チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

親中派プラユット

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カギを握る二人

 

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デモ隊

 

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同上、バンコク

 

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同上

 

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チェンマイのデモ

 

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とある筋より日本での拡散を依頼されましたので。



親中派プラユット

 

■全国に広がる
タイの政情が不安である。夏から反政府デモが頻発している。これまでのデモはバンコクチェンマイなどの大都市が中心で、チェンライなどの田舎町では聞いたことがなかった。でも友人の連絡によるとチェンライでもランパーンでも、反政府の小規模な集会、デモがあったという。今はSNSでこういった動きはすぐに拡散される。

実は東京でも。
「プラユット・オークパイ!(プラユットは出ていけ!)」 「プラチャー・ティパタイ・ジョンジャルーン!(民主主義万歳!)」 午後1時を過ぎた渋谷駅ハチ公前広場。 4日間の連休初日を迎え、人々の浮足立った空気とは対照的に、熱気を帯びたタイ語シュプレヒコールが一帯に響き渡った。 この日集まったタイ人らが求めたのは、2014年のクーデターで政権を掌握し、19年の民政移管後も首相を務めるプラユット氏の退陣、軍の政治介入を事実上認める現行憲法の改正。そして、不敬罪の廃止や王室予算の削減、国王の公的な場での政治的な意見表明の禁止など、10項目から成る王室の改革だ。(9月24日週刊エコノミストオンラインから)

■デモの背景は?
感染症による死者数はわずか数十人であるが、タイ政府は3月以来、全国に新型コロナ非常事態宣言を発令中で、これが今年の11月末まで再延長された。この宣言とは別に5人以上の集会を禁じるバンコク非常事態宣言が出ていたが、これは1週間ほどで撤回された。宣言発令中でもデモは行われていた。また通常はドイツのホテルに滞在しているワチラロンコン国王が珍しくバンコクにおられる、ということで反政府デモに対抗して王室擁護派のデモがあったので、一律の集会禁止は目的にそぐわなくなったのだろう。

今回の反政府デモは2000年、2014年の赤シャツ(タクシン派)、(黄シャツの王室派)の対立という簡単な図式ではなさそうだ。タイのデモでは邦人ジャーナリストも含め、多数の死傷者が出るが、今回のデモは以前に比べれば平穏である。

プラユットの軍事政権にあきあきしたのだ、腐敗政権だから、ともいうが軍事政権はこれまでもあったし、腐敗政権は建国以来といっていい。20人以上の愛人と共にドイツの豪華ホテルに滞在しているラーマ10世への反感もある。確かにワチラロンコン国王は人気がなく、王室派のデモ参加者の中には前国王のラーマ9世のお写真を掲げる人もいた。
感染症でタイ経済が落ち込んでいるのは確かであるが、飢えるほどではないし、反政府デモの背景がよくわからない。実はこのデモには既視感がある。SNSを利用して自然発生的に若者が集まる。

■大国の影
2014年の台湾ひまわり革命、2017年の香港雨傘革命、これには米国のCIAあるいはその関係の民間団体が資金を提供していることが分かっている。日本の安保反対闘争にソ連の資金が入っていたことは周知の事実だ。ソ連の日本人エージェントの個人名も特定されている。とにかくいつも大国はあらゆる手を使って、自国を有利すべく画策する。

タイ国民だってプラユット首相が退陣したところで、タイ政治の腐敗が一掃されるなんて思っていないだろう。あわよくば新政権の末端にぶら下がっておいしい目を見たい、せいぜいそんなところだ。

プラユット政権は中国共産党政府から潜水艦を3隻購入する契約を結んでいる。また中国製VT-4戦車10両、装甲車両を購入する計画だ。タイの中国製戦車は最終的に50両となる見込み。老朽化した米国製MT-4 軽戦車に代替するものという。

今、世界の国々はアメリカに付くのか、中国の側に行くかの踏み絵を踏まされている。どうもタイは中国に取り込まれているようだ、ひとつ、プラユットを退陣させてみよう、こうアメリカが考えてもおかしくはない。その表れが理由も指導者もはっきりしない反軍政デモではないだろうか。

2008年、2012年の台湾総統選挙では国民党の馬英九が当選したが、当選の影には中国共産党の莫大な選挙資金の投入があった。2020年の蔡英文総統の当選についても米国の支援があったと報じられている。彼女が演説会場に姿を現すと、ライトが一斉に彼女に注がれ、民衆の歓声が暗闇にこだまする。まさにヒトラーザクセンで25万人の大観衆を前にして行った演説を彷彿とさせる。でもゲッペルスが考案したというこの演出は、現在ではコンサートであらゆるアーチストが採用しているから、特別なことではない。

ともあれ、タイの政情が安定しないことには観光客の往来はあり得ないし、自分もチェンライに戻れない。事態の収拾を王様にお願いしたいところではあるがそれも難しそうだ。