チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

マンゴーの季節

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マンゴーの季節

■キロ20B
先日、野暮用があってチェンマイへ出かけた。チェンマイとチェンライの県境に峠の市場があって、10軒ほどの山岳民族の出店が並んでいる。野菜、果物、豆など主に自分たちで栽培し、収穫した農産物を売っている。チェンマイから家に戻る場合、進行方向左手にあって停車しやすい。カーブの多い山道をチェンマイから80キロ下ってきたところにあり、休憩を兼ねてここで買い物をする。
今回はマンゴー、赤豆、タケノコを買った。マンゴーは1キロ20B(70円弱)だったので2キロ購入、赤豆は一袋20B、大した量ではないのだが、煮豆にするとどんぶり3杯の量になる。タケノコは3本で40Bだった。

チェンマイに限らず、ちょっと遠出した場合、その土地の農産物を買う。例えばオレンジ、メロン、菜っ葉、山芋など。土産というほどでもないが、家に帰ってブアさんに渡すと必ず値段を聞かれる。そのあとの反応は、以下の2つに集約される。
1.なんでもっと買ってこなかったのか。
2.なんでこんなもの買ってきたのか。

マンゴーはチェンライの市場では、安くてもキロ30Bはする。どうして5キロ買ってこなかったのか、と言われたが、甘いかどうかわからなかったし、主食でもないのにそんなに買ってどーすんの。ブアさんはとても美味しいマンゴーだったので、ニイさんや近所におすそ分けしたらしい。なお、タケノコはまだ雨季が本格化していないため、いわゆるハシリ、ブアさんから高い、なんでこんなものを…と怒られた。

■家にも生っている
日本に一時帰国している弟から、タイ産のしょぼいマンゴーがスーパーで一個300円から400円で売られているといってきた。日本に出まわっているタイ産マンゴーは恐らく黄色い「ナームドークマイ種」であろう。ナームは水、ドークマイは花の意味。花の雫とでもいうのだろうか。雫のように先がとがっていて水分が多く、芳醇な香りとコクのある甘さが特徴。チェンライの市場で売られている黄色いマンゴーの大半はこれ。
フレッシュイエローマンゴー(ナームドークマイ種) 9-12個入り 約3Kgをタイから日本へ宅配してくれるが、値段は2150B(7千円弱)。

我が家の庭に高さ5mほどのマンゴーの木がある。宮崎のアップルマンゴーによく似た、一個1キロ以上の紅色の実がなる。ヌアンカム種ではないかと思うのだが、今年は「生り年」で30個ほどの実がぶら下っている。先日、手の届く範囲だけだがブアさんが虫除けと鳥除けのため袋掛けをした。昨年、友人からもらったウォール・ストリート・ジャーナルが初めて役に立った。
実は弟夫婦はマンゴーが大好き。6月末にチェンライにやってくるので、その時は木で熟れた新鮮なマンゴーを、心ゆくまで食べてほしいと思っている。
ただし、マンゴーは漆科の植物で、食べすぎるとおなかを壊す。またマンゴーには漆かぶれの原因になるウルシオールと化学成分がよく似た「マンゴール」という成分があり、唇が腫れたり、喉がかゆくなることがあるという。

■黄マンゴー、青マンゴー
タイに来て、マンゴーに多くの種類があることを知った。山岳民族の店で買ったマンゴーはマハーチャノック。他にもレート、オックロン、チョークアナン、ファーラン、ケーオ、キョーサウェーイ、アーウィンなど10種類以上ある。マンゴーは大きく分けて黄色いマンゴーと青いマンゴーに分けられる。
日本ではマンゴーは果物のイメージだと思うが、タイではおかずとしての存在が大きい。固い青マンゴーは、サラダにしたり漬物にしたり、砂糖やタレをつけてカリカリかじる。風で落ちた家のマンゴーは女中さんが拾って食べているし、道路側の低い位置に生っていた実はいつの間にか消えている。熟れていなくても甘みがあるのだろう。

黄色マンゴーを使った料理ではカオニャオ・マムアンが有名。カオニャオはタイのもち米。もち米に完熟のマンゴーを載せ、そこにココナッツミルクをかけて食べるタイの定番お菓子。米と果物かよ、と始めは驚くが、実際食べてみると、マンゴーの甘さ、酸味ともっちりしたもち米にココナッツミルク風味が絡み合って微妙なハーモニーを醸し出す。日本のおはぎに似ていると病みつきになる人も多い。

楽天トラベルが発表した「実際にタイに旅行した”タイ好き”による現地で食べるべきタイ料理ランキング」では、このカオニャオ・マムアンは堂々の(でもないか)第9位に入っている。
ご飯代わりに食べていたが、今回調べてみてスイーツの一種と知った。今が旬、食べに行きたくなった。



写真は赤豆、ナームスワンドーク、マハーチャノック、青マンゴー、カオニャオ・マムアン。それに我が家のマンゴーの木