信じている。世界は民主主義ではない国が大半だ。金や女、脅しに屈して大国の言いなりになる為政者が多い。だから国連では多数決で中国の意見が支持される。

それでも医療物資の援助に対し、習主席への感謝状を書けと要求したり、マスクを供給してやる代わりにファーウェイの5Gを導入しろと上から目線で迫る中国に反感を持つ欧州の国が増えている。反中というより、やはり中国は異質だということに気が付いたということであろうか。

■米中共通の歴史
香港の人権弾圧、チベット・ウィグル問題で米国は中国を激しく非難している。でも中国は言う。黒人奴隷に人権はあったのか、インディアンを殺しまくったではないか、血塗られた歴史の国が中国の国内問題に口出しするな。

BLM運動では奴隷制度があった時代の大統領や南軍の将軍の銅像が引き倒されている。ピラミッドは奴隷に作らせたものだから破壊しようという。過去を全否定するという意味では共産革命もBLM運動も似たところがある。実は歴史的にも米中には共通点がある。これは渡部昇一先生の本で教えられた。以下、先生の受け売り。

「米国には中世がなかった」。これは米国の歴史家、セシル・チェスタートンが第一次世界大戦に参加した後、書いた「アメリカ史」に出てくる言葉という。米国に移民したのは「中世は悪いものだ、暗黒時代だ」と決めつけるピューリタンだったから過去を全然見ない。それによって何を失ったかというと、中世千年の間の智慧と知識、それがすっぽりと抜け落ちた。中世は悪いものだとしているので、手本はギリシャ、ローマとなる。だから建物もゴシック建築はなく、ギリシャ、ローマ風となる。

また中世がないもう一つの特徴は、騎士道がないことである。騎士道では対等、平等に戦う、勝ち負けはあっても善悪はない。ところが米国にはその伝統がないから自分勝手にふるまう時、邪魔となる存在は悪であり、敵となる。インディアンが邪魔になればインディアンを殺す、日本人が歯向かえば日本人を殺す、それだけの話だった。日露戦争でも第一次世界大戦でも戦争犯罪人として裁かれた人はいない。ところが第二次世界大戦ではアメリカ主導で敵を裁いた。

■日欧の共通点
日本には武士道、ヨーロッパには騎士道があって、戦いがあっても終わればそれまで、殺したほうが正義で、殺されたほうが悪だったということはない。戦時国際法はヨーロッパで生まれた取り決めで、敗戦国を戦勝国が事後法で裁いていいとは書かれていない。

日本とヨーロッパの共通点は封建制度の歴史を持つことだ。封建制度の下では村落共同体とかギルドとか諸侯と家来の結びつきといった小集団が機能する。そこでは伝統、文化、慣習が育まれる。共通意識が育まれれば無茶なことはしない。今の常識で過去を消し去ろうなどとは思わない。日本人が「封建時代はよくなかった」といって徳川家の子孫を殺したり、日光東照宮、上野寛永寺、芝の増上寺を焼き払う暴挙に出たこともなければ出ることも考えられない。

封建制度の歴史を持たない米中は時として過去を全否定し、正義の名のもと敵を抹殺する。砂をかむような個人主義、「今だけ、金だけ、自分だけ」は米中共通。ところが一旦、ことあらば星条旗五星紅旗のもとに集まる全体主義(BLMもひとつの全体主義)。言いたくはないが両国とも民度の低い国だ。

米中が徹底的にやりあった最終段階で、多少、民度の高い日欧がその仲裁に乗り出す可能性はあると思うのだが、米中対決どうなることか。