バンコクの反政府デモ
同上
結構な人出
ニジマスの群れ
水温12.5度
日本モデルが世界に貢献?
■都合よくいかない
コロナの世界的な収束は見られないし、米中両国は今、一触即発の危機のさなかある。半年前はまさかこんなことになるとは予想もしていなかった。まさに「世の中は何か常なる飛鳥川昨日の淵ぞ今日は瀬になる」だ。
昨日が今日も、そして同じように明日が続く、こんなことが幸せだった、と思う時が来ているような気がする。それにしてもタイから帰国し、5カ月の長期に亘って品川の茅屋に逼塞する身から見ると、日本は危機感がなくてのんきな国だなあ(いい国だ)、と思う。今月、山梨の忍野八海に行ったとき、若いカップルや家族連れが1枚1000円もするザル蕎麦を食べていたし、昨日は昼食に近所の寿司屋に行ってみたらほぼ満席だった。給付金効果かもしれないが、民のかまどはにぎわいにけり、だ。
タイでは非常事態宣言発令中で、5人以上の集会が禁止されているはずだが、全土で反政府デモが起きている。これは経済悪化に伴って、プラユットの軍事政権への不満が高まっていることが背景にある。これまでのデモと違って、要求の中に「不敬罪の撤廃」が掲げられている。長年のタブーであった王室批判の声が民衆の中から上がってきたことは注目に値する。このような民主化要求は武漢肺炎以後、世界の潮流となるような気がする。タイ政治が混乱すると自分のチェンライ帰還が遠くなるのであるが、自分の都合で世の中は動かないのだから仕方がない。
■日本は成功例
武漢肺炎以後をめぐって、様々な意見が飛び交っている。だが野党、マスコミはモリカケもサクラも麻雀検事長も安倍降ろしにつながらなかったものだから、感染者が増えた、GoToトラベルは失敗だ、とウィルス対策にケチをつけて政権批判に躍起となっている。反安倍勢力の都合のいいように世の中は動かない。武漢肺炎はどこから発生したのか、文句の付け所が違うのではないかと自分は思うが、そう思わない人は多いらしい。反安倍の人には申し訳ないが日本のウィルス対策は国際的に高く評価されている。
中国共産党の手先だとして評判の悪いWHOのテドロス事務局長でさえこう言っている。
7月28日付産経新聞から。
WHO事務局長、流行の加速を懸念 日本「依然として成功例」
テドロスWHO事務局長=3日、スイス西部ジュネーブ(共同)
【ロンドン=板東和正】世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は27日、新型コロナウイルスの感染について、過去6週間で世界全体の感染者数が約2倍になったとし、「流行が加速し続けている」との見方を示した。一方、感染者が増加する日本の現状については、死者数が最小限に抑えられていると指摘し、「依然として成功例だ」と評価した。
WHOが1月30日に世界「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言してから今月30日に半年が経過する。テドロス氏は4月に続いて、今週末に緊急委員会を再招集し、感染状況を検証することも明らかにした。緊急委は約3カ月ごとに招集される仕組みになっている。
「新型コロナは私たちの世界を変えた」とするテドロス氏は、マスク着用や「社会的距離」の確保などを改めて各国に訴え、「これらの対策を守る国では感染数は減少するが、守れなければ増加する」と強調した。
テドロス氏は日本の感染状況について、死者数が低水準に抑えられているとし「感染者の数ではなく、どれだけの命を救うことができたかが最も重要だ」と強調。オーストラリアと並んで日本の対応を「模範」と評価した。
■日本モデル
正論8月号の「欧州が驚嘆した『日本のナゾ』」で三井美奈産経新聞パリ支局長が、パリにいて感じるのは、日本を見る目がガラリと変わったことである、とウィルス対策に関し、日本の評判が爆上げになっていることを伝えている。英紙ガーディアンは納豆を食べる文化が免疫力を高めた、NYタイムスは欧米と違って早くからマスクを着用していた、等々。いつもは日本の悪口ばかり書く独紙、ウェルトも「ドイツ政府は日本に学ぶべき」と、安倍政権が生産拠点を中国から日本に戻す動きに関心を示しているという。
米国では日々の感染者が数万人、死者はすでに15万人を超え、欧州でも2次感染が懸念されている。三井記者は世界が「日本モデル」を求めているにも拘らず、日本はその発信力が弱いと案じている。しかし「3密」は英語で「3C」(Closed spaces、Clouded places、Close-contact settings)と訳され、WHOもフェイスブックで「3つのCを避けよう」と呼びかけている。
3C普及で日本はコロナ抑制に貢献した、と言われることになるのか。