チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

変わらないもの 

 

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小山八幡神社

 

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子持ち狛犬、江戸時代によく寄進された。品川区の神社ではよく見かける。

 

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小山八幡神社

 

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鎮座300年以上、三谷八幡神社

 

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千束八幡神社

 

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同上、神社参拝、タンブンの効験で武漢肺炎終息の兆しがみえてきた。


変わらないもの 

 

■PCが無かったら

30年も前の話である。入社間もない若手社員に聞かれた。「中西さん、パソコンのない時代、どうやって仕事していたんですか?」。ウーン、どうやってねえ、でも仕事はしてたんだよ。

初出勤の日、机の引き出しを開けてみたらソロバンが入っていた。自分がソロバンを使用する最後の年代だったと思う。もちろんPCなんかなかったし、経理部に行くと大勢の女子社員がタイガー計算機という手動の計算機をガチャガチャ、チンチンと回していた。騒音で小声の会話は不可能だった。真空管式の卓上計算機があった。のちの電卓など想像できないくらい大型で事務机一つ分の面積を占めていた。当時の乗用車と同じくらいの価格だった。今、電卓は100円ショップで買えるが、車は110円では買えない。

古い日本映画を見た。昭和30年前後の社内、池部良ふんする若手社員がB4の紙に鉛筆で何か書いている。電話が鳴る。電話は課長席に1台だけ。三津田健の課長が苦虫を噛んだような表情で「池部君、電話だよ」。お辞儀をしながら課長から受話器を受け取る池部。割烹の女性、山本富士子からの電話だった。

課に電話は一つ、文具は紙と鉛筆だけ、これだけで高度経済成長が可能だったのだから、ワード、エクセル、翻訳機能まで駆使する現役諸君がなぜ、経済拡大に寄与できないのか。事務機器がいくら進歩しても、個人的には優秀でも、国策が間違っているせいなのか。

 

■情報の量と質

緊急事態宣言発令中である。もしPCが無かったらどうやって外出自粛期間を過ごしているんでしょう? ネットのおかげでカラヤンの第9から志村けん石野陽子の就寝コントまで楽しめる。真偽を問わず、武漢肺炎関連のニュース解説、政府広報にアクセスできる。オペラやクラシックを聴いていればあっという間に時間がたってしまう。

PCがなければないで、本を読んだり、ラジオを聴いたりで時間は過ぎていくのであろうが、ネットの情報量、範囲の広さには読書程度ではとても追いつけない。容易く情報にアクセスできるから、だれでも1時間や2時間、熱く武漢肺炎を語ることができる。実際、真実が明らかになっていないことを逆手にとって、意味のない言説を弄するコメンテータのいかに多いことか。多くは責任を問われないよう、YYという説も一部にはあると仄聞しているが、それが真実とすれば、QQといった結果を招いてしまう可能性も場合によっては考えておく必要性もまた排除できないといえるかもしれない、といった持って回った言い方になっている。聞くだけムダではありませんか。

こうなるとウソでも「こうすれば全く心配はありません」という断定的な神がかり的ご託宣を聞きたいという人も出てくる。熱いお湯を飲むと武漢ウィルスは死ぬ、などという話はこの類だろう。

 

■IT会議

外出自粛で在宅勤務となり、テレビ会議が行われている。ニュース解説でもコメンテータは自宅からの出演、学校の遠隔授業も普通になっている。

コメンテータの中には、わざわざスタジオに行かなくていいから、これからはITによる遠隔勤務、遠隔学習が主流になるの、という人がいる。

PCができた時から、またネット環境がよくなった頃にも自宅勤務が普通になるという話はあった。でも定着しなかった。理由はサラリーマンはゴキブリと同じで密集して飼わないと元気が出ない。自宅勤務を命じられると疎外感を感じて鬱になる人が多かった。人は人との触れ合いの中で成長していく。会議は大事だ。でも営業、製造、研究部門の本音は会議の後の慰労会で探りあったものだ。

メラビアンの3Vの法則によると、コミュニケーションで言語の果たす割合は7%、聴覚情報が38%、視覚情報が55%という。ITでは目つきや息遣い、仕草が読み取れない。先生も生徒の目を見て、理解の程度を測る。さらに現在のIT技術では音声が途切れがち、トーンが変わったりする。これでは相手の真意を読み間違う。93%を占める聴覚、視覚情報の獲得に齟齬をきたす。当意即妙のやり取りは本人を目の前にしてが基本だ。

若手社員の池部良だって山本富士子と直に盃の返杯をしていた。IT酒場で恋が語れるか。デカメロンが生まれるか。

 

子供電話相談室で6歳の子が質問していた。「まだ学校に行けないんだけれども、お友達もボクと同じように一緒に遊びたいと思っているかなあ」。

元子供、現独居老人の自分にもこの坊やの気持ちが痛いほどよくわかる。緊急事態でも技術がいくら進化しても変わらないものがある。