チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

グローバリズムの終焉

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グローバリズムの終焉

■荒れ模様
旧暦11月の満月の日がオークパンサー(出安居)。旧暦8月の満月の日からお寺に籠って修行してしたお坊さんが修業を終える日であり、仏歴上の雨季明けの日でもある。今年は10月16日、国民の祝祭日ではないが仏日であり、酒類の販売が禁止される「禁酒日」となる。
毎年、オークパンサーが過ぎたのに雨の日ばかり、と書いているような気がする。でも実際の雨季は5月から11月であって、10月の終わりから11月の中旬までは特にひどいスコールがあるとガイドブックに書いてある。そういえば昨年の11月下旬にチェンマイで開催されたロイクラトンは3日の期間中ずっと雨だった。ロイクラトンを過ぎると本当の乾季がやってくるということか。

チェンライも10月末から11月初旬にかけて、パーユ(嵐)と言ってもいい大雨があって、コートに出かける回数が減った。テニスは遊びだから行けなくてもどういうこともないが、ブアさんは収穫期を迎えた稲が腐ってしまうのでは心配している。彼女の出身村、ロンブは水利の良くないところで、年に1回しか米が取れない。「田植えの時は雨が降らなくて、どうして刈入れの時に長雨になるんでしょう」と嘆いている。今年はそれでなくても農家は供給過剰による米価の下落にあえいでおり、ピチット県ではコメ農家の男性が米価下落を悲観して首つり自殺している。
米価下落となれば政府の援助が求められるわけだが、プラユット首相は11月7日、国家コメ政策委員会の会合で、「国家予算は国民全員のために使うものであり、コメ農家は政府の金銭的支援に全面的に頼ってはいけない」と警告している。コメ作りも自己責任、グローバル経済の悪影響はタイの農業にも及んでいる。

■当て外れ
ウォール街からの献金を一手に集め、グローバル経済の推進を目指したクリントン候補が大手マスコミの下馬評にもかかわらず落選と相成った。日本の新聞は朝日から産経まですべてクリントン氏の勝利を予測していた。産経新聞乾正人編集局長によると「日本の外務省はまたも下手を打った。先月から今月にかけて話を聞いた高官や有力OBの誰一人として『トランプ大統領』を予測していなかった。某高官などは『接戦ですらない』とまで断言していた」という。
自分の円高期待と同じく、政府高官もマスメディアもおのれの願望を予測に反映させるものらしい。

それにしても無様としか言いようのないのはいわゆるリベラルの人たち。これで駐留米軍が日本から出ていき、沖縄の基地問題は解決、だからトランプ大統領の出現を喜んでいいはずだが、見たところ周章狼狽。米軍が撤退すればは日本を守ってもらえない、中国に尖閣も沖縄も取られてしまう。あれ、駐留米軍がいるから日本は戦争に巻き込まれると仰っていたのは貴方たちではありませんか。
もう帰ってよ、アンタなんかキライ、と言いながら帰ろうとする彼氏にすがって、帰らないで、私を置いてかないで、というビアバーのお姐さんと変わらない。リベラルの人たちは本当は米国が大好きだったのか。

独立自尊の時が来た
もうアメリカは世界の警察官にはならない、アメリカを偉大にすることに注力する、とトランプ氏は言っている。アメリカはグローバリズムからナショナリズムに舵を切る。戦後71年、日本は軍事的にも経済的にも米国の属国だった。でもトランプ氏の当選は、日本は日本の思い通りやっていいよ、とアメリカが言い始めるということだ。まさにアメリカの軍事的庇護の下で、憲法9条がどうの、安保法制がどうの、といったことが大問題となった牧歌的な世界はもはや過去となった

よーし、アメリカがモンロー主義に回帰するのであれば、その時は日本の出番、日本は政治、経済、それから防衛問題を含めて、これまで以上に深くアジアに関与していきます、目指すところは「大東亜共栄圏」の確立です、それが世界の平和に寄与します、くらいの気概を持ちたい。

福沢諭吉は「学問のすゝめ」の中で「独立の気力なき者は、国を思うこと深切ならず」と書いた。依存心の強い国民では国家は保てない、自分自身の運命と国家の運命を同様に考えられる国民でなければ国家を真に想うことはできない。また、同時に「独立の気力なき者は、人に依頼して悪事をなすことあり」という。自分に力を持たないものは、他人に媚びて事を成そうとする、これは悪事にほかならないと述べている。

世界の潮目は変わった。日本は「悪事」をやめ、アメリカがアメリカの国益を追求するように、日本の国益を第一に考えて嵐の中を突き進んでいってほしい。その気概が日本国民に求められている。


写真はウィアンカロン寺のカティナ儀式、参道では無料で食べ物が振舞われる。