チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

横並び

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武蔵小山商店街入り口、いくらか悲壮感が漂う。お客様はバイキンです。

 

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連休中の武蔵小山商店街

 

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マスクも値崩れを始めた。でもまだ高い。

 

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ストップコロナのプラカードがあちこちに。

 

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戸越銀座商店街 連休中の午後3時ごろ

 

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連休中の戸越銀座商店街。サビシー。

 

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■宣言延長
5月6日までの緊急事態宣言が5月末まで延長された。タイでは国際便の乗り入れを禁止
しているので、ここ1,2か月でチェンライに戻れる可能性はほぼゼロ。当面、自分の生活に変化はなさそうだ。
 
4月7日、最初に緊急事態宣言が発令された時、安倍首相はこのままでいくと東京の感染
者は2週間で1万人、1月で8万人になります、と注意を呼び掛けた。幸い、連休明けの感
染者数は約5千人、全国でも1万5千人ほどだ。いわゆる感染爆発が起こらなかったのは、国民が努力を重ね、人と人との接触機会を最低7割、極力8割削減したからだ。
感染死者数も数百名と少ない。非難を恐れずに言えば死亡者も入院患者、介護施設
所者、或いは重篤な持病を持つ人、遅かれ早かれ死ぬ高齢者が8割以上だ。
 
欧米各国を見ると今年の死亡者数は例年同時期に比較し、イタリアでは1.9倍、スペインでは1.5倍、封じ込めに成功したといわれるスウェーデンでも1.2倍と増えているそうだ。いや、日本でも武漢肺炎でバタバタ死んでいるのだが、政府はそれを隠している、という人がいる。年代別死亡率はしばらくすれば出てくる数字だから、政府陰謀説はすぐひっくり返されるだろう。
 
今のところ、老人の死亡者数は例年に比べ少なくなっているそうだ。空気は良いし、自宅静養に努め、外に出ないから車にはねられる心配もない。武漢肺炎より風呂で溺死する確率が高いことを知って、風呂に入る回数を週1回に減らしている老人もいるのではないか?自分がそうであるとは言わないが。チェンライではまだ温泉は、テニスコートと同様休業中だ。日本の方がまだいいね。
 
 ■よく抑えてる
何かと批判される安倍政権であるが、武漢肺炎対策の結果を見れば奇跡といっていいほどの成果を上げた、もしくは上げつつあるといっていい。
 
政治は結果だ、という。疫病対策の結果は感染者数であり、死亡者数である。米国では武漢肺炎で6万8千人、英、仏、伊、西の各国では2万人以上、ドイツでも約7千人が亡くなっている。日本はわずか数百人だ。日本や韓国と欧米のビールスは別種という説があった。アジアは軽症ビールス、欧米は変異した重症ビールスというわけだ。でも、遺伝子解析の結果、欧米と日本の武漢ビールスは同一であると証明されたそうだ。
 
ビールスには4種あり、変異を繰り返すから、おさまったように見えても2波、3波が来る、という人もいる。いやもう多くの人が知らないうちに抗体を身につけているから収束は間近い、という人もいる。完全封鎖して収束方向に向かったタイのような国もあれば、封鎖したのにほとんど効果のなかった英国の例もある。
 
「何せ、初めてのことじゃからのう」ではないが、病原菌の素性からしてわからないのだから専門家でも種々意見が分かれる。結局、「お前の言うとおりにしたら感染者数が増えたじゃないか」といわれたくないから、当たらず触らず、周りを見ながら意見具申を行う。結果が緊急事態宣言続行だ。
 
■横並び
このままでいくと失業率が7%を越えるという上武大学田中秀臣教授の指摘がある。失業率と自殺率の相関係数は0.7と高く、失業率が1%上がると自殺者が2300人増える。死ぬのはジジババばかりの武漢肺炎と違って、自殺者は10代から50代の働き盛りの男性が大半だ。武漢肺炎は収束し、感染死亡者数は千人以内に抑えられました、でもその陰で自殺者は1万人増えました、では「国民の生命、財産を守る」という国家責任の放棄になる
 
 さすがに政府でも経済が死んでは元も子もないと気付いているようだ。その表れの一つが各都道府県に示した制限緩和への留意事項だ。国は憲法の制約があって、国民に対しても地方自治体に対してもすべてお願いベースであるが、今回の宣言で一歩、経済重視に踏み出したことは喜ばしい。国民も安倍さんではなく首長に、学校に行かせろ、働かせろ、終電まで居酒屋で飲ませろ、と迫ってもらいたい。
 
規制緩和に踏み出した理由の一つとして、ドイツが毎日2桁の感染死者を出しながらも,「実効再生産数」が0.7になったため、緩和に踏み切ったというニュースがあったからと思う。実効再生産数とは感染者が人に感染させる数で、1を切ると感染者数は減っていくのだそうだ。4月30日の東京の実効再生産数は0.3台に落ちている。
 
ドイツより成績いいじゃん、緩めていこうじゃないか、というところか。横並び、皆で渡れば怖くない。世界中で緩和競争が起こり、国際便が飛び回る日が遠からず来ることを祈りたい。