チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

国家観の基礎

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舞鶴市登録有形文化財、若の湯

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明治時代からある銭湯

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若狭には神社が一杯

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若狭彦神社、参拝の人は殆どいなかった

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同上

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由緒記、奈良時代に遡る


国家観の基礎

■歴史は繰り返す
国内は自民党総裁選で大騒ぎであるが、世界的にみればこれはコップの中の嵐、今、世界はアフガニスタンの動向に注目している。アフガンはアレキサンダーも成吉思汗もチムールも、ペルシャオスマントルコも支配しきれなかった。英国はアフガンを統治したが2年で撤退、1万6千名の英国軍は冬のカブールを陸路脱出したが味方を装う太守やゲリラに襲われ、全滅した。この敗戦以来、英国軍は軍服をカーキ色に変えた。雪のアフガンでは英国軍の赤い軍服は目立ちすぎたからという。英国のあとはソ連が、そしてこの度は米国がアフガンから敗退していく。
混乱のアフガンはこれからテロの温床となって先進国を悩ませる。これでトクをするのは武器商人だろうか、タリバンから阿片を買い付けるマフィアだろうか。アフガンの国民ではないことは確かだろう。

空自の救援機がカブールに飛んで、1名の邦人を救出した。この人はアフガンに20年以上住む共同通信の通信員。彼女は、カブールを制圧したタリバンが一般民家を略奪するばかりか、昔と違って1日5回のお祈りさえしなかったと証言している。
ISISに入ると女は抱き放題なんだよ、と嬉しそうに言っていた兵士をテレビで見たことがある。略奪、強姦はカルタゴハンニバルから中国の軍閥、共産軍に至るまで兵士の常識だ。フセインイラク陥落後、メソポタミアの古美術品が米国市場に溢れたことがある。組織的な略奪、強姦をやらなかったのは我が大日本帝国陸軍くらいのものだ。

■日本はカルタゴ
紀元前202年、ザマの戦いにカルタゴはローマに敗れる。第2次ポエニ戦争終結である。ローマは2度とカルタゴがローマの脅威にならないように、いくつかの降伏条件をカルタゴに突き付けた。

まず第一がカルタゴの海外植民地の没収
第二が軍船、軍象の放棄、
第三がローマ及びその同盟国との戦争の禁止、
第四はそれが自衛戦争であってもローマの承認なしの交戦権は認めない
以下、ローマ占領軍の維持費負担、賠償金の50年分割支払い、並びにカルタゴの子弟100人を毎年ローマに送り、よきローマ市民として教育する、などである。

カルタゴは条件を守り、交戦権、軍備の放棄を行い、賠償金も完済した。それなのにカルタゴはローマに滅ぼされ、市民は殺されるか奴隷として売られてしまった。カルタゴの土地には草木も生えないようにと塩が撒かれた。

以上、どこかで見たような、と思われる方もおられると思う。そう、アメリカが大東亜戦争後、日本に突き付けた降伏条件と重なっている。
毎年の子弟のローマ送りについて塩野七生さんは「フルブライト留学生」と同じと書いている。親米派を育て、常にアメリカに服従させる。国際交流基金にも米国に研究者や新聞記者を留学させるプログラムがある。1千万円支給される。通常、2年留学して修士号をとる。新聞記者は優先されて選抜される。米国に渡り、親米派となって帰国する。記者上りの大学教授、コメンテータにこういった人を見かける。

■政治家に求められるもの
政治家には歴史観が必要だと書いたことがある。歴史観に付け加えるならば、文化、民族に対する素養である。自国の歴史、文化、民族についてしっかりした想いがあれば、他国のそれらと比較し、政策の立案、実行に活かせる。

こう言っては何だが、武漢肺炎の対策など誰がやっても同じだ。枝野さんがやってもワクチンを打つ、病床を増やすくらいのことをやるだろう。それよりも、国民が根絶やしになならぬよう、国土が荒廃にさらされないよう、国家観を持って百年の計を提示、実行することが今、政治家に求められているのではないだろうか。

留学帰りのジャーナリストは日本らしさを取り戻そうとする政治家を寄ってたかって貶める。かと思えば、親中政治家を持ち上げる。いずれにしても自国の歴史、文化、民族を知悉しての発言とは思えない。大国べったりの国は亡ぶ。また大国の栄光も永遠ではない。
リウィウスの『ローマ史』によればハンニバルはこう語ったという。「いかなる超大国といえども、長期にわたって安泰であり続けることは出来ない。国外に敵を持たなくなっても、国内に敵を持つようになる。外からの敵は寄せ付けない頑健そのものの肉体でも、身体の内部の疾患に苦しまされることがあるのと似ている。」

アメリカもLGBT、ポリコレ、不正選挙等で、カルタゴ戦役のあとのローマにも匹敵する混乱ぶりだ。独立した日本に立ち戻るために、明るい未来を展望するために、政治家ばかりでなく我々も、歴史、文化、民族について学ばねば、と思う。