チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

新型肺炎と台湾

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士林夜市の地下美食街、10月は満席だった

 

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台南駅で見かけた新聞

 

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同上

 

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唐三彩

 

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故宮の仏像、北魏のものか

 

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乾隆帝の壺か

 

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陶製枕

 

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ズームしてみる



新型肺炎と台湾

■肺炎対策
2月末に4泊5日の日程で台湾に行ってきた。昨年10月にも1週間ほど行っている。半年で2回も台湾に行くのはどうかとも思うが、兄にとっては初めての国であるし、何と言っても故宮博物院に行くという目的がある。折しもコロナ新型肺炎蔓延中の時期でもあり、観光客は少ないだろうとは思ったが、行ってみてビックリ、まず空港は閑散としていたし、有名な士林夜市も人通りが少ない。10月のあの混雑は何だったんだと思う。中国人がゼロだし、街では韓国語が聞こえない。ファランの数も少ない。街行く人はほぼ100%のマスク率、国を挙げて感染防止に注力していることがみてとれる。台北桃園空港に着くとイミグレの前で手をアルコールで消毒、非接触体温計で体温チェック、ホテルでも同様のチェックがあった。

台北駅前のビジネスホテルを予約していた。本来は1泊2800台湾ドル、日本円で1万円程だが、客が少ないせいで1泊3千円弱に値引きになっていた。チェンマイ台北エアアジアだったが往復1万4千円程、それでも乗客は少なく、多くの人が3席を独り占めして横になっていた。こんな時期、台湾に行くなんて、という人もいるかもしれないが、こんな時期だからこそ台湾に行って台湾経済にわずかながらでも貢献しよう、こんな気持ちも1%ほどはあったといえる。

武漢肺炎
空港から市内へのMRTの車内もホテルの室内もカルキ臭がした。消毒は万全のようだ。テレビをつけるとニュースは新型肺炎一色、政府の呼び掛け、医師の対策案など台湾当局がこれを国難とみていることがわかる。日本では安倍政権の新型肺炎対策の遅れをマスコミ、野党は批難しているが、台湾の蔡英文総統の対応は早かった。2月6日に中国からの渡航を全面停止するとともに、感染者の休業補償、違反者への罰金など立法措置をとって感染阻止への政府権限を強化した。ネットでは日本と台湾の新型肺炎対策の比較があるから興味のある人はそちらを参照して下さい。
テレビの字幕でコロナウィルスは「冠状病毒」と知った。そういえばコロナは冠という意味だったな、と得心した次第。日本では新型肺炎が一般的な用語となっているが台湾のテレビ、新聞は「武漢肺炎」を使用していた。日本では一部の保守層だけが武漢肺炎と言っているようだが。

駐日中国大使館は新型コロナウイルス感染症を、「日本型肺炎(日本新冠肺炎)」と呼ぶことにしたそうだ。その前に留学生にネットで買い集めさせたマスクを「一緒に新型肺炎と戦いましょう」と街行く人に配布した。その模様は世界中に配信された。日本型肺炎に苦しむ日本人民を援助する中国、さすがプロパガンダにたけた国だ。呆れていて済む問題ではなく、南京大虐殺30万人、従軍慰安婦20万人と同じように、日本型肺炎が世界の常識となってしまうのだろう。
延期になるとはいえ、どうしてこんな国の国家主席国賓で招待しなければならないのか。

故宮博物院
開館時間に合わせて故宮博物院に行った。観光バスがひしめき合っているはずの入り口は閑散としている。あれ、休館かな、と思ったほどだ。10月に来た時は入場制限するほどの混雑ぶりだったが、今回は邦人のグループがチラホラ眼に付くくらい。館内が静寂であったお陰でツアーガイドの説明がよく聞き取れた。今回は翠玉白菜の代わりに「肉型石」が展示されていた。翠玉白菜は人々の頭越しに見るという感じだったが、肉型石は一人でじっくり鑑賞することができた。館内は写真撮影できるがフラッシュは厳禁、我がニコンP900も悪くはないがやはり暗い時は僅かにブレて、美術品本体の味わいが出せない。今回は慎重にレンズをガラスにつけて写真を撮った。時間をかけて構図を決めることができたのも人が少ないお陰、前よりいい写真がとれたように思う。

兄は午前中、3時間以上掛けて館内を回ったが、それでも見きれなかったと言って、昼食後、また故宮に戻った。出口で手の甲に見えないハンコを押してもらえば再入場できるし、入場券の半券を見せるだけでも中に入れてくれる。こういったおおらかなところが台湾の良さであるように思う。

兄は故宮博物院以外の場所には興味がないという。それで兄の希望を要れて台北のあと、嘉義にある故宮博物院の分館である故宮南院を訪れた。嘉義までは台鐵で約4時間、そこからタクシーで30分、分館だから大したものは、と余り期待していなかったのだが、これが本院にもまして素晴らしい美術、工芸品揃い。ここで翠玉白菜に再会できたし、清明上河圖の逸品にも出会った。詳しくは4月に入ってご紹介したい。