チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

北タイに住む理由

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借りたスクータで京浜島へ 羽田空港を臨む

 

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駐機している飛行機が多い。

 

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借りた250㏄のスクータ

 

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10分見ていたが着陸機は1機のみ

 

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ANAスターウォーズ

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 帰宅したら友人からアマビエ飴が着いていた。疫病退散の妖怪、今、人気爆発

https://mainichi.jp/articles/20200508/k00/00m/040/116000c

 

 

北タイに住む理由

 

■どうして日本に住まないの

何年か前のことである。たまたま品川の高級ホテルのバーで、知人の知り合いでもう10年近く日本に住んでいるというネパールの女性と話をしていた。やがて女性は自分の顔を覗き込むようにして言った。「何故、日本に住まないの?日本ほどいい国は世界中に無いのよ」。

タイに住んでいるし、これからもタイに住み続ける、と言ったせいだろう。日本よりタイの方がいいのか、と聞かれれば、そりゃタイの方がいいとは言い切れない。

2か月以上、日本に旅行者でなく、生活者と暮らしてみて、改めて日本のすばらしさを実感しているが、一方で国際便が飛んだら、直ぐにでもチェンライに戻ろうと考えている自分がいる。

どうしてあなたはチェンライへ。いくつか理由を挙げてみたい。

まずは気候である。北タイは亜熱帯に属する。温暖である。乾季に12,3度に気温が下がって寒さに震えることがあるが、そんな日でも日中は30度近くに気温が上がる。年間を通してTシャツと短パンで過ごせる。ということは服飾費はほとんどかからない。

雨季もあるが1日中シトシト降り続くことはまれだ。スコールが30分ほど続いた後は雲切れ目から陽光が差す。スコールの後の涼しさは格別だ。美しい虹もタイに来てよく見るようになった。

 

■南国果実

3月から5月にかけての北タイは暑季である。日本では桜から若葉への最高の季節であるが、タイの暑季は辛い。気温が40度ともなるとベッドであろうと机であろうと 触れるものがすべて熱い。人が立ち上がったばかりの椅子が一番冷たい。でもこの暑さが甘いトロピカルフルーツを育てる。昨日、近所のスーパーに行ってみたら、しょぼいマンゴーが1個398円で売られていた。チェンライなら木で熟れた新鮮なマンゴーが100円で3,4個買えるだろう。マンゴーは日本の田舎のカキと同じようにどこの家にも生っていて、欲しければ持っていきなさい、のレベルだ。一口にマンゴーといっても豊富な種類があり、それぞれ味が異なる。これも柿とよく似ている。バナナやパパイヤも市場で売られてはいるが、欲しければ持っていきなさいのレベルだ。マンゴスチン、ライチ、ドリアン、ラムヤイ、これから次々に甘い果物が出てくる。

 

■人間関係の違い

アカ族の村でイタリア人ジャーナリストと話す機会があった。チェンマイに拠点を置いているという。なぜかというとカバーしているアジア各国にチェンマイから2,3時間で飛べるからという。確かにタイは海外に行くには便利なところだ。チェンライであれば、陸続きのミャンマーラオスなら家から車で2時間足らずで行ける。

日本で温泉に行くとなれば旅館の予約、切符の手配等、いろいろ面倒だが、タイ国内の旅なら思い立った時が旅立ちのときだ。タイに住んで10年、我ながら腰が軽くなったと感じる。ちょっとメコンを眺めながらビールでも、パヤオ湖で塩焼きのイズミ鯛を、と思いつけば、お手伝いさんに一言、今日は帰んないからね。これがカミサンでもいれば一悶着あるところだが、気楽な独り身、有難いことだ。

日本にいれば独り身であっても冠婚葬祭に顔を出すことになるだろう。気の進まない会合にも付き合うこともある。タイでは人間関係の面倒からほぼ解放されている。

中世ドイツの農奴が都市に住むことによって得た自由とはこんな感じのものだったのだろうか。

 

■生活費

タイに住むとしたらいくらかかりますか、という質問をよく受ける。気候、果物、旅へのアクセス、人間関係とタイの利点を上げてきたが、生活費も重要な問題だ。生活費はその人がどういった暮らしをするか、にかかっている。だからいくらかかりますとは言いにくい。

自分の場合で言えば、車を2台、バイク1台、それに庭付きの日本でいえば豪邸といっていい借家に住んでいる。家事はお手伝いさん任せ。この生活をほぼ年金で賄っている。

アパートを借り、タイ飯を食べてタイ庶民と同じ暮らしをすれば月数万円あれば充分だと思う。安く暮らすことが人生の目的ではないが、ビンボー生活であってもタイでは気楽に過ごせる。タイは独裁国家ではあるが、どこかに抜け道がある。こういったルーズさがずぼらな自分に合っているように思う。

 

とはいえ、今、日本で過ごしているが、日本の安全、安心、清潔さ、民度の高さ、食品始めあらゆる商品の質の高さには瞠目する。そしていつでもこの素晴らしい国に帰ることができる。この仕合せは、母国を愛していながら帰国できない石平さんや呉善花さん、冒頭のネパール女性ならすぐわかってくれると思う。